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第210話 13日目 書斎にて部下との面談。と夜の営み。

武雄とミアは書斎に戻ってきていた。

武雄は自分の机に座り、ミアは対面のソファに座っている。

「さて、ミア、今日はどうでしたか?」

「主、皆さまに会う前に事前に説明していただいていましたが、本当に主の言う通りに事が運びましたね?」

「そうですか?」

「はい。皆さまに私の経緯を話して、主が話を打ち切り、解放すると。」

「誰もミアを脅威とは思っていなかったでしょう?」

「はい。

 しかし、人間は強欲の塊と認識していましたので驚きました。

 てっきり、見世物小屋に入れられるかと覚悟はしていましたが・・・」

「見世物小屋・・・そんなに妖精というのは珍しいのですか?」

「私達はそう教えられます。

 人間に捕まれば自由はない、一生鳥かごで過ごす羽目になる・・・と。」

「なるほど・・・私達が特殊なのかもしれませんね。

 私もエルヴィス家の面々もミアで商売をする気がありません。

 それよりも領地経営をもっと良くしたいと今の伯爵や文官筆頭や私は考えています。

 なので、伯爵側に居る間はそんなことにはなりません。

 万が一、商人に捕まったらミア自身が言ったように鳥かご生活になるかもしれませんが・・・

 ・・・屋敷の外に行く際は、私やアリスお嬢様の近くに必ず居なさい。

 私達ならミアを守れます・・・少なくともこの街では。」

「はい、わかりました。主。」

「私的には、ミアが私の部下になると言った事の方が驚きましたが?」

「美味しい物があるのでしょう?」

「まぁ、そこまで頻繁には作りませんが・・・この世界にない物を作っている様ですね。

 ここの人達には大変好評です。」

「私達の住み家で甘い物と言えば花や果実ぐらいでした。

 先ほどいただいた物は・・・感動しました。あれは普通に人間は食べている物なのですか?」

「あれはキャラメルと言って、昨日、私が作りました。

 今後も頻繁に作る予定ですので、多めに作られたらこちらにも回ってきますよ。」

「あれがあるだけで私は主を慕います。」

「ふふ、美味しい物は気が向いたら作りますからね。」

「ありがとうございます。」

ミアは礼をする。

「さて、ミア。」

「はい、主。」

「ミアは回復魔法が使えるのですか?」

「簡単な『ケア』ぐらいですが・・・」

「何回くらいできますか?」

「私達妖精は回復なら回数に上限がありません。好きなだけ『ケア』が使えます。」

「なるほど、他の魔法は?」

武雄の質問にミアは首を傾げながら考える・・・

「特には・・・ないです。」

「ミアは、幻想種と話せるのですよね?」

「話せるのと話せないのがいます・・・どうしてなのかはわからないですが。」

「ふむ・・・基準がわからないですね。」

「すみません。」

「責めているわけではないですよ?

 他には・・・例えば、魔物や人を感知できますか?」

「はい。大まかにですが・・・何かいる程度にはわかります。

 私達はそれを頼りに人を避けています。」

「そうですか・・・範囲的には、どのくらいの距離で感知できますか?」

「・・・2、300m程度かと。」

「意外と広範囲ですね。」

「いっぱいいる中ではわかりませんが・・・」

「移動中の街道では使えるのでしょう?十分です。」

と、武雄は席を立ち廊下側の扉に歩いていく。

「主?」

「今日は疲れたでしょう。毛布に包まって、もう寝なさい。」

「はい。」

ミアはソファに置かれた毛布を手繰り寄せ始める。

「主、おやすみなさい。」

「はい、おやすみなさい。」

武雄は書斎を退出していった。

ミアは毛布に包まる。

と、すぐに眠気が襲ってくるのだった。


------------------------

武雄は風呂を上がり寝室に戻ってきた。

「良いお風呂でした。」

と武雄が寝室に戻って来る。

「タケオ様、おかえりなさい。」

とアリスはベッドに腰かけて、にこやかに出迎える。

武雄はアリスの横に腰をかける。

「アリスお嬢様、ミアはどうですか?」

「可愛いですね。

 でも、妖精をオーガに付けて、目印にしてそれをゴブリン達に追わせる・・・

 効率的な様な・・・非効率的な様な・・・なんとも不思議な戦法ですね。」

「んー・・・ある意味で怖い戦法ですよね。」

「そうなのですか?」

「仲間が倒れても混乱もせずに淡々と歩いてきて近づいてくる・・・

 何を考えているのだろう?とこちらが余計な考えをしてしまうでしょうね。

 それに・・・・あれらはどこまで歩いたのでしょう?」

「・・・この邸ですかね?」

「私はただ真っ直ぐ歩けと命令されていたのではないかと思います。

 私達が手を出さなければ街を横断してさらに真っ直ぐどこまでも・・・

 なんだか単純な命令程効きやすそうではないですか?

 これを考えた人は、オーガやゴブリンを物以下としか見ていないですね。

 そしてこっちが絶対に手を出す事がわかっているからそんな戦法が使えるのでしょうけど・・・」

「そうですね・・・まぁ確認のしようがないですが・・・」

「ですね。」

と、武雄はアリスを抱きしめる。

「んぅ・・タケオ様、どうしたのですか?」

アリスも武雄の背に手を回す。

「・・・アリスお嬢様の感触を楽しもうかと。」

「私もタケオ様の感触を楽しまないと。」

アリスは楽しそうに抱き着いている。

「そうだ、ノートをレイラさんと見ていましたね?」

武雄の問いかけにアリスはビクッとする。

「え・・・ええ。」

「どれか試したいのはありましたか?」

「ふぇ!?・・・い・・・いえ・・・その・・・特にどれ・・・とは・・・」

アリスは真っ赤になって顔を伏せながら言ってくる。

「じゃあ、全部してみますか。」

「はぃ!?」

アリスが驚きながら武雄を見る。

「ふふ、今日は何時に寝れますかね~。」

「あぅ・・・」

武雄は楽しそうにアリスは真っ赤になりながら武雄のリードに従うのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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