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第231掘:編成発表

編成発表




side:ミノちゃん



表面上は、あれから問題なく過ぎていったべ。

ま、エージルさんの話はその後、会議してみんなの意見を募ったべよ。


「どう思う、この話?」


あんちゃんが、いつもの通り宴会場で、主要メンバーを集めて話をしたべよ。

あの話はおらたちの胸だけに留めておくわけにはいかないレベルだし。


「どうって言われてもね……、とりあえず、頭の隅にとどめておくべき事柄ではあるけど、神経質になる理由もないと思うわ」


セラリア姐さんはそういう。


「ですねぇ~。そのエージルさんの発言は嘘ではないと思いますが、それが真実であると確認できるわけでもないですから、それを前提にっていうのはちょっと危ういですね」


ラッツの姐さんはそう言ってウサミミをぴこぴこ揺らせる。


「とりあえず、エナーリアに行って私たちの行動はどうせミフィー王女の護衛ですし、何人か割いて、その大聖堂の探索をすればいいのでは? エージルさんも一緒に来てもらえれば楽でしょう」


エリスの姐さんはエナーリアに行ってから事実を確かめればいいってことべか。

だべな、ここで話し合っても答えはわからんべ。


「エリスの言う通りだと思うわ。調べないと始まらないし、エージルさんが協力してくれるよう仲良くなるほうが先じゃないかしら? といっても、これが真実だとして、私たちがすることは基本変わらないんだし、問題が起こった時、対処がしやすくなるってだけですよねユキさん?」


ミリーの姐さんはそう言いながら煎餅をかじる。

ま、ミリー姐さんの言う通り、結局相手が動かない事には、こちらも対処しようがないって話だべ。

動かなければ、それはそれでありがたいんだけどな。

仕事が増えなくて済む。


「ミリーの言った通り、対処がしやすくなるってことだけなんだよな。だけど、最初にセラリアとラッツが言った通り、頭の隅には置いておかないといけない。何かあれば各国が暗躍しているってことになるからな。なにも考えずに動くのは危険だっていうことを覚えておいてくれ。で、エリスの言う通り、方針はエージルと仲良くしつつ、その大聖堂の下にある遺跡、ダンジョンを調べることだ。各国が聖剣云々で動こうが、俺たちは前任者のダンジョンマスターの動きを調べるのが目的だってことを忘れないでくれ」


あんちゃんがそう言うと、みんな頷く。


「でもさ、聖剣云々で各国が動き出したらダンジョンじゃなかった、遺跡の警備は忙しくなるんじゃないかな? 結局、国相手に色々しないといけないよねー」


リエルの姐さんは尻尾をふりふりしてめんどうくさいって感じで言ってるべ。


「それはどうでしょうか? エージルさんが見つけた文献がそれ一冊だけかもしれませんし、文献で聖剣が見つかるのであれば、既に見つかって戦争の道具に使われているはずですし、使い手がいないとしても、聖剣が見つかったと宣言してるでしょう」


小さいのに相変わらずの聡明だべ、シェーラ姫は。アスリン姫もフィーリア姫も横でうなずいてるだ。


「そう、ですね。シェーラの言うとおり、使われていないのは不自然ですね。文献通りに、各国が聖剣を取り上げてしばらくは聖剣使いたちの反乱を恐れたのでしょうが、今となっては覆すことができないような古い過去の話。今更、便利な聖剣を隠す理由もありませんし、完全に聖剣のことは忘れ去られているか、聖剣使いたちが取り返して、どこかに隠したか……」


ふーむ、ルルア姐さんも元は聖女で国のトップ、言う事に重みがあるべ……。


「ま、シェーラやルルアの言う通り不自然な点もいろいろあるが、結局、俺たちが動くことにはかわりない。問題が起きた場合は連絡を取り合ってどうするか決めるってことを徹底しておこう」


あんちゃんの言葉で全員が頷く。

とりあえず、そうするしかないべよな。

あー、ウィードにいた頃みたいに、ダンジョンを使って楽ができたらよかっただべな。

この新大陸じゃ色々制限がかかって大変だべ、まさか自分の足で情報を集めることになろうとは。


「ということで、本題に入ろうか。これからエナーリアに行くメンバーの選出だ。俺は傭兵団の長としていくことが決定だろうが、残りはベータンや亜人の村か街かしらんがその指揮をとれる立場の人も残しておかないといけない。特に嫁さんたちは娘たちのことがある。……俺についてきたいって気持ちはありがたいが、家を守ってくれる嫁さんも俺は好きだ」


