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勇者以上魔王以上
作:コロコロ



第三十五の話 思わずツッコミ役




〜龍二視点〜


「〜〜♪〜〜〜♪」

思わず鼻歌が出る程気分がいい。ついでにスキップだ。

「物凄く機嫌いいですねリュウジさん。」
「まぁな。」

まぁ何でこんな機嫌がいいのかというとだな、こないだ予約しといたRPGゲームの発売日だからだ。しかもプレミアBox付きで設定資料とオリジナルサントラが入ったスペシャルバージョンでだ。

ってな訳で、俺は今予約しといたゲームショップへとアルスをお供に赴いているのだ。待ちに待ったこの日を逃してなるかっての。

「でも何でボクまで?」
「ノリで。」
「ノリで連れてこられたんですかボク!?」
「いいだろがどうせ暇だったんだろ?」
「ま、まぁそうですけど・・・。」
「それにお前はそーゆーキャラだからな。」
「最後余計です!!」
「気ニシナーイ。」
「またそれですか!?」

一々うるさいのぉ。←爺さん口調

「あ・・・ところで前々から気になってたんですけど・・・。」
「んあ?」
「何でリュウジさんて一人暮らしなんですか?」
「突然だな。」
「はぁ・・・すいません。」
「前に言ったろ?両親は海外で仕事中。」
「仕事・・・ですか。」
「ああ。」

つっても何か出て行く前に『羽伸ばしてくる〜♪』とかのたまってたけどな。

「・・・。」
「どした?」

何かアルスが少し言いづらそうにしている。

「寂しく・・・ありません?」
「んにゃ、全然。」
「そこもう少し間あけるところなのでは・・・。」
「だって寂しくねぇし〜。」
「そ・・・そうですか・・・。」

何か納得いかない顔してるが何故だ?

「じゃあご両親はどんな人達だったんですか?」
「そんなん聞いてどうすんだ?」
「あ、いえ・・・ちょっと興味が・・・。」

まぁ、普段いるはずの人間がいないと興味湧くわな。

「まあ教えてやるけどよ・・・お前らが家に来た時俺言ったよな?」
「え?」

「うちの両親、ご近所では『世紀のバカップル』ってあだ名が付いてるってよ。」

「・・・あ、そういえば・・・でも何でそんな・・・?」
「言葉通りだっつーの。見てて何か暑苦しい。」
「あ、暑苦しい・・・。」
「親父がお袋突っつけばお袋も突っつき返したりするのはまぁいいけどな。」
「突っつき返す・・・ですか。」
「おうよ。」

夏なんて見てるだけで汗が出てくる程くっついてるし。二人曰くあれはイチャイチャしていると言ってるが、何のこっちゃ。

「でも突っつき返すくらいならまだいいんじゃ・・・。」
「まぁそれだけならマシだな。」
「それだけなら?」
「そ。」

本当に暑苦しいのはここから・・・。

「聞くけどよ、お前男のケンカって見たことあるか?」
「え?ええ、生まれ故郷の村で。」
「どんなだった?」
「子供同士のケンカでしたけど、お互い血が流れてました。」
「まぁケンカってそうだわな。」
「それが?」
「じゃもっかい聞くけど。」
「はい。」











「夫婦が“仲良くケンカしてるシーン”って思いつくか?」











「・・・は?」

まぁ当然頭に“?”だわな。

「えっと・・・どういう意味ですか?」
「そのまんまだ。目の前で大乱闘の如くお互い殴ったり蹴ったり、果ては物投げたり相手投げたり。もうメチャクチャだ。」
「え・・・・・・それ単なる夫婦喧嘩っていうんじゃ・・・。」

他で夫婦喧嘩の時に柔道みたいに相手投げつける奴がいたら見てみたいわ。

「夫婦喧嘩でどんなセリフ思いつく?」
「ええっと、テレビでは『何で浮気したのよー!』とか、『いつも私に教育押し付けて!』とか、『仕事なんだからしょうがないだろ!』とか・・・ですかね?」
「昼ドラ見すぎだなお前ら。もっと他の見ろ。悪影響だ。」

特に影響されやすいクルルとか。

「まぁ、それに対して我が家のバカ親のセリフはこうだ。










『あなた!私にあなたの逞しい腕から繰り出される愛のボディブローを!』
『オーケーハニー!なら君はボクにその綺麗な鹿のような足で素敵なドロップキックを!』
『あぁ!いつも素敵な攻撃だわ〜マイダーリン!!』
『ははは!ボクも同じだよマイハニー!!』
『うふふふふ!』
『あはははは!』
『黙れボケナス夫婦。永眠してろ。』










・・・てな感じで。」

あ、因みに最後俺のセリフね。

「・・・・・・・・・・・・・。」

あっはっは、いい感じにアルス目が点。

「え・・・・・・・・・っと・・・・・・・・何それ?」

“それ”扱いだよマイペアレンツ(両親)

「ついでにセリフはああだが、効果音はえげつねえぞ?聞くか?」

特に俺のセリフの後なんか♪

「えええええ遠慮しておきます。」

かなりうろたえてますな。

つーか我が両親ながら呆れるね・・・あんなことしなければ普通に見えるのにもったいない。

「まぁお前らもいずれ生で見る羽目になるからな。一応の覚悟はしておけ。」
「な、何かすっごく嫌です・・・。」
「我慢我慢♪」

まぁいつ帰ってくるかわからんがな。

「あ、そうそうアルス。」
「はい?」
「てい。」

【バキッ!】

「はぐっ!?」

【ズゴン!!】

近くのブロック塀にめり込みましたアルス。

「な・・・・・何を・・・・・。」
「ああ、犬の糞踏みそうになったから突き飛ばした。」

後一歩踏み出してたら確実踏んでたね。

「なら・・・・もうぢょっと加減しでくだざい・・・・・・・。」
「あ、わり。」

完璧埋まってるからすんごく喋りにくそうだね。




まぁ結構重傷なアルス引きずりながらゲームショップへとレッツラゴーした俺でした。




・・・にしても・・・はぁ、親ねぇ・・・。


えっと、龍二の親の話が出ましたが、出るのはまだ先です。まぁこんな親だったんだ、と思ってください。

後自分で書いといてなんですが何だこいつら。











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