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12−2 ハンターB「騎士団は強い人達ばっかり」
「剛剣、鋭剣、柔剣。正直言って、どれか1つが劣っている訳でも、勝っている訳でもない。
 だがそのいずれかに特化しなければ、人間は勝てないんだ」

冒険宿がある、商店街の通りから1つ東に入った通りを、レイベル、サナ、テティは歩いていた。
レイベルは先日、アルが見立てたスーツを着込んでいたが、今日は白のカッターシャツにセピア調のスラックスという出で立ちである。
これは、後に鉄の鎧を着込む為だ。近衛騎士の様な正式な騎士と相対する場合には、鉄製の鎧を纏うのが礼儀となっている。
であるから、ブライアンがその鉄鎧を運ぶ手筈になっており、既に先行していて、3人は遅れてやってくる格好だった。

3人が向かっているのは、王城ではなく、この通りの先にある公園だった。
帝都中央に流れ込むフォードン川が分かれた、その支流の1つ、スロヴァランツ川付近にある、スロヴァランツ公園である。
元々は王城での予定だったのだが、何故か急遽そちらに変更になり、鎧も自前になった為、慌ててブライアンが走る羽目になった。
その結果、サナとテティの最初の補佐、道案内をする事になったのだが。

ただ歩くだけでは勿体ない、とサナが三剣の概要を、レイベルに訊ねた所だった。

「何に、ですか?」

「同じ人間にだ」

夏が近付きつつある。
文化祭と誕生祭の慌ただしさが去った帝都は、どこか物足りなさを感じるぐらい、ザワザワとした小さな雑音しか響いていない。
それは木々が揺れ葉がこすれる音でもあるし、営みを続く得る人々の声でもあった。

そんな雑音の中で、レイベルの言葉はサナに重くのし掛かる。

「何者にも負けない剣。それを求める為には、特化するしか無かったんだ。
 特化し、磨き続け、自分の間合いにあっては、無敵である様に」

「何で、無敵に? 別に相手が倒せれば、それで」

「人間は弱い生き物だからな」

問いに、レイベルは即答した。
すぐそこまで、公園の入り口が迫っていた。

「人間が死なない時間なんて存在しない。
 だから攻撃手段よりも、防御手段が優先される。
 手の届く範囲では、な」

「手が届かなければ?」

「攻撃するしか無い」

断じてから、レイベルは公園の入り口をくぐった。
公園は芝生と木々とが生い茂り、道は舗装されている。
入り口近くは木々の方が多い為に、太陽の光が遮られ暗くなっているが、少し行くと明るくなる。
明るくなっている辺りは、道か、芝生の広場となっている。

その芝生の広場の方に、人だかりが見えた。
恐らくは、稽古を見に来た野次馬だろう。
ただ、野次馬にしては剣戟が好きな男よりも、女の方が多い気が……。

「悪い予感がする」

サナの隣で、レイベルが仏頂面で呟いた。
確かに、何かおかしな感じはあった。

気になったので、先に芝生の広場へと向かってみた。
人だかりは割と少ないので、すぐに空いている所が見つかり、そこから広場を覗いてみる。

「あ」

鎧で身を固めた騎士達が、そこにいた。
無論、近衛騎士団だ。近衛騎士達は兜を被ったまま、一列に整列し直立していた。
ただ、その正面。そこにもう1つ、武装した集団が横一列に整列していたのだ。

「当たったな」

レイベルが、後ろから割と大きな声でぼやいた。
それでも堂々として、人だかりを避けて広場に入っていく。
サナは、その3歩ぐらい後ろを、テティと並ぶ形で付いていった。

「お初にお目に掛かります、レイベル・F・フォー将軍閣下」

一際豪勢なマントを羽織り、細かい装飾が施された鎧を纏った騎士が、1歩前に進み出た。
焦げ茶色の髪をオールバックにし、口ヒゲを生やした、中年の男である。
レイベルよりも、15は年上に思えた。