あんちゃんがそう言うと、手を上げかけていた嫁さんたちが止まる。

うん、ああでも言っておかないとこの場所が戦場になるべ。


「で、誰か来るかって会議をすると、永遠ってわけじゃないだろうが、それなりに時間がかかると思う。だが、今回はエナーリア王都での調べ物で色々気をつけないといけないところがある。だから、俺が嫁さんたちの配置を決めたいと思うけどいいか?」

「いやーって言うのも簡単だけど、正直エナーリアに行って調べものとかは出来そうにないや。僕はユキさんの人選でいいよ」


リエルの姐さんがそう言うと、頭を使うのが比較的苦手な嫁さんたちが明後日の方向を向いたべ。

わかりやす!!


「そうね。あなたの言う通り調べものメインだし、あなたが中心にやる、いつもの裏でコソコソよね。私はそう言うのは苦手だわ」

「うーむ。そう言われると妾も苦手じゃな……」


のうき……いや、戦い専門のセラリア姐さんとデリーユ姐さんはそういう反応だべな。


「残念ながら、セラリアとデリーユは来てもらうぞ」

「え?」

「なぜじゃ?」

「下手すると、エナーリアの貴族に絡まれるからな、そういう対処はセラリアやデリーユが最適だろ」

「……切っていい?」

「……殴っていいかの?」

「よくねえからな!! 穏便に済ませろよ!! 基本的に人族で構成するからな、いらぬ火種を今回は持ち込む必要はないの、だから絶対穏便に済ませろよ!!」

「「ちっ」」


……人選最初から間違ってないべか?

おらが視線を2人に向けていると、すっとこちらを向くバトルジャンキーたち。


「あら、ミノちゃん、なにか言いたげね?」

「そうじゃのう。妾たちが夫の言う事を聞けない、駄目な妻と言いたげな目じゃな?」

「さ、さあ、なんのことかさっぱりおらにはわからんべ……」


必死に、目の前の死から逃れるための言い訳をおいらはしたべ。

しかし……。


「「あとで訓練」」


願いは届かなかったべ。

ああ、明日は筋肉痛だべよ。


「ふむ、お兄さん、それだと、私たち亜人に属する妻たちは待機ですか?」

「いや、ラッツとエリスは来てくれ。幻惑系で人族に変装してからな。情報集めは真面目に人手がいる。適しているラッツやエリスを外すことはできない。子供のことは心配だろうが、頼む」

「なにを言っているんですか、子供たちは皆が面倒みてくれますし、お兄さんの頼みを嫌なんていいませんよ」

「ええ、無茶苦茶な話ならともかく、今みたいにしっかり理由があるのであれば、ユキさんの言う事に嫌なんていいませんよ。でも、子供たちにおっぱいをあげられるのがルルアとキルエだけになりますよ? そこら辺はどうするのですか?」


そうだべ、今の話だと今回出産した奥さんたちがほとんだべよ。

子供たちが可哀想だべ。


「そこら辺は、基本セラリアとデリーユのおっぱいでなんとかしてもらう。貴族云々はそうそうあることでもないからな、セラリアとデリーユは子供優先で。無論、忙しいならラッツとエリスもドッペルを抜けて行って大丈夫だ。キルエには子供の面倒を押し付けて申し訳ないけどな」

「いえ、お任せください。旦那様を支えるのが妻として、メイドとしての務めです。しかし、ルルアさまの名前がなかったのですが?」

「ああ、ルルアもエナーリアに来てもらうぞ、真面目にエナーリアでの活動時間がどれだけあるかしらないが、俺たちはあくまでもジルバからの使者だ、多めに人数投入しないと身動きが取れなくなる可能性があるから、ルルア頼むよ」

「はい、任せてください!!」


なるほどだべな、こりゃあんちゃん、最悪エナーリアに誰か残すってことも考えているかもしれないべな。


「そして、リーア、ジェシカは俺の護衛で来ないわけにはいかない。そして、ミリーも来てくれ。住んでいる大陸は違うが、きっとミリーの街での一般市民としての経験が活かせると思う」

