第四十一話
答えたのは陸だった。
「一応付き合ってるらしいな、たぶん」
「一応じゃないです!! 付き合ってますって!!」
和佐はまた反論した。
陸は陽菜に説明する。
「ああ、そいつさっき俺んちのドアぶっ壊したヤツだよ」
(というと……さっき私が陸くんの恋人だと勘違いしちゃったあの子? へぇー、和佐さんの恋人だったんだ……)
陽菜はまた図鑑に目を向ける。
ふと目に留まったのは……
"性格:わりと人間に近い。口が悪く個性的な物が多い"
思わず陽菜は吹いてしまった。
だって陸はその性格そのまんまだ。
「なっ!? あのクソジジイなんてことを!?」
「ひゃははははっ、こ、これに書いてる事ってほとんど陸くんのこと……」
言いかけた陽菜の発言は陸の手によって塞がれた。
そして耳元で、言う。
「お? だいぶ言うようになったじゃん」
ビクっ……
陽菜が無意識に痙攣を起こした。
顔が熱くなっていくのが自分でも解る。
鼓動がドキドキと高鳴る
そんな陽菜の様子に気づいたのか、陸は手を離した。
「っと、これ以上いじめると俺がなんか酷いヤツみたいだからやめとくか」
そういう陸を横目に和佐はニヤニヤしながらからかう。
「あれー? もしかして僕邪魔でしたー? 気にしないでいいですよ? さあ、続けてください」
「って観察する気満々な笑みでこっち見てもなんもしねぇって!!」
みるみる頬が真っ赤になる陸。
そして最後の手段を陸は取る事にした。
「トイレ、行ってくる」
立ち去った彼の背中に和佐はとどめを刺す。
「いちいち言わなくていいです」
陸が出て行った後。
和佐は調子に乗って陽菜に聞く。
「もしかして、今ので感じちゃいました?」
とても年下の女の子に聞く台詞じゃない。
陽菜は顔を赤らめて返す。
「ち、ちがうの。えっと、その……男の子に触られるの……慣れてなくて」
もじもじと恥ずかしがる陽菜。
そんな陽菜を和佐は、
(若いですね。これはからかいがいがある)
という変態パワーMAXの感想を心中浮かべていた。
「じゃあ、慣れた方がいいですね。僕手伝います」
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