第108話 7日目・・・起床は、やはり・・・
「ぐふっ」
武雄は腹部への強烈な刺激で目覚める。
やはりアリスが寝返りを打ったらしく、武雄の腹に膝蹴りをかましていた。
当のアリスは隣でスヤスヤ寝ている。
「・・・これは、怒れないしなぁ・・・」
武雄はアリスの太ももを撫でながら考える。
・・・
・・
・
アリスが身じろぎを始め。
「・・・おはよう・・ございます。」
と挨拶をしてくる。
「はい。アリスお嬢様。おはようございます。」
と武雄もアリスの太ももを撫でながら挨拶をする。
「・・・タケオ様・・・なぜ私の太ももを?」
「撫でていると気持ちが安らぐのですよ。」
「くすぐったいのですが?」
「そうですか?」
と武雄は手をお尻の方へ。
「!?・・・今日はダメです!!」
とアリスは体を離す。
「・・・あれ?今日は?」
「うぅ・・・朝すると・・・疲れるので・・・」
とアリスは顔を真っ赤にしながら答える。
「ふふ。では、またの機会にしましょう。」
と武雄はベッドを出て着替え始める。
アリスもベッドを出て身支度をする。
と、
「タケオ様、今日の予定は?」
「午前は昨日の乗馬の続きでお願いします。」
「はい、わかりました。で?」
「いつ家具屋が来るのかわからないので、その後は未確定ですね。
家具屋を待ってから時間があれば小銃の練習が出来れば良いかな?と。」
「なるほど、わかりました。
・・・着替え終わりましたよ。
タケオ様は?」
「私も終わりました。
食堂に行きますか?」
「はい。」
と武雄とアリスは食堂に向かうのだった。
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食堂には誰も居なく、武雄とアリスは皆を待っていた。
「お姉様、タケオ様、おはようございます。」
「ええ。スミス、おはよう。」
「スミス坊っちゃん、おはようございます。」
スミスがまず、やってくる。
「ん?タケオ達がおるの。今日は早いの。」
「皆様、おはようございます。」
「お爺さま、フレデリック、おはようございます。」
「エルヴィスさん、フレデリックさん、おはようございます。」
「お爺さま、フレデリック、おはようございます。」
と最後にきたエルヴィス爺さんとフレデリックに挨拶をする。
「うむ、おはよう。」
エルヴィス爺さんは、席についてそう挨拶をすると食事が運ばれてくる。
武雄はレタスが気になったので、フレデリックに聞いてみることにした。
「フレデリックさん、レタスにマヨネーズですか?」
「はい。前にタケオ様に教わった通りのレシピで作りましたが、サラダに直接は不味かったでしょうか?」
「調味料兼ドレッシングですので問題は何もありませんが。」
「が・・・なんでしょう?」
「料理長以下調理人は、マヨネーズで何か挑戦していましたか?」
フレデリックは軽く考える素振りをするが。
「・・・何か挑戦したら私も呼ばれるので・・・今の所は特には。」
「そうですか。」
「・・・タケオ様は何か思いついたのですか?」
アリスはサラダを食べながら聞いてくる。
「いえ。和えるだけの簡単レシピなのですが、誰でも思いつくだろうと・・・
どんなのが出るかな?っと思っていたのですが、二日たってもでないので・・・
今の所、『ポテトサラダ』、『マカロニサラダ』、『タルタルソースとエビ』ぐらいですかね。」
「全部聞いた事ないの。」
「ええ、私もありません。」
「僕もありません。」
「ほぉ、どんなのなんでしょう?」
4人とも興味を示す。
「そうですか・・・んー・・・今日の夕飯にでも作りますか?」
「「「「ぜひ!」」」」
「あ・・・ここは海なし地方でしたね・・・エビは難しいですかね?」
「そうですね、値が張ってしまいますね。」
「では、止めましょう。」
「「「ええええええええ」」」
フレデリックを除く3人がガッカリする。
「エビは高いのでしょう?だったらタルタルソースに合う揚げ物・・・オニオンフライでも作りますかね。
・・・油は高価なのですか?」
「魚介類ほどは、高くはないですね。」
「なるほど・・・高いのですか・・・じゃあ、止めましょう。」
「「「・・・・・」」」
3人は何も言わないで下を向いてガッカリしている。
「何もそこまで落ち込まなくても・・・だって・・・高いのでしょう??」
「タケオ・・・鶏肉の揚げ物を今日の夕飯で作るから・・・そのソースを作ってくれるかの?」
エルヴィス爺さんは涙目で訴えてくる。
・・・そこまでの事なのか??と武雄は思う。
「鶏のから揚げがあるのですね。わかりました、作りましょう。
フレデリックさん、すみませんが料理長に食材の確保をお願いして貰えませんか?」
「承りましょう。」
「サラダ用に茹でたジャガイモ:人数×2個、ハム:人数×1枚、キュウリ:人数×1本、チューブ状の茹でたマカロニ:小皿程度×人数分、ゆで卵:人数×1.5個、玉ねぎの薄切り:人数×半個、玉ねぎのみじん切り:人数×1/4個、茹でたニンジン:人数×1/4個、マヨネーズいっぱいをお願いします。」
「畏まりました。用意させます。」
「用意が出来たら呼んでください。
今日は午前中は乗馬で。午後はたぶん家具の搬入と小銃の練習だけなので、夕方には戻れますから。」
「畏まりました。」
武雄を除く3人はホッとして食事を再開する。
武雄も食事を取り始める。
このマヨネーズはレモンだからか風味が効いていて「コレも良いね」と武雄は思ったのだった。
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