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第217話 魔法具商店でマッタリ。

「主、遅いですねー。」

「そうね。」

アリスとミアはテイラーの店でマッタリとお茶を楽しんでいる。

武雄はテイラーの店先で「兵士長とちょっと話してきますね。」

と兵士の詰め所に行ってしまった。

なので、アリスとミアはのんびりと武雄を待っている。

と、店内に武雄が入って来る。

「キタミザト様、いらっしゃいませ。」

「お邪魔します。」

と武雄は返事をする。

すぐ近くでアリス達がのんびりしているので近づく。

「二人とも少し待たせてしまいましたか?」

「タケオ様、平気です。マッタリしていました。」

「まったりです。」

「そうですか。

 テイラー店長、すみませんね。」

「いえいえ、平気ですよ。」

「タケオ様の方は?」

「私は兵士長にお願いごとをしてきました。

 まぁ今日の夕飯後ぐらいには、フレデリックさんから報告があると思いますね。」

「わかりました。」

「と、テイラー店長。小銃改1は出来ていますか?」

「はい、出来ています。」

とアリス達が座っているテーブルに小銃改1を置く。

「主・・・これは??」

ミアが興味深そうに見ている。

「私の武器ですよ。

 ミアが言っていたでしょう?『次々と周りのオーガが倒れていった』と。」

「はい。」

「この武器でしたんですよ。」

「え?・・・こんな物で????」

ミアはじーっと小銃改1を見る。

「キタミザト様、要求の通りに出来ているはずです。」

「2脚もあるし、肩紐もありますね。

 後はどこかで撃ってきますかね。」

「その際はまた持ってきてください。

 微調整をしますので。」

「わかりました。」

「と、弾丸の収集の件なのですが。

 残り2軒から回答が来て、小銃3丁、弾丸600発が届きました。」

「・・・全部集まってしまったのですか?」

「はい。」

「では、弾丸と小銃に肩紐を取り付けられるように加工をしてエルヴィス伯爵邸まで持ってきてください。」

「はい、わかりました。」


「そうだ、ミアのコートを強化仕様にできますか?」

「んー・・・」

武雄の質問にテイラーは悩む。

「難しいのですか?」

「さて・・・妖精用に強化はしたことがないですが・・・たぶん出来るかと・・・

 でも人用だと大きいので小さいのを付けてみましょうか?」

「そうですね、お願いします。」

と、

紙袋から1着出してテイラーに渡すとその場で作業をしだす。

「主?強化が出来る様になるのですか?」

「ん?違いますよ。ミアのコートを強化し続ける仕様にします。

 なので、少々の怪我はしなく成るかもしれませんね。

 でも、衝撃は受けてしまいますので・・・あくまで簡単には貫通をしないと思っていなさい。

 敵が居たら何とか逃げれる様にしたいのですよ。」

「主、ありがとうございます。」

「出来ました。」

テイラーが言ってくる。

「ミア、着てごらんなさい。」

「はい。」

ミアは今着ているのを脱ぎ、テイラーが細工したコートを羽織る。

と、武雄はミアを座らせ、懐からナイフを取り出し、ミアの着ているコートの端を机に引き、思いっきり刺す。

「・・・傷は・・・無いですね・・・」

アリスは武雄が刺した所をマジマジと見る。

「ええ、ちゃんと強化の魔法がかかっている様ですね。

 テイラー店長、あともう1着にも同じことをお願いします。」

「はいはい。」

と作業をしだす。

「タケオ様、残りの1着はどうするのです?」

「ん?これは・・・仁王様居ますか?」

武雄がそう言うと。「ポンッ」と音と共に仁王が空中に現れ優雅に着地する。

「呼んだか?」

「ニオ・・・勝手に出ないでくれ・・・」

テイラーはガックリとする。

「まぁ、良いではないか。この3人には知られているのだし。」

「はぁ・・・」

テイラーはため息しか出せない。

「で、なんだ?」

「1着いります?」

「ん?我にくれるのか?」

「奉納品です。」

「うむ、貰っておこう。」

と、トレンチコートを羽織る。

「少し小さいですかね?」

ミア用のコートは仁王には少し窮屈だった。

「構わないぞ。体を合わせるからな。」

と、仁王はその場で若干、全体的に小さくなる。

「大きさを変えられるので?」

「うむ、凄いだろ?」

「・・・私も知らない機能が。」

テイラーは驚く。

「お揃いです!」

ミアが仁王を見て喜ぶ。

「ふふ、そうだな。妖精よ、お揃いだ。

 ふむ。奉納品も貰ったし、特別にタケオの質問に答えてやるかな。」

「え?良いので?」

「うむ。」

武雄は少し悩み。

「・・・私が唐突に元の場所に戻ることはあり得ますか?」

「ないな。」

「では、問題はないですね。

 せっかく可愛い婚約者と部下が出来たのに・・・正直、戻りたくないので。」

「うむ・・・両親とかはどうするのだ?」

「まぁ、心配は心配ですが・・・こっちの方が楽しいのでここに居たいですね。

 私には姉夫婦がいますので、上手くしてくれますよ。

 それに突然いなくなって、また突然戻っても混乱するだけでしょう?

 もう無断欠勤を何日もしているから解雇されているでしょうし・・・

 戻っても生活基盤がありません。」

「わかった、伝えておこう。」

仁王は頷く。武雄は「誰に?」と思うのだった。

「他に聞きたい事はないのか?」

「まだ聞いても良いので?」

「うむ。」

「・・・特には・・・ありませんね。」

「そうか?隣国の情勢とか同じ出身の者とか?」

「知ったらつまらなそうです。

 その辺は、おいおい自分で見聞きします。」

「うむ、好ましい回答だな。」

と、仁王は武雄の顔をじっっと見る。

「・・・お主が探している食材なのだがな。似たような物を近隣諸国のとある地域で作っておる。」

「はぁ・・・仁王様・・・私の頭の中を覗かないでください。

 それに漠然的です。私の考えている食材のどれかがわかりかねます。

 ・・・まぁ、無理はしませんが見つけて、何かしら物が出来上がったら持ってきます。」

「うむ、我もあれを久しく口にしておらんのでな。

 たまには食べたくなる。」

「わかりました。

 さ、コートに改造が終わった様なのでお暇します。」

と、武雄一行は席を立ち店を出るのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] トレンチコートを着た仁王様とかシュール過ぎひん?
[気になる点] テイラーさんは精霊と仲は悪くないと思います。 それなのに「機能」って言い方をするのが気になりました。
[気になる点] 元の世界の関係者の、夢枕にでも立ってくれたのかな・・・ やっぱり「タケオ(さん)だからしょうがない」で流されてたりしてw
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