ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第四十六話
陸は時計に目をやった。
示す時刻は午前十一時。

「んじゃ、そろそろプリン食って出かけるか」

ニッと笑い陸は言った。

「出かける……?」

陽菜はなんの事だかわからなかった。

「せっかく淡紅に来てるのにずっと俺んちなんかに居たらもったいないだろ? このへん、案内するよ」

陸は言いながらクローゼットの中をごそごそと漁る。
その中から金色のコインを数十枚ほど出して陽菜に差し出した。

「ほい、魔界系の出店の通貨だ。俺あんまり使わないしやるよ。これでお土産買ってこい」

陽菜は素直に受け取れず、言う。

「ぇ……悪いよ……」

「受け取らないと、どうなるかわかってるよなー?」

陸が言うと同時に陽菜の首もとに触れた。

「ひぁ……っ」

なんともかわいらしい声を出して顔を赤くする。

「う、受け取るから……っ!! ぁふ……っ、そ、そこはやめてぇえ」

陸は陽菜の首から手を離した。
よほど首が弱いらしい。

「ぷくく、本当かわいいなぁ、お前」

「う〜……」

涙目に赤くなった顔でうなる陽菜。
陸は和佐がいじる理由がなんとなくわかった様な気がした。
(かわいいって……)
陽菜は初めて気になる異性に言われた一言に期待してる事に気づく。
そして瞬時にそれを打ち消す。
期待して裏切られるたら耐えられる自信が無い。
それに……
(こんなこと私だけに言ってるんじゃないと思う……)
和佐はああ言ってたが、陸だってそういう対象の女の子は別に居るんだろうと思う。
陽菜はだんだん自分に自信がなくなって来た。

「なんだ? 言いたい事があるなら言ってみろよ」

陽菜が悲しそうな目でこっちを見ているので聞いてみる。
陽菜の鼓動が、鳴る。
(こんなこと……聞いたら、変だよね……)
それにもしその答えがYesでもNoであっても何も変わらない、変わる可能性はほぼ無いに等しい。
それでも陽菜にとって特別な存在……たぶん自分の初めてできた"好きな人"で"初恋"だ。
自信はないけど可能性があるのなら聞いてみたい。
否、聞かなくてはいけない。

「ぁ……の……陸くんは、その……こういうこと、他の女の子にもしてるの……?」

言ってしまってから後悔する。
(変な子って……思われちゃったかな……)
対して陸はあまり気にしない様子で返す。

「無理無理!! 俺の周りの女子怖いヤツばっかだからこんなことしたら確実に殺される!!」
cont_access.php?citi_cont_id=238008549&size=135 毎日ワンクリック 長編小説ランキング †ラブファンタジー† 祝80万PV突破キャラ人気投票(〜10/15) みりんイラスト館


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。