「私は近衛騎士団第3隊隊長、ロイケット・F・カミリオンであります。
 今回は閣下の剣術をご教授していただくべく……」

「少ないな、ロイ」

レイベルは、このロイケットという騎士とは初対面だった。
しかし、気軽に愛称で呼びつけ、更にため口を使ってみせた。

サナは思わず、息を呑んだ。
近衛騎士相手に、何をそんなに強気な、と。

「当然の事ですわ。辺境守護を担う将軍なのですから。
 近衛騎士の隊長程度に頭は下げられません」

そんなサナに、テティが小さく補足した。
帝都にいる人間が何でも偉いモノだ、とサナは思っていたが、どうやら違うらしい。
或いは、それが辺境流なのかも知れない。

ただいずれにしても、ロイケットの態度は如何ほどにも崩れなかった。

「はっ。予定では、王城で第1隊と第2隊とも合流する筈だったのですが。
 突然、皇帝陛下にオートリンゲ公爵閣下との会談予定が入た次第でありまして。
 皇帝陛下の周辺警備を担当する第1隊、王城警備の第2隊共に任務が入った為に、此度は第3隊のみが」

「代わりに、我が騎士団が教えを乞う事になったわ」

最後に女性の声。
それが割ってはいると、レイベルとロイケットがほぼ同時に声のした方へ向き直った。
すぐに、サナとテティもそれに続く。

ファー付き、純白のマント。その下は皮鎧。
手には3m程の槍、穂先と反対側にも石突が付いた、サリッサという槍を持った女性。
イーファン帝国第二皇女、セシアネーヌ、愛猫騎士団団長、その人。
彼女が、声の主だった。

「文句は、無いわよね?」

「あろう筈がございません」

レイベルは即答していた。
それが不機嫌の裏返しである事は明白であるから、レイベルはセシアネーヌから拳骨を食らう羽目になった。
ムッスリとした表情になると、人だかりと愛猫騎士団の方から、僅かに笑い声が起きた。

人だかりの近くにいた人物が、1歩進み出た。
よく見ると、ブライアンだった。ブライアンは鎧一式の入った箱を荷台に載せて、レイベルに近付いてくる。

「あ、鎧は良いわよ。うちの騎士団も一緒だから」

セシアネーヌがそれを見て、そう声を掛けた。
少々面倒な話になるが、通常は愛猫騎士団よりも近衛騎士団の格が上なので、鎧は纏う必要がある。
それは勿論、軽装が普通である愛猫騎士団の団員達にも言える事だった。
だが、セシアネーヌの統率する愛猫騎士団となれば、話は別だ。

近衛騎士団よりもセシアネーヌの皇女としての身分の方が、格は上だからだ。
即ち命令権もある為、セシアネーヌが鎧を着なくて良いと言うなら、それまでだった。

「それは良かった。
 何分、鎧を纏えばどうしても剣閃が鈍るので」

グルグルと腕を回し、体を解しながら、レイベルは言った。
確かに鎧を纏えば、鎧に動きが阻害されるし、腕が重くなるから、剣は振るいにくくなる。
鋭剣という、技量と速さとを重視するレイベルにとって、それは重大な事だった。

