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一気に文字数が増えました、まさかの二千六百字です。
↑陸陽菜よりも書きやすさ5倍です。

6.5章とかふざけたタイトルですが6章のおまけの続きみたいなものなのでよろしくです*
第六章 風邪……?
第六・五章 (行間)【つかさ編】恋色☆狂想曲(第一楽章)
鏡つかさは和佐を送って陸の家を出た後家には帰らず淡紅外の割とにぎやかな駅前から少し離れた商店街のファーストフード店に居た。
本日二度目だったりするが細かい事は気にしない。
今は帰って嫉妬に狂う勝ち目のない兄を見るより一人で居たかった。
(みんな一生懸命で……偉いなぁ……)
今日初めて陽菜にこそっと結婚の話を聞かされた。
驚きすぎて一瞬失神しそうになったが自分なりにがんばって平然を保った。
(それに比べて私と来たら……これじゃ永遠に脇役ポジションだよ……)
ついにまりもと自分しかフリー女子は居なくなってしまった。
姫は和佐と別れたというが、つかさの予想だと絶対またくっつくと勝手に信じてた。
そしてフリー仲間のはずのまりもも陸に一生懸命思いを伝えようとしている。
つまり、恋人どころか好きな人すらいない女子は淡紅内でつかさだけだった。
はぁーっと重いため息をついたその時。

「ん? えっと……お前もしかして情報部で翼の妹?」

いきなり声をかけられて振り返ったまま固まる。
そこには顔だけ見ればかなりのイケメンヤンキー男子、口を開けば気さくなエロ男爵な中沢弘樹がトレーハンバーガーやポテトやらの乗ったトレーを持ったまま居た。
つかさは少々うんざりしながら話した事もない、しかし人柄はだいたい知っている兄の友人に言う。

「鏡つかさ」

「そうそう、つかさちゃん。こんな時間にこんなとこで何してんの?」

笑顔でなれなれしく話しかけてくる中沢に微妙に逆ギレ気味で返す。
彼とは兄との関係で何度か家に来た事は会ったがちょっとあいさつをする程度の仲なのでさらに苛つく。

「別に何しててもいいじゃん。だいたいちゃん付けで呼ばないでよ気持ち悪……ってあんた!! なんで私の隣にちゃっかり座ってんのよ!!」

「え? 座っちゃ駄目?」

まぬけな返事につかさは返す言葉を失う。
(駄目って言う権利は私にはないし……だからと言って席外すのなんか嫌な感じだよね……)
そんな彼女に対して中沢はよりによっても笑顔で言う。

「それに……こんな時間に女の子一人じゃ危ないしな」

これにはつかさもむっとして返す。

「……ランクCに言われたくない台詞ね」

ランクとは組織に属する者は例外なく全員受けさせられる試験みたいなもので主に戦闘力を計るものである。
これはただの攻撃力のみを計るだけではなく、学力や精神のコントロールも関わっている総合的なものだった。
よって体技に自信がなくても巧妙な戦略を作れる者等はランクが上位にあると言う訳だ。
ちなみに幹部以下では最上位のSランクが陸と姫の二人、Aランクが海斗、朱里、十夜、まりも、鏡翼、そしてBランクがつかさだった(つかさの情報)。
中にはランク付けできない特異なもの(リシャール等環境や状態によって戦闘力が大幅に変わるもの)も居たりするが淡紅内の平均がランクCなのを見るとつかさには弱い生物にしか見えなかった。
それくらいCとBの差があった。
しかし中沢はにやりと笑って逆転の一撃を言う。

「が、しかし!! 俺の場合頭が悪くなきゃBランクらしいから特別に上げてもらったよ、あ、陸ちゃんにね。だから俺もつかさも同じだよ」

「ぅ……っ」

また調子に乗った自分より低レベルな年上の先輩に言い負かされて少ししゅんとなるつかさ。
(勉学なんかなくてもBランクになれるなら私は勉学と色気を交換したいよ……)
悲しいほどまったいらな胸を見てさらに悲しくなる。
中沢は地雷を踏んでしまったのかと思って焦り、言う。

「ご、ごめん、なんか俺悪い事言ったかも……良かったらいろいろ話してよ。気分悪くさしたお詫びにつかさの話ずっと聞いてやるから……あ、あとポテトも好きにつまんでいいから」

「ぇ……?」

「ほら、人に話せば気が楽なるって言うじゃんっ。なんでも話してみろよ。俺は万年発情期だって自覚はあるけど絶対秘密は守るからさ」

(中沢弘樹はエロくてチャラいって聞いた事あるけど……確かに嘘ついたって情報は耳にした事ない)
つかさは少し黙って、語り始める。

「なんか最近ひーちゃんが陸さんに夢中で……応援してあげたいって思ってるのにやっぱり寂しくて……」

「あー……それは共感できるかも。最近陸ちゃん俺と話しててもノロケばっかだし……」

中沢はうんうんと頷く。
つかさもそれで話しやすくなったのか言う。

「私は彼氏とかできたことなくて……もちろんキスとかもしたことないし……だからひーちゃんに偉そうにアドバイスとかしたりしてるけど全部漫画とかで読んだことで、私は全然そんな経験ないのに」

「それものすごく解る。俺もキスは数えきれないほどしてるんだけど偉そうに言いながらsexは一度もしたことないんだよな。それなのに和によけいな知識テクニック吹き込んじゃうし」

「へー……結構意外……。それでね、ひーちゃんに最初会った時なんかぽやぽやしててどこか頼り無さげで……妹みたいだったの。だからずっと妹の面倒見るように接してきたのに……ここ数ヶ月で一気に成長しちゃって……姫は私より年上だからそうゆうことしてても普通だと思ってたけど、ひーちゃんみたいに同い年の……それも妹みたいだと思ってた子がって思うと自分だけ子供のまま取り残されちゃうのかなってショックで……みんな遠くに離れていっちゃう気がするの……」

最後の方は嗚咽まじりの涙声になっていた。
中沢はポケットからハンカチを出してつかさの涙を丁寧に拭う。

「今日もなんだか寂しくなって一人だけ抜け出してきちゃって……あの空間で恋人ができたことないのは私だけだから……なんか自分に自信なくなっちゃった……」

涙を拭いていた中沢の手が頭に触れる。
うつむいていた顔を起こしてくれたのだった。
そんな彼についに堪えきれなくなったつかさは涙をぼろぼろ零しながら本音を暴露する。

「私も誰かに好きって言われたい……みんなみたいにすてきな恋がしたいよ……っ」

ずっと、ずっと陽菜たちを見て思っていた事。
そんな誰にも言えなかったことをどうして今目の前の人に打ち明けてしまったのだろう。
どうして話せたのだろう。
そんな彼女に対して目の前の彼は少し戸惑って、しかしなぜか頬を染めてこんなことを言い出した。

「……じゃぁ、俺と付き合ってみる?」
〜おまけ〜

つかさ「ぎゃぁああああっ!! 誰よこんな恥ずかしいタイトルにしたの!!」

姫「お、思いっきり『中沢弘樹〜俺と可愛いお姫様のお話〜』ってサイン入りだけど……」

つかさ「ば、馬鹿じゃないの!? 全く何考えてんのよひ、ひひひ弘樹はっ!!(赤面/動揺しまくり」

姫「っていうかつかさって姫よりも王道ツンデレキャラだったの……」
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