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第180話 試練。

オーガは咆哮をするとタケオに向け突進してくる。

・・・2匹?・・・向かってくる1匹の後ろを同速度で走っている・・・

「・・・さて・・・ん?・・・」

後ろから体を押さえられている様な感覚・・・アリスが魔眼を発動。

「応援と受け取ればいいのでしょうか?」

武雄は苦笑する。

小銃改1の紐を左肩から右腰に掛け、送りカンを使い紐を閉め、銃口を下に向けた状態で背負う。

リュックがある為、ちょっと歪だが・・・まぁ動きに支障はなさそうだ。

そして腰のナイフを右手で逆手に持つ。

約30m先にまでオーガが迫っていた。

「グォォォォ!!!!」

雄たけびと共に右手のこん棒を振り上げ殴りかかってくる。

武雄は左手に「シールド×10」を作りこん棒を受け止めると左側にこん棒をずらし、力を左にいなす形にする。

するとオーガの体勢を前のめりにすることができた。

武雄は右手のナイフを振り上げオーガの左脇から左肩口を斬りつける。

斬りつける時に「エレク×15」を発動し傷口から電気を流し、痺れさす。

と、オーガは「グゥゥゥゥ!!!!!!!」と唸り声を上げるが左腕が動かない様だ。

更に、武雄はオーガの左肩の上の切り上げている手をそのままオーガの首左に当て斜め下に向け切り裂く。

そして左に下げたナイフをオーガの首右に向かって刺す。

刺さったと同時に左手を下から持っていき勢いのままナイフの付け根を叩き、さらにナイフを刺し込む。

刺し込むと同時に「エレク×15、エクス×15」を同時に発動しオーガにナイフを通して叩き込む。

オーガは仰け反り、声を出す間もなく絶命。

武雄の横に倒れる。

武雄はしゃがみ、オーガに刺さっているナイフを抜きにかかるが、なかなか抜けないので、膝で顔を押さえながら抜く。


と、倒したオーガの後ろを走っていた別のオーガが横から振りかぶろうとしていた。

武雄はしゃがんだまま、迎撃態勢も取らず、そのオーガを睨んでいる。

オーガが振りかぶった時、赤い影が武雄の横に入り込みオーガを切り飛ばす。

「タケオ様、お見事でした。迎えにきましたよ。」

アリスだった。

「ちゃんと1匹のみ我慢しましたか・・・」

武雄は苦笑する。

そして「シールド×5枚ずつ 1m先 横7列で重なれ 発動。」と展開し、遅れて来たゴブリンを止める。

止められているゴブリン達は、見えない壁にギャアギャア騒いでいる。

「・・・迎えに来てくれてありがとうござます。」

「いえいえ。では、後退しましょう。」

「はい・・・このシールドを解除したら一撃あいつらに見舞ってください。

 で、もう一度シールドをかけてから後退します。」

「はい。」

「3・・・2・・・・・今!」

武雄はシールドを解除。

と、同時にアリスが横に薙ぎ払うとゴブリンが8匹吹っ飛ぶ。

そして瞬時に武雄が「シールド×5枚ずつ 1m先 横7列」を発動し防御を構築。

「さ、後退しましょう。」

「はい、長居は無用です。」

と二人して兵士たちが居る中央に向かって走り出すのだった。


アリスが後退の為の1撃を見舞った瞬間。

両左翼からほぼ同時に「撃ち方始め!!!」の号令が響く。

魔法師達は用意していた魔法を撃ち始める。

演習の通りに一度、頭上に打ち上げてから標的に向かう様だ。

演習の時よりも各々早い間隔で撃ち込んでいく。各魔法師自身の最速で撃ち込んでいく。

武雄とアリスは後ろを振り返らずにひたすら陣中央を目指す。

後方からドドドッと着弾する音が聞こえる。


身体強化しているアリスが先に中央に戻り、ゴブリン達の方を向く。

タケオもすぐあとに到着する。

と、兵士長がいた。

「あれ?兵士長?」

「キタミザト様、お見事でした。

 ゴブリンが追ってきませんね?」

「シールドを展開して足止めしました・・・

 もう切れているはずですが。」

「砲撃に驚いているのでこな・・・あ、きましたね。」

「私とアリスお嬢様は残りのオーガの始末に動きます。」

「はい。我々は無理せずにじっくりとゴブリンを始末します。」

武雄は頷く。

「アリスお嬢様。」

「いつでも。」

「少し出はしますが、深くは行きません。

 近くならアリスお嬢様が、遠くなら私が始末します。

 基本的にはアリスお嬢様が攻撃を私が防御を担当しますが・・・私が攻撃なら」

「私がタケオ様の防御ですね。」

「はい。オーガを倒しきるまではここら辺で対処します。」

「はい。」


オーガ&ゴブリンとの距離30m

「と、来ましたね・・・」

「タケオ様も準備を。」

武雄はナイフを腰にしまい、送りカンを緩め小銃改1を構える。

「総員!戦闘準備!」

兵士長の号令と共に皆が構える。

武雄は右翼に向かっているオーガに向け砲撃を開始する。


(エ500:ゴ285:オ14)

------------------------

「タケオ様!両翼が!」

アリスの言葉に武雄はシールドを展開しながら周りを確認する。

両翼が動き出していた。

「アリスお嬢様、一端、外に!」

「はい!」

「通るぞ!」

「どうぞ!」

と、武雄とアリスは返答をした兵士達の間を抜けて包囲網の外に出る。

兵士長を探し、駆けよる。

「兵士長!」

「お二人ともお疲れ様です。」

「被害は?」

「今の所、報告は来ていません。

 魔法師小隊は各自分散して各前線の回復役に回っています。

 オーガは?」

「ほぼ倒し終わっています。見える範囲では・・・あと数体ですね。」

「順調・・・ですね。」

「ええ。ですが、こんな時こそ気を緩ませない様にしないと・・・」

「わかっております。

 ここまで来て怪我をしては意味がありません。

 各隊には慎重に攻撃するよう通達します。」

「ハロルドと副団長にもお願いします。」

「はい。」

「さて・・・アリスお嬢様。戻りましょうか。」

「ですね。」

「ご武運を。」

武雄とアリスは戦線に戻っていく。


(エ500:ゴ200:オ4)



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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