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こんなことになったらいやだな〜ってなお話。
勇者以上魔王以上
作:コロコロ



第九十八の話 苦労人、雅の戦い



〜雅視点〜


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


・・・久しぶりの俺視点なんだけど・・・。



「・・・・・・・・・・・・。」
「ぐるるるる・・・。」


・・・あ、今の犬の唸り声じゃないぞ?

時間は四時間目・・・ちょっと先生がいろいろミスをしてしまい、延長。結果、あと少しで三十分経つ。すでにチャイムも鳴っている。

俺のすぐ近くで唸り声を上げている人物は・・・誰か大体わかるか?

「ぐるるるる・・・。」




・・・言わずもがな、龍二。




こいつが唸り声を上げてるおかげで、クラス中がシーンと静まり返っている。いや、授業中なんだから当然だけど・・・さっきまでヒソヒソと小さな声で喋っていた奴や、手紙をこっそり前か後ろの席に回していた奴まで、口を閉じてじっとしている。何気に全員脂汗をかいてるように見えるのは気のせいじゃないだろう。アルスとクルルなんて小刻みに揺れてるし。先生なんて声震わしながらよく授業が進めれるな。賞賛に値するよ。

でもこれ・・・授業が終わったらやばいんじゃねえか?

・・・。


避難しておこう。


【ゴソゴソ・・・】

先生に気付かれないように、こっそり机の下に潜り込む俺。よく防災訓練とかで、地震が起きた時の対処法でやる奴だ。

・・・何故これをするか?そりゃお前、俺の席と龍二の席は結構近いんだぞ?

にしても・・・そろそろ授業終わるな・・・。

その前に、何としてでもこいつを止めないと・・・俺の明日に関わる。



「き、今日はここまで・・・。」



終わったか・・・。




「うおるあああああああああああああああ!!!!!!」
【ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!】




「!!!!」


やっぱしかああああ!!!うぐぅ!衝撃が・・・!!


「レッツゴーーーーーーーーー!!!」
【ビュン】

俺が耐えてる間に、龍二は教室から飛び出していった・・・!まずい!遅れをとってしまった!!

「行かせるか!!」

すかさず龍二の後を追いかけた。




〜廊下〜


「はいどいたどいたあああ!!どかねぇとケガすんどおおおお!!!」
【ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュ!!!】
「お前それ言葉のあやっていうんだぞおい!?つーかケガどころか死ぬ!!」

どうにか追いついた俺は、あえて龍二の後ろを追いかけながら廊下を突っ走っている。



何故“あえて”後ろか?そりゃ後ろに行くって。“エルを手首で器用に高速回転させながら振り回してる”奴の横とか前とかに行ったら、それこそ俺が細切れだ。



でも今回ばっかりは止めなければならない・・・俺の財産がかかっている!

「おらおらおらおらおらあああああああ!!!!」
「だぁらもっと落ち着けってばお前!」
「しゃらくせぇ!“あいつ”が俺を待っている!!」
「待ってくれてんならそれでいいだろが!」
「俺が待てん!!」
「即答かよ!?」

あああああ、さっき横目で砂と化した花瓶があった気がするけど見てない、俺は見てない!

「どっけええええええええええええ!!!!」
「へ?うああああああああああああ!!!??」
「きゃあああああああああああ!!!??」
「ひいいいいいいいいいいいいい!!??」
「ちょ!?お前集団のど真ん中で振り回すなああああああああ!!!」

よりにもよって同じ目的地へと向かおうとしていた学生達の集団に突っ込んでった龍二。こいつもう周り見えてねえ。もはや歩く核弾頭。

『龍二!!私を振り回すな!』

突然エルが注意しだした。おうそうだ。もっと言ってやれ。

『電撃を放出して気絶させろ!そっちの方が手っ取り早い!!』
「オッケエエエエエエエエエ!!!」
「こんのクソコンビいいいいいいいいいいいいい!!!!!」

注意どころかさらに被害がアップするようなこと言ってやがるこのクソ剣!!

「うおおおおおおおお!!!『スパークシャワー』!!!」

【ズババババババババババババババババババババババ!!!】

「ぎゃああああああああ!!??」
「いやああああああああ!!??」
「おぎょおおおおおおお!!??」
「ぐほああああああああ!!??」
「にゃああああああああ!!??」
「ママアアアアアアアン!!!!」

あぁぁぁ・・・振り回した剣から雷が・・・周囲の人間巻き添えにしてるし・・・。

「うおりゃああああああ!!このまま突破じゃあああああああ!!!」
『行くぞ!!』

誰かこのコンビ止めてくれ!!






「待てえええええい!!!」
「『!?』」

ああ!誰かと思えば、今までの登場回数たったの二回(?)だけの熱血教師近藤先生が龍二の前に立ちはだかった!かっこいい、かっこいいよ先生!!アンタ出番増えるよ多分!



「荒木!お前の暴挙もここまd「邪魔だ!!」【バコオオオン!!】バイバイキーーーーーーン!!」



・・・登場して十秒も経ってないのに窓の外に消えていった近藤先生でした・・・。



「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「!?ま、待てええええええええええ!!!!」

や、やばい・・・もう少して辿り着いてしまう!そうなったら俺は・・・。

だ、誰か止めてくれ!切にこいつを止めてくれ!!!






「待ちなさい!!」

!!!こ、校長先生!!さすが学校のトップ・・・。

「あなたはまt「サンリオ。」どうぞお通り下さいませ。」

校長おおおおおおおおおお!!!アンタ何通しちゃってんのおおおおおおおおお!!!

「・・・クスン・・・。」

・・・チラリと横目で見てみれば、校長先生の目から一筋の涙が・・・



ごめん、逆らえなかったんだな校長先生・・・。



「突入ううううううううう!!!!」
「!!??し、しまったあああああああああ!!!!」



と、とうとう目的地に着いてしまった・・・。



「うおりゃああああああああ!!!」

あああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・。











「おばちゃん!ラーメン!!」
「はいよ。」



・・・・・・目的地、食堂・・・・・・・



俺が神楽さんを除いた一部の先生達から受けた任務ミッション


『荒木龍二が食堂でラーメンを暴食するのを阻止せよ』


最近、龍二がラーメンを食いまくるおかげで学校の経費の多くがラーメンの材料費に回ってしまうわけで、親友である俺がこの任務を任されたわけだ。


・・・・・・・・・。


失敗すれば・・・こいつのラーメン代は俺が払うことになっている・・・。


理由は、そこまでのプレッシャーを与えた方がやる気も起きるだろうとのこと。いらねぇよそんなプレッシャー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・いやいやちょっと冷静になって考えてみようか。


第一に、あれ止められるくらいの力が俺にあるか?無理無理。


第二に、どんな方法であいつを止める?どうやってこの世で握力を測定できる機械すらないあいつを止める?否、無い。



・・・結論=失敗するに決まってんだろ・・・。



「おーい雅。早く昼飯食うぞ〜。」
『ふ〜。いいストレス発散になった♪』
「・・・・・・・・ああ。」


暗い影を落としながら、俺は龍二とエルがいるテーブルへと向かった・・・俺の財布、どこまで持つかなぁ?ははははは(泣)。





【今回の被害、負傷者数百名、重傷者一人(無論、近藤さん)】









〜ついでに〜


龍二は教室を飛び出す前、体に溜め込んでいたイライラエネルギーを周囲に放出。

結果・・・



『きゅ〜・・・・・・・。』



教師を含んだアルス達クラス全員(雅は除く)が色々しっちゃかめっちゃかになってしまった教室で目を回しながら気絶していた。


意外と人気の高い雅くんの苦労話でした〜♪











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