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game×over
作:保科 郁



10.エピローグ



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色々な機械が所狭しと並べられた部屋の中、白衣を着た研究員のような青年と 中年の女性が言葉を交わしていた。



「助かりました。
 いつもゲームばかりで困っていたんです」


女性は ほっ‥とした表情を浮かべ、青年に御礼を言った。


「いえ、それが私の仕事ですから…
 お役に立ててよかったです」


にこり…と、そつなく笑う青年。



彼はゲームと称した脳内矯正システムを制作し、相談された対象者に送る仕事をしていた。

巷ではリアルゲームとして人気のあるゲームなので、テストプレイに選ばれたのだと言えば 対象者は不審に思いもせず、喜んでプレイするのだ。
それが仕組まれた事だとは全く思わずに。



このゲームは普通にプレイする分には何の支障もないのだが、一定時間以上 続けると矯正システムが自動で発動する。


それは対象者が、

“もうゲームをしたくない”

…と、本気で思わない限り 抜け出せない仕組みになっていた。


このシステムは、ゲームばかりして勉強を全くしない子供の親に 爆発的に人気が出て、売れに売れた。

子供の目があるので表立っての宣伝はできないが、口コミで徐々に広がっていったのだ。



「本当に助かりました‥」


そう頭を下げて帰っていった女性を見送った青年は、誰もいなくなった部屋で にやり…と冷笑を浮かべた。


「御礼を言うのはこちらの方ですよ…、お母さん。

 あなた方は真面目で 素直な子であれば、何も文句は言わないですからね」


青年は嘲笑するように口を歪めると、椅子に座り直した。
その目は、色々なコードが繋がれている機械の 鈍く光を放つディスプレイに向いている。





……全く、親なんて簡単なものだ…。


 自分に都合が良ければ 何も口出しせず、勉強さえしていれば安心するのだから…。



…例え中身が………


 自分の子供とは違うモノに入れ代わっていたのだとしても…。






青年は手元にあるキーを操作し、真っ白な世界に捕われたまま 緩やかに…幸せそうに眠りについている彼女の息子を一瞥すると……



新たにできた自分の手下に命令を出したのだった。



ここまで お付き合いいただき、本当にありがとうございましたm(*_ _)m↓

これは、
私達は楽しくゲームしてるけど、実際に起こるならそんな楽しいもんじゃないんだよ〜‥的な事を書きたかったというか‥。
ゲームだと敵はサクサク死んでっちゃうんだけど、本当ならこんな感じなんだろうな〜と、思いまして。
敵にだって色々事情があるのだろうし、昔から子供心に、なんかこうRPGで敵を倒すのが微妙だったので…。

終わり方、どうでしたか?
最後微妙だったでしょうか??
でも、あの部分も書きたかった所なのです。
親の子供に対する無関心さとか。
勉強とか成績とか、世間体ばかりを気にするとことか。
それも大事なこともありますが、そんな事より、ずっと大事なモノがあると思うのですよね。


【タイトルについて】
▼game
遊戯、遊び、
(危険を伴う)仕事・
職業、計画、
意図、策略、
企み

▼over
の上に、へ突き出して、を越えて、
を支配して、制して、の身の上に、の至る所に
※旺文社英和辞典より

主人公にとっては、
・game 遊び
・over 越える(終わる)
で、青年にとっては
・game 仕事、策略
・over 支配する、制する
のような感じで使いました。

因みに、青年はマッドサイエンティストみたいな感じです。













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