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蛍籠
作:楓



第34話:合流


 ドンドンドン!
 真夜中過ぎ、診療所のドアを叩く大きな音で功は目が覚めた。
 夏美も同様でベッドから降り、入口へと向かい始める。
 「夏美?」
 「急患かも。ちょっと行ってくる」
 「危ねーよ、俺も一緒に行く」
 2人は病室から出て、入口へと向かう。
 同じようにドアの音で起きた先生と鉢合わせる。
 「悪いね、夏美ちゃん。入院中なのに」
 「当然です、さぁドアを開けましょう」
 先生がドアの鍵を開けて診療所の扉を開くとそこには見知らぬ青年と中年の男性が立っていた。
 「あなた方は一体?」
 「夜分に申し訳ありません。僕は広田と言います、こちらに美智さんはいらっしゃいますか?」
 「美智?」
 「そうです」
 どこかせっぱつまった表情の青年の名前を聞いて功は思い出す。
 (確か、会社の後輩)
 「美智なら多分、実家にいるぞ」
 「場所を教えてもらえますか?」
 「なら案内するわ」
 「なっちゃん?」
 「先生、私はもう大丈夫です。それに気になることもあるので。行きましょう、功」
 夏美はそう言うとスタスタと外へ出て行く。
 「車に乗ってください」
 広田達が乗ってきた車に乗り込むと夏美はおもむろに話しを切り出す。
 「おニ人は、例の事件のことご存知なんですよね?」
 「はい、会社でサポートについてたんです。けど調査をしていく内にかなり危険なヤマのような気がして僕と編集長も合流することにしたんです。今晩、墓荒らしをすると聞いてどうしても胸騒ぎが止まらなくてそれで急いでここに」
 「明も一緒だから大丈夫だろう。それにもしかしたらもう墓から戻ってきてるかも」
 「そうだったらいいんですけど」
 「あ、そこ右です」
 しばらく車を走らせて美智の家にたどり着いた。
 インターホンを押し、反応を待つ。しかし、まったく反応は無かった。
 「…………お墓に行ってみましょう」
 皆で足早に墓地へと向かう。
 そして墓地の入口近くに懐中電灯が転がっていた。
 「もしかしてこれって美智達の」
 嫌な場面が想像される、すると反対方向から人の足音が聞こえた。
 「隠れましょう」
 四人は近くの墓石の裏に隠れる。
 現れた人物は、懐中電灯を拾うと墓地から出て行く。
 四人は、無言で頷きあい、その人物の後をつけることにした。












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