(1/8)縦書き表示RDF


作:ピッチ



第一話:涙(真実)



「……あなたにお伝えしないといけないことがあります…」


僕がそんなことを言われたのは、高校二年生になったばかりの春のことだった。


一ヵ月くらい前に学校で行われた健康検査で、僕は再検査の通知をうけた。


(どうせ何の病気でもないのに。)

当たり前のようにそう思った。普通誰でもそう考えるものだ。

けど…


「非常に言いにくいんですが…あなたは…癌にかかっています。」


「えっ…?」


癌…

僕の目の前は真っ暗になった。

「嘘…ですよね……?」
             「…嘘なんかじゃない。あなたの病名は癌なんです。」


癌…

(癌? 癌ってなんだっけ…)


信じられない…僕が癌?そんなことあるわけがない。

僕はその場から逃げ出した。町中を走り回った。どこまでもどこまでも走った…

消えるはずのない苦しみを消そうとして、ただただ走った…












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




TOP | NEXT


小説家になろう