第八話:教室
「彰!起きなさい!何時まで寝てるの!?」
母の声で目がさめた。
僕は昨日、先生から全てを聞いた。
「あと一年です…」
何度も同じ言葉が頭を巡る。
昨日の夜。僕は全然眠りにつけなかった。
このまま…目が覚めないのではないか。。
そんなことを朝方まで考えているうちに、僕は眠っていた。
「あと一年か…」
そんな一言が、口からもれた。
「学校いこう。」
リビングにおりて準備をし、僕は学校にむかった。
いつものようにコンビニに立ち寄り、いつもと同じ道で学校にいった。
今日は学校に早くついてしまった。
別に早くついてもやることはないけど、あまり人に会わないように足速に教室へむかった。
「あっ…まだ誰もきてないのか。」
僕は誰もいない教室に入った。
自分の席に座り、何をするわけでもなく、ただボーっとしていた。
「俺…卒業式でられるのかな。」
あと一年。
でも卒業式まではあと二年ある。
「無理だよな…ははっ…」
笑いたくないのに。
今は笑いたくないのに。
「斉藤君!」
教室に僕を呼ぶ声が響いた。
「夏…」
涙がでそうになった。
でも必死に堪えた。
「斉藤君?どうしたの?」
「んっ?別になんでもないよ!夏くるの早いなぁ。」
「斉藤君だって早いよ!だって教室に一人だよ?何してるのかなって思ってさっ。」
教室には僕と夏の二人だけ。
他の人から見たら…恋人どおしにでも見えるかな。
そんなこと考えて少し笑った。
久しぶりに普通に笑えた。
「斉藤君何笑ってるの??」
「夏のせいだよ。ハハハッ。」
「斉藤君へんなのー!!」
夏も笑いだした。
なんだかほっとした。
このまま夏と、こうしていられたらなぁ…
「じゃあそろそろ行くね!」
「あっ、うん。 またね!」
そう言って夏は笑顔で教室を後にした。
夏の笑顔には本当に癒された。
「よぉ彰!」
教室にまた僕を呼ぶ声がした。
「隆司…」
振り返ると、そこには隆司がいた。
僕は思い出した。
隆司が…夏を好きだったことを。 |