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第1話 子竜の呼び声





「ここまでくれば大丈夫だろう」


リツェアの言葉に俺とヴィルヘルムは足を止めた。辺りは森を抜け、岩場のようになっていた。


敵の気配がないか確認し抱えていたメデルを地面に下ろす。


「ありがとうございます、主」


頬を少し赤くしたメデルが俺に礼を言った。


「気にするな」


その後、一旦休憩を取る事にした。


俺はクラスメイトたちとの戦いで追加されたスキルを見る為にステータスを開いた。


ーーーーーーー



名前 トウヤ・イチノセ

種族人間


極限エクストリームスキル

全能なる魔術師オール・デウス・ザーヴェラー

医神の波動(アスクレーピオス)


固有スキル

『真・魔力支配【覚醒レベル:3】』

『聖剣の加護』

『眷属召喚 聖蛇』

『竜魔法』


耐性スキル

即死無効

隷属無効

痛覚耐性 LV:2

精神耐性 LV:4


スキル

基本属性魔法 LV:5

上位属性魔法 LV:2

混合魔法 LV:4

威圧 LV:4

剣術 LV:3

体術 LV:2


称号

『異世界人』『再臨の勇者』『医神の恩恵』

『法神の寵愛』『単独無双』



ーーーーーーー


『竜魔法』

効果

・竜族特有の魔法が使用可能。

・極める事で、体外の魔力を使用しても魔法を発動出来る。

・竜族、または竜族の血を引く者にしか扱えない種族固有スキル。


精神耐性

効果

・精神に干渉する魔法、スキルに耐性を得る。


上位属性魔法

効果

・上位属性である光・闇の魔法が使用できる。


混合魔法

効果

・属性の異なる魔法を融合させる事が出来る。


威圧

効果

・抵抗に失敗した相手を怯ませる。


剣術

効果

・剣を使った動きに補正がかかる。


体術

効果

・動作に補正がかかる。


『単独無双』

効果

・単独で複数の敵に挑む時に身体能力上昇 (中)

・単独で敵を討伐した時のスキル成長度が上昇



ちなみに、魔法のスキルレベルは熟練度の事でありレベルが高いからと言ってレベルと同じ階梯の魔法が使える訳ではない。


極端な話をすれば、スキルレベルが10だとしても第一階梯魔法しか使えない可能性もある。

つまりは、魔法を使うには努力だけでなく才能も必要だという事だ。


しかし、スキルと称号は順調に増えているな。


特に『竜魔法』が再取得出来たのは嬉しい。


『竜魔法』は魔力消費が人間の使う属性魔法と比べると多いがそれだけ威力も高い。


本来は竜の血を引いている者しか使えないが、俺は『全能なる魔導師オール・デウス・ザーヴェラー』の効果でその制限を超えて使用する事が出来る。


だが、扱いが難しい魔法だ。


何処かで練習したいな。


ステータスを見ながら今後の事について考えていた時ーー


「おい」


ーーヴィルヘルムに呼ばれ振り向く。


「何だ?」


「ヴァーデン王国までは契約だから送ってやるが、着いたら俺と戦え」

「分かった」


「嫌でも‥‥って良いのかよ!?」


ヴィルヘルムは何をそんなに驚いているのか、開いた口が塞がらない様子だ。


こいつ一々声がデケェんだよ‥‥。


てか、自分から挑戦状叩き付けておいて、相手が受けて驚くとか、こっちが驚きだわ。


「アハハハハ!本当に面白いなお前!」

「もうー!笑いごとじゃありません!」


「約束破ったんですよ!」とメデルが騒いでいる。こういう時に自分の感情を制御出来る様になれば、戦闘でも役に立つんだが。


そう言えば、約束って何だ?後で聞いてみるか。


「いやいや、決闘を申し込んでいる時点で最低限の礼儀は守っているからぞ」


メデルはリツェアに言われぶぅー、と頰っぺを膨らませている。


「さて、そろそろ行こうか。ヴァーデン王国までどれくらいかかる」


リツェアの問いにメデルが応える。


「‥‥予定では、20日くらいでしょうか」


「20日か。やはり、少し遠いな」


「‥‥いや、今日到着する」


俺の言葉に3人の顔が驚愕に変わる。


普段なら頭が可笑しくなった人間の妄言だと思ったかもしれないが、先の戦いで俺が口だけの人間では無いのを2人も理解している筈だ。


「面白い、今度はどんな方法を使う?」

「‥‥‥」


3人の目は次に俺が何をするのか期待しているように見える。


「俺はただ呼ぶだけだ」

「「「?」」」


俺は喉で魔力を練り上げる。


「竜魔法〝子竜の呼び声〟」


〝子竜の呼び声〟とは、別に声を出して竜を呼ぶ魔法ではない。自分の魔力にメッセージを載せ波紋の様に広げて目的の相手に自分の位置や要件を知らせる魔法だ。しかし、この魔力の波紋を感じ理解する事が出来るのは竜族や近親種、その上位種だけなので、人間には使えない。


人間である俺は理解出来るけど、簡単な言葉しか分からない。

理由は良く分からないけど、『竜魔法』が使えるからかもしれない。


えーと、つまりは俺を見ている3人には何が起きているのか分からないと言う事だ。


「‥‥何やってんだ?」

「さぁな‥‥」


2人は俺に訝しげな視線を送って来る。

リツェア何て、可哀想な奴を見る様な目で俺を見ている。


正直、あの方が気付いてくれる確証はないし、気付いたとしても来てくれる保証もない。


しかし、メデルの反応は違った。


「え?魔力の波紋?コレって、竜の魔法?」


どうやらメデルには感じられた様だ。


もしかして、聖蛇は竜種の近親種なのだろうか?


俺がそんな事を考えていると、このあたり一帯が闇にそまった。


この時、魔王を凌駕する魔力を宿した存在がこの領域に現れた。




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