ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第三章 新しい生活
第八十八話
陸の家に居候してから三日が経った。
追いつめられていたはずの陽菜の心が壊れずに安定しているのは姫にもらった薬やいつも傍に居てくれる陸のおかげだった。
ここ三日の生活は充実した楽しい一日ばかりだった。
一緒に洗濯物を干したり、お買い物に行ったり、料理を教えてもらったりした。
こんなに楽しい日々が毎日続くと思うと心温まる。
それを作ってくれた張本人の陸が朝食中ふいに口を開く。

「そろそろ今日あたり買い出しに行かないとな」

あの出来事以来陸の事を更に意識する様になった陽菜は少しぴくっとして聞き返す。

「買い……出し?」

今全国の学校が春休みに入っていて、もちろん陸も例外ではない。

「お前の服とか……いろいろ必要な物買いに行かなきゃまずいだろ」

「ぁ……」

陽菜は忘れかけていた。
陸は自分より年的には二つ、学年的には三つ上なのでこういうときは『大人っぽいなぁ……』と思ってしまう。
そう、今の陽菜の私物状況はとてつもなく悲惨だった。
まず、布団がない。
陸の家は元々泊まりにくる客が和佐しか居ないせいか、シングルベット一つしかなかった。
その結果陽菜はこの三日間しかたがなかったので通常一人専用として作られているあのベットで二人寝るしかなかった。
初めは陸が床で寝ると行ったがそれは居候している身としてあまりにも悪いので結果的にそうするしかなかった。
しかし、それ以上に重大な事があった。
陽菜は今、姫から借りたバスローブ以外なにももっていない。
ここに車で来ていたものは血でぐしゃぐしゃに汚れてしまったので捨てた。
姫に貸してもらおうと思ったがやはりサイズがキツくてあわなかった。
よって、陽菜は今ノーパン、ノーブラ、薄手のバスローブ一枚だけですごしている。
女の子としてこれ以上に恥ずかしい事は無い。

「ぁ……ってお前今自分がどういう状況かわかってんのか?」

少々飽きれ気味に言う陸。
陽菜は少し心を痛める。
(やっぱり……迷惑だよね……)

「ご、ごめんなさい……」

陽菜は今にも泣きそうな悲しい声で言うので陸は焦る。
(あ、あれ? 意味、間違えたのか!?)
陸が言いたかったのはそんな無防備な格好で未成年の理性と本能が不安定なシーソーでぐらぐら揺れている情けない自分なんかと同じベッドで寝ているというのは危険だと言う事で……。

「や、あの迷惑そかそういう意味じゃなくて……」
cont_access.php?citi_cont_id=238008549&size=135 毎日ワンクリック 長編小説ランキング †ラブファンタジー† 祝80万PV突破キャラ人気投票(〜10/15) みりんイラスト館


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。