辺境で将軍を務める程の男だから、鎧を纏った状態でもある程度剣は振るえるだろうが。

「あぁ、紹介が遅れました。
 こちらは弟の知り合いでして、ついでに剣を教えようかと思い、連れてきました」

準備体操を続けながら、レイベルはついでにそう紹介した。
まあ従者の様なモノだから、そんな扱いでも仕方ない話ではあるが。

諦めつつ、サナは近衛騎士団の面々を見やった。
見ると、レイドルフの姿が見えないのだ。

「あの、副隊長さんの姿が見えませんけど」

「うむ。サー・ジレッツェンヘイトは、第三皇女殿下側付なのでな。
 会談には殿下もご出席なされているから、そちらに従っているのだ」

ロイケットが、わざわざ答えてくれた。
気さくな人柄の様だ。軽く微笑みを浮かべている。

礼を言ってから、再び騎士団の面々を見る。
既に見知った顔は無いかと思われた。
直後、ガチガチに鎧に身を固めた騎士が、列から外れてサナに歩み寄ってきた。

「失踪事件以来かな。覚えていてくれているだろうか」

フルフェイスの兜まで被っているから、顔は見えなかったが。
それを取ると、見知った顔があった。

「あ、セシスさんッ」

セシス・グルーニ、という女騎士だった。30代半ばの黒髪の女性である。
このセシスは、雨季に1度アルが失踪した事件が起きた時、リエンデールに付き従い、捜索を手伝ってくれた近衛騎士だった。
と同時に、サナにとっては妹分だった獣人族の少女、アルの養女であるカージナを従者とする騎士でもある。

そんな縁で、割と見知った間柄なのだが、ここまで鎧に身を固めたセシスを見るのは初めてだった。
だからすぐには気が付かなかった。

「今日は、カルディナは一緒じゃないんですか?」

カージナは、アルが呼ぶ時の名だ。
本当はカルディナと言うらしく、サナはそう呼んでやっているが、アルはカージナとしか呼ばない。
セシスですらカルディナと呼んでいるのだが……。

「いや。向こうで従者達と一緒にいるよ。
 稽古を見るのも、稽古になるから」

言って、セシスは近衛騎士団が整列している後ろを指さした。
確かにそこには、少年少女達が整列していた。
騎士の従者だから、サナとはそう歳が離れていない。

カージナの姿も、シッカリ確認した。
緊張した面持ちで、どうやらサナには気付いていないらしい。
ちなみに、藤南爺の姿は見えなかった。それもその筈で、今日はニーニェと一緒に、宿を大掃除している筈なのだ。

緊張したカージナの姿に苦笑しつつ、セシスに向き直るサナ。

「ふむ、サー・グルーニとその従者カルディナを知る、という事は」

そこで、横にいたロイケットが割って入ってきた。
そう言えば、セシスは整列した中からわざわざ出てきたのである。
隊の統率としては、拙いんじゃないかと、サナは思ってしまった。

「いや、構わんよ。君も準備運動が必要だろう?
 それに、サー・グルーニは付き合ってくれるつもりなのだろう」

そんなサナの様子を感じ取ったらしいロイケットは、先にそう付け加えた。
確かに、見てみれば向こうでは、レイベルがテティと一緒に準備運動をしている。

「リエンデール殿下のお抱え冒険者、アリガン・F・フォー殿の知り合いかな」

それから、本題に戻った。

「はい、そうです。冒険者仲間なんです」

「成る程成る程。私はまだ、彼には会った事が無いのだが。
 あのレイベル閣下の弟君ならば、余程の豪傑なのだろうな」

「いえいえ、本人は大した事無い弓使いですよ」

自然に、サナは答えていた。
何せアルは、実際にタイマンでやり合えば、サナに負ける程なのだ。
戦士としての腕前ならば、女であるサナの方が上だった。

「弟はオレよりも、弓が下手だからなッ」

全く話に入ってこない筈のレイベルが、遠くから答えていた。
地獄耳か、と疑いたくなる。

しかしまあ、実際そうだという話だ。
アルは辺境にいた頃、弓術大会にも出ていた様だが、レイベルよりも上に勝ち進んだ事が無いという。
ちなみにこの間の文化祭中の射的では、サナが勝っていたりもする。

