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第4話 元勇者VS白虎 2

出来るだけ過去の文章を読み訂正、説明不足の解消に励んでいます( ̄^ ̄)ゞ


出来れば皆様のお時間がある時でよろしいので、誤字に気付きましたら教え頂ければ助かります。


すみません。コレで書きだめの底が尽きました(。-_-。)


また投稿出来るのは土日になるかもしれません。


皆様にはご迷惑をかけ申し訳ありません。

凍夜の手に顕現した聖剣を見たこの場の者は無意識に身体が震えた。


一度だけ見た事があるローエングリフでさえ、目を細める。


「暴食王‥‥だと!?まさか、本当に奴は魔王の力を宿しているのか!」


目を見開き、食い入る様に聖剣を見つめるリツェア。


「それは少し違う」


「何が違うと?」


「トウヤは暴食の魔王に選ばれたのだ」


その言葉の意味を理解出来たのは、同じ力を持つリツェアだけだった。


「選ばれた?‥‥つまり、魔王があの人間を選んだという事ですか!?」




ヴィルヘルムは動かない。


いや、動けないのだろう。

本能的にか、それとも戦闘で得た感がこの聖剣の凶暴さに警戒を促しているのだ。


俺は口の端を吊り上げる。


「安心しろ。聖剣こいつの能力は喰らう事だけだ」


「‥‥喰らう、だと?」


「ああ、全て(・・)をな」


身体強化と風魔法による加速でヴィルヘルムとの距離を一瞬で詰め、聖剣を振るう。


「!」


防ごうとしたヴィルヘルムの剣を根元から喰らう。そして、そのまま魔装の魔力を喰らう。


咄嗟に放たれた蹴りも聖剣で防ぎ、更に魔力を喰らう。


「クソッ!」


再度俺から距離を取る為後ろに跳んだヴィルヘルム。その表情には焦りの色が浮かんでいる。


「この能力は〝喰欲ハングリー〟。聖剣こいつに触れたものを無差別に喰らう。まぁ、足は喰えなかったけどな」


俺の言葉を聞いたヴィルヘルムは、使い物にならなくなった剣を投げ捨て表情を引き攣らせる。


「馬鹿げた能力だ!」


「俺もそう思うよ。それに【暴食王ベルゼネス】は食べ物に好みがあるんだ」


「‥‥好み?」


「石や土木、鉄は嫌い、生物の血肉は好き。そして、魔力は大好きなんだ。他にもあるが、嫌いなものは量を食べないんだ」


これが聖剣のデメリットの一つだ。


【暴食王】の能力は強大だ。もちろん、それに見合うだけのデメリットも存在する。


魔力を練り上げ魔法を放つ。


「第五階梯魔法〝地の柱(アース・ピラー)〟」


魔力を大幅に消費し、範囲と速度と強度を強化した柱が足下から次々に突き出しヴィルヘルムを襲う。


「こんな魔法っーー!」


魔法に一瞬気を取られた瞬間に距離を詰めるが、素早く反応され聖剣を交わされる。


そして、生み出された雷が放たれる。


「〝雷牙〟」


牙の技は魔装の基本になる遠距離攻撃だ。

基本故に扱いやすく魔装を極めればその威力も比例して上がる。


しかし、無駄だ。


「魔力を喰らえ【暴食王ベルゼネス】」


「なぁ!一瞬で喰らった?」


「〝選定捕食イーター〟」


聖剣の喰らう対象を限定する事で、一時的に本来の食欲を解放する能力だ。


その証拠として、白い刀身が黒く染まっている。


しかし、この能力にもデメリットが存在する。能力発動の前に喰らう対象を指定し詠唱する事と指定したもの以外喰えないという事だ。


例えば、もし今ヴィルヘルムが雷牙ではなく蹴りを放っていれば聖剣は魔力だけを喰らい蹴りは俺に届いていた。


まぁ、それを補って余りある程に凶暴な能力だけどな。


‥‥それにしても、わざわざ技名とか能力を説明してやる必要もなかったよな?


何やってんだ、俺……。


だが、知った所で防げる能力でもないけどな。


寧ろ聖剣の能力に気を取られてくれた方が、魔法を主体で戦う俺からしたら距離を取ってくれた方が戦いやすくなる。


聖王国で深海や風巻との戦闘の時にもこの能力を使った。


「く、くくくく‥‥、どうやら俺では勝てないみたいだな」


ヴィルヘルムは魔装を解いた。


魔装は元々近接戦闘が得意な獣王が編み出した種族固有の戦闘スキルだ。

そして、ヴィルヘルムは正にその王道とも言える戦い方をしている。


つまり、俺との相性は最悪なのだ。


攻撃すればその度に魔力を喰われ、距離を取れば魔法で狙い撃ちにされる。


よく見れば、ヴィルヘルムの身体には与えていない筈の傷が至るところにあった。これは、ヴィルヘルムがまだ魔装を完成させていない証拠だ。


「‥‥諦めるのか?」


俺の言葉に自嘲の表情をするヴィルヘルム。


「分かってるんだろ?俺の魔装は未完成だ‥‥長時間の発動は出来ない」


「‥‥そうか」


俺は聖剣をヴィルヘルムに突き付ける。


「その剣、斬れるのかよ?」


「聖剣だぞ?斬れるに決まってるだろ」


ヴィルヘルムの嫌味に俺は笑みで返す。


……コイツ、やっぱり似てる。



そして、聖剣をヴィルヘルムに向かって振り下ろす。


しかしーー


「「!」」


ーー聖剣はある筈の無い壁に阻まれヴィルヘルムに届く事はなかった。


これは空間の壁?


そして、静寂に鳴り響く拍手。


「いやー、なかなか面白かった」


視線を向ければ先生が爽やかな笑顔でこちらに歩いて来ている所だった。


「勝負に水を差して悪いが、女子供が見る前では刺激が強過ぎるだろう?」


「‥‥そうですね」


先生は最初からこうするつもりだったのだろう。


先生の悪ふざけに振り回されるのは久しぶりだな。100年前はよく振り回された。


聖剣から手を離すと淡い光になり消える。


だが、ここで先生の悪ふざけは終わらなかった。


「しかし、2人の覚悟を無為にするのも忍びない。そこの獣人ヴィルヘルムは命を賭けたのだしな‥‥」


うーん、と悩みだした先生だがメデルを一度見て決めたようだ。


「そうじゃ、しもべにすれば良い」


「「はぁ?!」」


「命を賭けたのだ、これくらい構わんだろう」


あ、これは駄目な奴だ。


半分諦めながらも説得を続けた。


「俺は嫌です!人間の僕になるなんて!!」


「‥‥俺も、正直いらないんですけど」


俺たちの抗議を聞いても笑顔を崩さない先生。


そして一言。


「‥‥しょうがないな。お前には儂の配下になって貰う」


「配下?」


「つまりは、アンデッドだ」


俺が説明してやるとヴィルヘルムの目から瞬時に反抗の炎が消えた。


アンデッドになってこき使われるのは嫌だよな。


「‥‥‥僕で‥お願いし‥‥ます」


凄い嫌そうな顔で言ったヴィルヘルムにまたもや爽やかな笑顔で帰す先生。


俺は思わず溜め息を吐く。


その後、結局俺はヴィルヘルムと龍の契約術を使った主従の契約を結ぶ事になった。



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