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第149-1話 魔法具商店に行こう。次の小銃の改造依頼。

「これください。」

アリスは武雄と一緒に魔法具商店に向かう道すがら武雄におねだりしてくる。


さっきの練習で小銃改1をちゃんとアリスは撃てた。

50m先の木を5発で倒し、さらに5発撃ちこんで木の向きを変えられてご満悦の様だった。

計10発撃ったところで渋々、武雄に小銃改1を返し、今度は100mで練習もしたのだが・・・

武雄は小銃改1で15発中命中は10発。アリスは小銃で15発中命中は3発だった。

アリスは明らかに集中力を欠いていた。

で、早々に練習を止めて魔法具商店に向かう事にしたのだが。

アリスは、さっきの一言をもう4回くらい言っている。


「あげるも何も・・・今の所、10発しか撃たないのですよ?

 アリスお嬢様は『身体強化』と『武器と衣服の強化』で近接戦闘がメインでしょう?」

「むぅ・・・そうですが・・・」

アリスは口を尖らせながら抗議してくる。

「・・・はぁ・・・楽しかったですか?」

武雄は苦笑しながら言うと

「はい!とっても楽しかったです!ください!」

アリスは顔をキラキラさせながら言ってくる。


------------------------

武雄とアリスは魔法具商店に着き、中に入るとテイラーが挨拶をしてくる。

「アリスお嬢様、キタミザト様、いらっしゃいませ。」

「ええ。」

「お邪魔します。」

とアリスと武雄は返事をする。


「お茶をお持ちしました。」

テイラー店長は武雄とアリスが座っている目の前の机にお茶を持ってくる。

ついでに自分の分も机に置き、武雄達の対面に座る。

「どうでした?」

「小銃改1は要求以上の仕上がりになりました。

 ありがとうございます。」

武雄は頭を下げ感謝を伝える。

「いえいえ、良い体験ができました。」

とテイラーは照れながら言う。

「改造費で金貨10枚としていましたが、実際はどのくらいかかりましたか?」

「そうですね・・・宝石6個とスタンドと諸加工と・・・金貨7枚と銀貨5枚と言ったところでしょう。」

「なるほど。想定内で出来たのですね。」

「私的には意外とかかりました。」

「私は金貨10枚かかると思いましたから、安く上がって何よりです。

 ・・・では、次です。」

「え?」

テイラーは驚き武雄を見る。

「なんですか?」

「これで終わりなのでは?」

「私は終わりとは言っていませんが?

 まぁ小銃改1は終わりです。」

「はぁ。」

「この銃は、試作も試作。

 最初の目標は言いましたよね?」

「えーっと、キタミザト様の最大魔力を使って弾丸の補充・装填がいらない銃を作る・・・です。」

「はい。ですので、当初の目的は達成されました。

 私の考える良い方向に全部いくという副産物まででました。

 あ、そうそう、肩に当てる部分の『シールド』と発射口部分の円筒形良いですね。

 今後の標準でお願いします。」

「はい、わかりました。」

「では、依頼は2つあります。

 まずは、この小銃改1と全く同じ仕様でもう1個小銃を改造してください。」

「え?もう1つ必要なのですか?」

「正副の2つ所持は当たり前かと。

 正が壊れてしまったら、もう1個作るまで何もできないでしょう?

 なので、常に手元には2つ欲しいので全く同じ仕様の物をください。

 もちろん、作業手順も一緒で。」

「はい。」

「費用は先ほど聞いた金7枚、銀5枚にて作成願います。」

「・・・はい。」

「もう一つの依頼は別仕様の改造をお願いします。

 費用は今回と同じ金貨10枚で。

 今度は連射を目指します。」

「え?・・・かなり難しくなりそうな予感がしますが・・・」

「でしょうね。

 小銃改1の射程は1200mですが、今回は300~400mでお願いします。

 威力もそこまで要らないので・・・そうですね・・・今の小銃の弾丸と同じ威力で構いません。

 当たれば爆発する仕様は出来れば入れてください。

 常に強化の魔法をかけ続ける仕様は入れてください。

 肩紐用の加工と2脚と発射口部分の円筒形は付けてください。

 んー・・・あと何がありますかね・・・」

「連射の間隔はどのくらいで?」

「・・・目指すのは1秒間に10発。」

「え?・・・それはまた・・・」

テイラーは難しい顔をする。

「いきなりそこに行くのは大変でしょうから。

 とりあえず今は1秒間に3発でどうでしょうか。」

「それでも十分、目標は高そうです。」

「まぁやりがいが出たと思ってください。」

「わかりました。

 期間は1週間でしょうか?」

「今回はもう小銃改1があるので、そこまで急ぎませんが・・・

 とりあえず1週間にしますか。

 難しいのは私でもわかるので、その都度、話し合いましょう。」

「はい。」

「呼称は小銃改2となります。

 ちなみに小銃改1への改造はどのくらいかかりますか?」

「3日で仕上げます。やり方はわかっているので。」

「それで構いません。」


「例の弾丸と小銃の収集はどうなりましたか?」

「現在、4軒の内2軒から回答が来ていて、小銃2丁、弾丸200発が来ています。」

「わかりました。

 その2丁と預けている1丁の合計3丁は小銃改1への改造に1丁と小銃改造2への改造用に置いておきます。

 あと弾丸は50発程、ここに置いておいてください。」

「わかりました。」

武雄は金貨15枚を渡し支払いをする。

と使用済み薬きょうを今日の分も含め130発分置いていく。

「・・・これどうします?」

「んーある程度集まったら溶かして剣にしようかと・・・ここに保管しておきます。」

「わかりました。」

「では、よろしくお願いします。」

と武雄は席を立ち、アリスと共に店を出るのだった。

二人の後ろ姿をテイラーは、ため息交じりに見つめているのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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[一言] 手間賃0はひでえなぁ(笑)
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