第47話:告白
功達は暗闇の中をひたすら走り、美智の家へと戻った。
敷地内に入ると玄関の前で誰かが立っているのが見える。それは夏美だった。
「おかえりなさい」
「ああ。どうだ何か変わりはないか?」
「うん、大丈夫。広田君も明もお帰りなさい」
「心配をかけました」
明が微笑むと夏美は安心したのか同じように微笑む。
「とりあえず、中に入りませんか? 他の人にみつかるとやっかいですし」
広田の言葉はもっともだったので、急いで家の中へと入る。
リビングでは、おばばと編集長が不安気な顔をして帰りを待っていたが、明の姿を見ておばばは緊張をとく。
「おばば。父は僕の思う通りにしろと言ってくれました。その為にこれらを託してくれた、だから僕は終わらせます」
おばばは、安堵と悲哀が入り混じった顔を見せながらも大きく頷く。
「すまない、明。不甲斐ない大人達の尻拭いをさせてしまう。私はもちろん賛成だよ」
村の長老達を束ねる立場のおばばの賛同を得て明は俄然やる気になった。
「じゃあ、美智を助けに行きましょう。そして姉や川辺先生、そして神主さん達を因習から解放しに」
その言葉に功は様々な道具を取り出して明や夏美に分配して行く。
「夏美、お前は編集長さんと一緒に入口で待機。もしかしたら怪我人が出るかもしれないからな」
「編集長さん、夏美をお願いします」
「まかせとけ」
明は、護身用に小型のナイフや明かり、そしてクライミング用の縄など持つ。
同じように功も装備を整える。
「広田さんはどうする?」
「一緒に行きます。僕は見届けなければいけませんから」
広田の言葉に他の人間は顔を見合わせる。
「言ったでしょう? 後で話すことがあるって。伝承について調べていた広田という助教授は僕の父です。そして、川中さんに手紙を送ったのは僕です」
広田の思いがけない告白に皆固まってしまう。
「約束していたんです、美花さんと。父の調べていたものの正体を明かすって」 |