「さて、サナシィも準備運動を」

「はい」

セシスに促され、サナは準備運動を始めた。
それから数分後、準備運動を終えたレイベルが、サナとテティに近付いて耳打ちをしてきた。

「で、教授ってどうやれば良いんだ?」

そんな初歩の初歩を、訊いてこられたのである。
サナは当惑し、テティはため息を隠さなかった。

「まずは騎士団の方の実力を見られてはいかがですか。
 両方から、中堅の方々を」

「ふむ、成る程」

ただ、テティは冷静に対応を促した。
頷くや、すぐさまレイベルは行動に移し、セシアネーヌとロイケットに密かに打診した。

ロイケットは、しばし悩んでから、1人の男の騎士を前に出した。
サー・オーベルという名の、40歳ほどの騎士だ。
比較的軽く薄い装甲の鎧を着込んでおり、兜もどちらかと言えば愛猫騎士団のそれに近い形だった。

対し、セシアネーヌはすぐに指示を出し、女騎士を前に出す。
緊張した面持ちの、若い騎士だった。かなりの軽装で、胸当てとスカート状の皮帯を腰元に付けている。
後は、愛猫騎士団特有の、2つ耳の様に尖った出っ張りを持つ兜を被っている。
こちらの騎士は、サラシャ・ラントと呼ばれていた。

「レイベル様、こちらを」

その2人が決まると、ブライアンが1振りの剣を差し出してきた。
抜き身だ。が、刃が潰してあり、模擬刀と言った所に過ぎない。
訓練用の剣で、安全性を考えれば、刃付きの剣を使うよりもずっと良い。
特に、レイベルが持っている剣は宝剣と名高い、ドワーフの剣である。

「あぁ、すまん。助かった」

礼を言って、レイベルはその剣を受け取った。
軽く、様子を見る様に、レイベルは剣を振るってみせる。

シュッ、ヒュッ

剣閃が、沈む様に消え、跳ねる様に消える。
まるで違和感無くそれを繰り返すので、刃に反射する光の閃きが、羽虫が飛んでいる様にすら見えた。

「問題無いな。
 オルフォートティア、エルドフリームニルを頼む」

確かめてから、レイベルは腰に差した宝剣、エルドフリームニルをテティに預けた。
ブライアンにすら渡したがらないが、どうやらテティは信頼されているらしい。
両手で受け取って、テティは1歩退いた。

レイベルは前に出た剣士2人を見やり、まずはサー・オーベルの方から、相手をする事に決めた。

「審判は私が」

ロイケットが審判を務める様だ。
レイベルとセシアネーヌはそれを了承し、対峙する2人は構えを取った。

レイベルは、剣を片手で持った構えだ。とは言っても、左手は柄に添えているので、いつでも両手持ちにできる。
高さとしては中段。丁度、刀身が胸の辺りに来る構えだった。
対し、サー・オーベルはシッカリとした両手持ち。
高さは下段。太腿ふとももの辺りに刀身が来る構えだ。

「では、始めッ」

数秒、その構えを続けるのを見た後、ロイケットが声を張り上げた。

まず動いたのは、サー・オーベルだった。
下に構えた剣を素早く切り上げ、そこから1歩踏み込み、右へ薙ごうとする。
速い。その動作に乱れは無く、初撃は上手くフェイントとして機能しているかに見えた。
ただ、相手はレイベルだ。

サー・オーベルが踏み込むのに合わせ、レイベルもタイミングを合わせ、踏み込んだのだ。
しかも、サー・オーベルより幾らも速い。サー・オーベルの剣が水平に向いた時には、既に横を通り過ぎていた。

ジュギャッ

遅れて、音がした。
まさかと思い、サナは刮目かつもくした。
いつどこに、それどころかどちらの剣がどちらに当たったのかすら、サナには見えなかったのだ。
場に居る大半の人間は、そのサナと同じである。