「「当たり前です」」

「わかりました」

「ピースは前任者の側近だ。無論連れていく」

「はい」

「これが、連れていくメンバーだ。残りは子供のめんどうと、街の防衛を頼みたい」

「「ええっーー!!」」


すると、おらたちのお姫さまたちが声を上げたべよ。

ま、置いてけぼりだし、仕方ないべ。


「ごめんな。今度は調べものが優先だから、アスリンやフィーリアは連れていけないんだ」

「うにゅー、調べものはできないけど……、さみしーよ」

「兄様……ううっ」

「ほら、泣かないの。ユキを困らせちゃだめよ」

「寂しいですが、ユキさんから街をまかされたんです。しっかり守りましょう。ね? ユキさんたちが安心してエナーリアで調べものができるように頑張りましょう」


あんちゃんはああいうけど、恐らく、お姫様2人を連れて行ったら、真っ先に目をつけられるべ。

良くも悪くも、護衛としてついてきたのに子供同伴はもう、注目してくれって言ってる様なもんだべな。


「では、私たちはベータンの街で防衛ってことですね?」

「ああ、いざと言う時はトーリがベータンの指揮を取ってくれ」

「わかりました」

「リエルとカヤは砦とミストの街の方だ。普段はベータンでいいが、問題があれば即座にそっちに行ってくれ。ダンジョン化で移動が簡単になってるからな」

「「了解」」

「シェーラはモーブたちと協力して、亜人の……人数的にもう街でいいな、いざという時はそこを優先」

「わかりました」

「ラビリス、アスリン、フィーリアも同じように、いざという時は、この4つの拠点を行ったり来たりして守ってくれ」

「わかりました!!」

「わかったのです!!」

「わかったわ」


なるほどだべ、防衛の人数が少ないかと思えば、これならどうにでもなるべな。


「と言っても、大規模な敵なんてのは今のところいないんだけどな」

「ジルバとエナーリアは沈黙したものね」

「あとは、連絡を待つばかりってことだな。ミノちゃんは前話した通り別行動になるから、頼むぞ」

「わかってるべよ。表向き、おらたちはジルバともエナーリアとも傭兵団ともちがう勢力だべ」

「まあ、エナーリアから呼び出しがあると思うし、ジルバからも俺からの報告で、なにかしら話し合いがあるだろうな。ジルバの方の交渉はミノちゃんがエナーリアにいってるならジョンな」

「わかったべ」


こんな感じで会議は終わり、みんな色々準備を始めたべ。

おいらもさっさと、配置の詳細書いて、ジョンにみせるべよ。



エナーリア調査での配置


エナーリア調査班

・ユキ

・セラリア

・ルルア

・デリーユ

・エリス

・ラッツ

・ミリー

・リーア

・ジェシカ

・ピース


ベータン及び他の防衛班

・トーリ

・リエル

・カヤ

・ラビリス

・シェーラ

・アスリン

・フィーリア

・モーブ

・ライヤ

・カース

・ブリッツ


子供の世話班

・キルエ


魔物軍

・ミノちゃん

・ジョン


ジルバ王都

・スティーブ

・ザーギス



……うむ、いくら応援がくるといっても、流石に文面上キルエさんは大変だべ。

メイドって凄いと改めて実感したべよ。

さあ、これも重要な情報だ。

未だ見ぬ敵がこの編成を敗れるのか!!

エナーリア王都はユキたちに滅ぼされるのか!!

いや、ないからね。信じちゃだめよ?


さあ、それはさておき、本が無いって件ですが、見本を10冊もらいました。

だが、それを知り合いに配って、残りが3冊になったから補給しようとしたらなかったべよ……。

本屋に置いてない人は本屋に言って取り寄せてもらうか、ネットで買うか、増版しろやって言ってくれ。

あ、俺に言ってもダメだからね。

というかさ、買えなかった人って結構いるのかね?


で、最後に、「夏色ハイスクル★」をやっているが、自転車乗るとゲーム酔いするわ。

あと、釣りするか、パンツ撮影するかしか、やる事ねーよあのゲーム、今のところ。

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