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落とし穴28掘:雪がふる季節になりました

さあさあ、本日なんと2000万PVと260万ユニーク突破!!

人気がそれなりにあるんだなーと驚いています。

まだまだ、ネタは尽きないので、まだこのお話にお付き合いをお願いいたします。

では、お話をどうぞ。

雪がふる季節になりました





side:ユキ



朝、普通に定時に起きる。

異世界に来てはや10か月近く。

リリアーナ関連の魔王の方は落ち着いたし、新大陸の方は未だ研究中で下手に動けない。

なにやら、ジルバ帝国に動きが見えるが、逃がした兵士がことを伝えて、援軍を連れてくるのはまだまだ当分先のことだ。


「あー、お兄ちゃん起きたー」

「兄様お外を見るのです!!」


なぜか今日はちびっこたちの方が先に起きていた。


「外?」


なにやら興奮しているアスリンとフィーリアに言われて窓越しに外を見る。


「へぇ、雪が降ってるな」


しんしんと雪がそれなりにふっている。

因みに、ダンジョンの気候は基本的に外の気候と合わせている。晴れとか雨の天候も含めて。

だから、ダンジョンの外、つまりウィードの外でもこのように雪が降っていることになる。


「この地域では雪は結構ふって積もるのか?」

「よくわかんないです。私たちはお兄ちゃんと一緒でこのウィードでの冬は初めてだから」

「ああ、そりゃそうか。それなら、アスリンやフィーリアは雪は見たことがあるのか?」

「あります。でもこんなに沢山は初めてです兄様!!」

「うん、これって積もるのかな?」

「どうだろうなー。でもこの様子なら積もるかもな」

「積もって欲しいです。雪が積もったところ見たことがないです」


ふむふむ、アスリンとフィーリアは初めてこんなにふる雪に興奮してるんだな。

で、1人だけ2人をみて微笑んでいるおっぱい幼女に声をかける。


「で、ラビリスはどうなんだ?」

「私は初めてではないわ。それより寒いから抱きしめて欲しいわ」


そうやってハグを要求するラビリス。

相変わらず抜け目がないというか、嫌ではないのでそのままラビリスを抱える。

抱きしめるというより、コアラだよな。恋人同士より子供と大人って感じ。


「失礼ね」

「いや、見た目の話だからな」


それにしてもアスリンとフィーリアは興奮してなのか、子供は風の子と言うやつなのかは知らんが、寒さは平気らしい。

が、俺は平気ではない。寒い。さっさと、飯作って食って暖まろう。

これからは朝がつらくなるな。



そんなことを思いながら、普通に朝御飯を作って宴会場に運ぶと、そこには嫁さんが全員暖房をつけて、厚着をして転がっていた。


「なにやってんだ皆?」

「寒いのよ。だから暖房つけて厚着してのんびりしているの」


セラリアが代表して答え、皆も頷く。


「便利よねエアコンって、こんなに簡単に暖が取れるんですもの」


なんというか、わが故郷の文明を喜んでくれるのはいいが、これはなにか違う気がする。


「とりあえず、朝御飯食べるから、その厚着脱げよ皆」

「「「はーい」」」


そうやって嫁さんたちはもそもそと服を脱ぐ。

えーと、厚着だから3枚から5枚ってところか?

皆それぞれ、山ができそうな服の集まりを横に置いて朝御飯へと向かう。


「「「いただきます」」」




朝食後、今日は皆旅館でのんびりしてる。

OFFの日、つまりは休みだ。

無論、新大陸の方にはドッペルを置いているので何かあればすぐに対応できる。


「しかし、雪がふるとは……お兄さんは雪は珍しいですか?」

「いや、普通に降るし、積もるときは積もる。雪を使った遊びもあるしな」

「へえ、どんなのかしら?」


皆と雑談をしながら、時間が過ぎて行き、お昼に差し掛かったころあることを思いついた。

外を見ると雪は降ってはいるが、日中ということで、積もるにはまだまだ勢いが足りないようだ。

アスリンたちも流石に雪が積もるのを待つのが飽きたのか、3人で何かを話している。

丁度いいな。


「おーい、アスリン、フィーリア、ラビリスきてくれ」

「「「はーい」」」


そうやってちびっこたちがすぐに集合する。


「そろそろお昼なんだが、今日はちょっと変わったお昼ご飯を作ろうと思う」

「はい、お兄ちゃんどんな料理ですか?」


ウィードに来てから、俺と一緒にずっと頑張っているアスリンがわくわくしながら聞いてくる。

アスリンはちいさいなりではあるが、正直料理のレパートリーはウィードで一番ではないかと言うぐらい、色々一緒に作ってきた。

流石に、お店で出しているものと比べるのは家庭の味ということで違うだろう。

と、いけない。説明をしないと。


「今日の料理はまず、庭の落ち葉を庭の真ん中に集めよう」

「「え?」」

「どういう事かしら?」


2人は驚き、ラビリスは首を傾げる。


「まあそれは、お楽しみってことで、俺はちょいと食材を集めてくるから、その間に落ち葉を……そうだな、軽くたき火ができる程度に集めてくれ、枯れ枝とかもいいから」

「本当に料理? たき火をする準備にしか聞こえないのだけれど?」


ラビリスはそういいながらも、アスリンとフィーリアを連れて、庭に行って落ち葉を集め始める。

さて、俺もアレを手に入れてくるか。

日本人なら大体わかると思うけどな、普通なら秋口だけど、雪が降ってても美味しいよな。



「で、この寒い日に外で食べるとか、正気?」


セラリアから文句があがる。

いよいよ準備がおわり、アレが出来立てになっている。


「寒い日にこうやって食べるのがいいんだよ。ほれ、焼き芋」


ポイッとセラリアに放る。

難なくそれをキャッチして、中身が芋だとようやく認識する。


「ほ、本当に芋。これのどこが料理よ」

「まあまあ、食てみろって、ただの芋じゃないから」


そう、焼き芋といえばサツマイモ。


「甘くて美味しい!?」


そう、芋の中でも独特な芋だ。

そして、たき火と一緒にできる料理? の一つだ。


「はぐはぐ、美味しいです」

「お兄ちゃん美味しいです」

「うん、不思議ね。ただ焼いただけなのに」


ちびっこたちはガツガツ焼き芋を胃に入れていく。

他の嫁さんたちも最初こそは驚いていたが、今は普通に焼き芋を食べている。


うん、たき火を囲んで、中から焼き芋取り出して、話をしながら食べる。


定番だよな。


さて、俺も焼き芋食べるかなーっと。


「あちっ!?」


これも、焼き芋のお約束だよな。

焼き芋!!

最近食べてないよね。

寒くなってくると思いだすそんな食べ物でした。

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