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第155話 夕飯までの雑談。(武雄の事。)

武雄とフレデリックが客間に入室する。

と、なんでしょうこの空間。

レイラさん達3人は満面の笑みでこちらを見ているし。

アリスお嬢様は顔を真っ赤にして俯いている。

・・・あぁ・・・プロポーズの言葉かな?・・・アリスお嬢様が言ったのだろうなぁと武雄は思う。

・・・あえて触れないのが安全策かな?と思う事にしてスルーすることに。

武雄が席に着くと

フレデリックがお茶を入れ、皆の前のお茶を変え、

お菓子も並べると皆から少し後ろに下がる。


「お待たせして申し訳ありませんでした。」

武雄は皆に軽く会釈をする。

「うむ、構わぬよ。

 と、フレデリック。これは昨日のお菓子かの?」

「はい。」

「また見たことがないのが出たな。」

アズパール王は興味深そうに見ている。

「今度はどんな味なのかしら?」

レイラとウィリアムも楽しそうに見ている。

「うむ、タケオ、説明してくれるかの?」

「はい。これはバター味のホイップクリームをシフォンケーキに挟んだ物です。

 味がバターですのでレーズンも挟んでちょっと面白い味になっていますね。」

「んー・・・ホイップクリームとは何でしょう?」

レイラが質問する。

「簡単に言うと搾りたての牛乳を放置しておくと上に濃い牛乳が出来るので、それを泡立てて砂糖と混ぜてフワッフワッにした物です。

 これはバター・・・先ほどの濃い牛乳をさらに放置すると出来る固形物を滑らかにして泡立てたらどうなるか?

 との一環で出来たお菓子です。」

「ほぉ、知らない物だな。」

アズパール王が説明を聞いて感心する。

「昨日試作して大まかにできたばかりなのですが・・・お口に合いますかね?」

「うむ。では、いただくとするか。」

アズパール王達3人が口に運ぶ。

と、三人とも口にして動きを止める。

正確には、もぐもぐしている。

「タ・・・タケオさん、このお菓子は凄いですね!!」

レイラが驚きながら武雄を見る。

アズパール王もウィリアムもうんうん頷く。

「わしらも食べるかの。」

エルヴィス爺さんとアリス、スミスも食べる。

本人達は昨日も食べてるから食べるスピードは抑えているが・・・満面の笑みです。

「もう、皆さん、顔が蕩けていますね。

 美味しそうに食べていただいて嬉しい限りです。」

武雄は朗らかに言うのであった。


------------------------

「幸せな一時でした。」

レイラはうっとりしながら感想を言う。

皆がその言葉に同意してうんうん頷く。

「お気に召しましたか?」

「ああ、とても良かったぞ。

 バターの味が濃い事を利用して作るとは・・・レーズンが良かったな。」

「父上、そうですね。

 濃い味の中にあのレーズンの味は際立っていましたね。

 まさかレーズンがメインを張るお菓子があったとは思いもしませんでした。」

「そうですね、干しブドウは脇役になりがちです。

 でも食べ方によっては主役を張れるというのがわかりましたね。

 脇役の底力・・・凄いですよね?」

武雄はクスクス笑う。

「ああ、これは驚いた。」

アズパール王は満面の笑みで答える。


「さて、私の出自でしたね。

 では、私は『北見里きたみざと 武雄タケオ』と言います。

 姓が『北見里』で名が『武雄』になります。」

「ん?姓が前にくるのか?」

「はい。私が居た所は姓が前で名が後ろでした。」

「そうなのだな。」

「ええ、では次ですね。

 歳は35歳になります。」

「「「え!?」」」

レイラ達3名は驚く。

「どうされました?」

「いえ、お若く見えると思いまして。

 ウィリアムよりも歳が上ですのね。」

レイラはそう感想を言うのだった。

「私のいたところは良く言われますね。

 で、私はここの世界の住人ではないようです。異世界から来たみたいです。」

「・・・そうなのか。」

「自分で言っていて嘘くささ倍増ですが・・・

 エルヴィスさん達にも同様に言っています。

 それしか言い様がないので・・・」

「ええ、タケオさんの立場に成ればそれしか言えませんね。

 何か証明できる物はあるのですか?」

レイラが聞いてくる。

「ええ。」

と武雄はバックからいろいろ取り出し机に並べていく。

財布、手帳、携帯(バッテリー0)、LEDライト、ライター、ボールペン等々

「・・・どれも見たことないな。」

「手に取っていただいて構いません。

 質問は何でも聞きます。」

「タケオ様、前に私と絵を撮りましたよね?」

アリスが質問してくる。

「そうですね。」

「あれは出来ますか?」

「んー・・・これの体力が0なので使えないんですよね。」

武雄は携帯を持って言う。

「それは残念ですね。」

「そうですね。見ることが一番、こことは違うとわかって貰えるのですけどね。」

武雄は苦笑しながら言う。

「タケオさん、これは何でしょう?」

レイラは紙幣を持ちながら聞いてくのだった。


他にもいろいろな物を手に取っては質問してくる。

武雄も一つ一つ説明をしていった。


------------------------

「それにしても、珍しい物がいっぱいだったな。」

「ええ、面白かったですね。」

「私は何気に時計が気に入りました。

 今の鐘の間隔は長すぎですから。」

レイラ達3人はワイワイ感想を言う。

「レイラさん方の判断はどうでしょうか。」

「そうですね・・・異世界から来たという話は半信半疑です。

 確かに珍しい物や知らない知識ばかりですが、確証ではありません。」

レイラの言葉に陛下もウィリアムも頷く。

「はい、その見解はエルヴィスさんと同じですね。」

「あら?お爺さまもですか?」

「うむ、確かに新しい見方なのだが・・・決定打に欠けると思ったのじゃ。」

「そうですね、私もそう思います。」

「ですので、エルヴィスさんとは他国から来たぐらいが妥当だろうとなりました。」

「うむ、それぐらいが妥当だな。」

アズパール王がそう感想を言う。

「まぁ、身の証明はどうやってもできないのですから致し方ありませんね。」

「・・・タケオ様、他人事みたいに・・・」

とアリスは呆れ模様。

「そうですね。出自については棚上げにしましょう。」

「やはりそうなりますよね?」

レイラの言葉に武雄は苦笑する。

「ええ、誰もその結論が出せませんからね。

 じゃあ、タケオさんがこちらに来てからの事を聞きましょうか。」



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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