「そこまでェ!」

ただ、ロイケットとセシアネーヌは、ハッキリと見えていたらしい。
ロイケットは唸り、セシアネーヌは刮目していたのだ。

「踏み込むと同時に、腹、ですな?」

ロイケットが問う。
レイベルは不敵な笑みを以て、ロイケットの問いに答えた。
すぐにレイベルは、サラシャを招き寄せて、自分の正面に立たせる。

「ハアァァァァッ……」

そのサラシャは、両手持ち中段に剣を構えるなり声を上げて息を吐いた。
呼吸法だ。余程緊張している様子だったので、それを解したのだろう。
悪い判断ではなかった。

レイベルは先程と変わらぬ構え。
どうやら、これがレイベルの構えの様だ。

「始めッ」

そして、開始。

今度はレイベルから動いた。
ただ突っ込んでくるのではなく、間合いを上手く調節したステップによる踏み込みで、先程の様に一撃で終わる事は無い。

素早く間合いに入り込み、レイベルは斬撃を振るう。
サラシャはその一撃をどうにか受けるも、レイベルは弾かれる事がわかっていたかの様に、弾かれた剣閃を即座に返した。
サラシャもすぐに反応して、剣を返し、正面からぶつける。
ただ、その次も同じ様な事になったので、激しく剣を打ち合う展開となった。

「お二人とも目がよろしいんですわ。
 あの速さで、あれだけの数を打ち合って、互いに一撃を入れられていないんですもの」

テティが、2人の戦いぶりをそう評した。
確かに、既に10を超えて打ち合っており、これら全てに反応するのはやはり目が良くなくてはできるモノではない。

技量では圧倒的にレイベルが優れていた。
サラシャは時折堪らなくなって逃げようとするのだが、レイベルが巧みなステップで追いつめ、それを許さないのだ。
だが、サラシャはそれでも崩れない。こちらもなかなかの剣腕の持ち主で、レイベルの攻撃を受け続けている。

「さあそろそろやる気出せよッ!」

「いッ!?」

しかし、それもレイベルにとっては余裕の攻防だった様だ。
ギンッ。一撃を弾いて、戻ってきた剣の速さは、それまでよりも一層速くなっていた。
何とかサラシャは反応し弾くが、更に戻ってきて、これもまた速い。

「わ、わ、わッ!」

サラシャは3撃までは、何とか対応した。
そこまでだった。4撃目には、3撃目を受け損なって握力が抜けたせいで、剣を弾かれた拍子に手放してしまったのだ。
地面に転がる剣に思わず視線をやったサラシャ、の首元に、レイベルは刃が潰れた刃先を突きつけた。

「そこまでッ」

そこでロイケットが声を上げた。
その声にサラシャはうなだれるも、レイベルは特に疲れた様子も見せず、少しばかり荒くなった息を整えるだけだ。

「すっごいですね……。
 騎士団のお二人も、並の冒険者じゃ太刀打ちできないぐらいの人なのに」

見守っていたサナは大きく息を吐いた。
息詰まる攻防だったのだ。
サー・オーベル、サラシャ、いずれも優れた剣腕の持ち主である事は、間違いなかったのだ。

「わたくし達と良い勝負でしょうね。
 という事は、わたくし達はレイベル様にとって、子供に等しいのでしょう」

サナの評価に、テティが付け加える。
そう言われると、サナは唐突に、レイベルに挑んでみたい気分になった。
自分の力がどこまで通じるのか、と言うよりも、レイベルはどれほどの力があるのか、という事が気になったのだ。

だが、サナも愚かではない。GGGならば槍を突きつけて挑戦状を叩き付けるだろうが、サナはそんな単細胞ではないのだ。
今日は騎士団の稽古というのが主目的であるから、サナ達に構う時間は無い筈だ。
それに、セシアネーヌもいる。彼女の前で、出しゃばる訳にはいかなかった。

「じゃあ、とりあえず乱取り。回って1つ1つアドバイスしていくから」

レイベルがそう言ったので、サナとテティは向かい合い、互いに頷いた。
確かに、レイベルが相手ならば最上だったが、サナもテティも、互いの実力は気になっていた所だった。
断る道理は、どちらにも無かった。

レイベルに剣を突っ返してから、テティは自らのフランベルクを抜き放った。
サナも、ブロードソードを抜き、構える。

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