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第22話 魔法とは。魔法適性を調べよう。

机を挟んで椅子が3脚用意されていた。

机の上にはPC用のマウスみたいな突起物がある。

「お座りください。」

2脚並べられている方の椅子に武雄とアリスは座る。

「魔法は大きく分けて2つに分けられています。

 精霊魔法と魔法です。

 精霊魔法は精霊と呼ばれる者たちの力を借りることによって発動する魔法です。

 呪文であったり、名前であったり、発動のキーは違っています。

 それも他の人が使った呪文を唱えればいいという訳でなく、

 個人と自然界との契約の言葉なので、同じ言葉で同じ効果が出るとは限らないのです。」

「・・・どうやって精霊魔法のキーを知るのでしょうか?」

「偶然ですね。王都には過去からのその手の文言が大量に保管されています。

 一つくらいは当たるのではないでしょうかね?」

武雄はこれでは使えないのに近いなと思った。

「一方の魔法は、自身の魔法力を直接利用して魔法の形へと昇華する技術なのですが、

 個々によって得意な系統が違うのです。火、水、土、氷、雷・・・挙げたら切りがありません。

 得意な系統と違うのを覚えても威力が弱かったりするので、ご自身の系統を知るのは大事なのです。」

「なるほど。」

「では、キタミザト様の魔法への適性と系統を調べます。

机の上の突起に手を置いてください。」

武雄は言われた通りに手を置く。

すると手の平がなにやらムズムズする。

店員は何やら桶に入った水を見ている。

!?

突然、店員が武雄を見上げる。

「・・・一旦、手を離してください。」

言われた通りに手を離す。

店員はまた、桶を見てから。

「もう一度、手を置いてください。」

言われた通り手を置く。

店員は桶を見て、武雄を見て、アリスを見る。

「すみませんが、アリスお嬢様もしていただけますか?」

「ええ、いいですよ。」

武雄と替わりアリスが突起物に手を置く。

店員は桶を見て、頷く。

「再度すみませんがキタミザト様、手を置いてください。」

再びアリスと替わり、武雄が突起物に手を置く。

「・・・はい。結果を言うと魔法への適性はあります。

 そして、キタミザト様の得意な系統はありません。」

「「は?」」

武雄とアリスは同時に驚く。

「あ、いえ、言い方を間違えましたかね?

全ての系統が平均しています。」

「はぁ。」

と武雄は生返事をする。

「得意な系統がない方は珍しいのですが。」

「つまり?」

「つまり、キタミザト様はどの魔法も満遍なく使えます。」

「そうですか。」

武雄はどうすれば良いのかわからなかった。

これは喜ぶ事なのか、悲しむ事なのか。

ただ、そういう物なのかなぁと言うぐらいの感想しか出てこなかった。


------------------------

「次に魔力量の計測をします。」

店員は丸いフラスコに少し水が入った物を取り出して言った。

「キタミザト様、手をかざしてください。」

言われた通りに手をかざす。

・・・

・・

特に何も起きませんが?

「・・・えーっと。アリスお嬢様、すみませんが。」

「ええ。」

とアリスが手をかざすと同時にみるみる水が増えていき、溢れそうになる。

溢れる手前でアリスは手をかざすのを止める。

それを見て店員は頷く。

「では。」

「はい。」

と武雄は再度かざす。

アリスのおかげでフラスコの細い部分まで水位があった。

その水位がゆっくりと下がり始める。

「「「・・・」」」

雰囲気を暗くしてしまったなと武雄は思った。


「・・・えーっと・・・メガネを作りましょうか?」

「そうしましょう!タケオ様。」

・・・同情されてる・・・泣きそうです。

でも、何か魔法が使ってみたいと武雄は思った。

「すみませんが、一番簡単で危なくない魔法はなんですか?」

「え?・・・そうですね。『ルクス』という光を作る魔法です。」

「私でも使えますか?」

「使えますよ。」

と店員は小さな木の棒を渡してくれる。

「これを握って『ルクス』と言ってください。」

武雄は軽く振りながら「ルクス」と言ってみた。

すると、棒の先が明るく光る。

「おぉぉ。」

『魔法が使いたい』という誰もが子供の頃に一度は夢見たことを実際に今やっている。

例え簡単な魔法であっても、武雄は感動していた。


感動していると時間が来たのか消えてしまった。

武雄はもっと見たいと。

「ルクス。ルクス。ルクス。ルクス。」

と4回言ってしまう。

それを見ていた店員とアリスが慌てる。

「タケオ様!!」

「ちょっ!お客様!!そんなことすれば倒れますよ!!」

「え?」

時すでに遅し。発動し始めている。

棒の先が先ほどよりもかなり明るく光る。

武雄は視界を光で遮られた。

・・・

・・

時間が来たのか消え、武雄の視界は元に戻る。

「え・・・お客様。どうして?」

店員が驚いている。

ついでにアリスも驚き顔だ。

「えーっと・・・??」

武雄は何が何やらわからないのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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