第二十五話「蒼天に舞う騎士」
そこにいるのは俺たち6人の騎士と魔導士。そして相手は世界の混沌。
「わしに挑むとは・・・愚かな・・・」
「行くぞ!」
俺はカオスの言葉を無視し、全員で総攻撃を開始する。
「虚空雷閃!」
「ディバインバスター!」
「トライデントスマッシャー!」
「デボリテックエミッション!」
「飛竜一閃!」
「ラケーテンハンマー!」
全員の一斉攻撃が当たる。しかし・・・
「そんなもの効かん!」
「「「「「「うわああああああああ!!!!!!!!」」」」」」
そのまま波動に吹き飛ばされ、全員地面に叩きつけられた。
「俺たち全員の攻撃を・・・」
「ものともしないなんて・・・」
俺たちの攻撃は一人一人でAAからSSにまで相当する威力を持っている。なのに、それがまったくをもって効いていない。
「だが、あきらめてたまるか・・・!」
「そうだよ!みんなで勝つんだもん!」
全員が立ち上がる。それを見たカオスは笑っていた。
「くっくっく!力の差を知ってなお、立ち上がろうとするか・・・いいだろう、その敬意を称し、全力で相手してやろう・・・絶望して逝くがいい・・・」
カオスからまたしても力が解放される。それは、先ほどの比ではなかった。
「あいつ、化け物か!?」
「化け物・・・そんなものは生温い・・・究極といえる、世界の混沌・・・それが私だ。貴様らはわかっていないだろう・・・相手にしているものが、どれだけのものなのか・・・」
「なんだと・・・?」
何を言っているんだ、こいつは・・・
「わしはこのアルカディアで生み出された・・・そしてわしは人の心の闇を取り除く魔法具だった・・・」
「人の心の闇・・・?」
「悲しみ、苦しみ、憎しみ、憎悪、欲望・・・人々のその闇をわしは吸収し、人を救い続けた・・・だが、一つの出来事がワシを狂わせた・・・それが、戦争」
戦争・・・俺はその瞬間理解した。その果てしない人々闇を、カオスは吸収してしまったのだ。
「そしてワシは暴走し、このアルカディアを滅ぼした・・・そして、それによって出てきた闇をも吸収した・・・つまり・・・」
カオスが笑う。俺たちは冷や汗しか出ない。もう、すぐにでも逃げ出したい気分だ。
「貴様らはアルカディアにいた全ての人間の闇と戦わなければならないのだ!」
カオスが右手から砲撃を放った。それは黒い魔力砲。威力はなのはのスターライトブレイカー並だ。
「避けろ!」
全員が飛び、それを避ける。すると、城の床が腐敗し、砕け散った。
「なんて、威力・・・」
フェイトが呟く。そのとおりだ。こんなの、人間が喰らったらひとたまりもない。
「さあ、絶望するがいい!」
「うおおおおおおおお!!!!!!!!!」
俺はカオスが攻撃する瞬間、一気に上昇し、メシアを振り上げた。攻撃をする瞬間にはどんなものにも隙が出来る。俺はその瞬間を狙い、攻撃した。カオスは予想通り無防備だ。
「甘いわぁ!」
「ぐあ!」
突然出て来た尻尾のようなものに吹き飛ばされた。
「貴様はまだ理解しないか・・・我に挑むなど、無意味だということが・・・」
「・・・俺は、あきらめない。お前を倒すために立ち上がってやる。皆を守るためなら、何度だって・・・!」
「直人君・・・」
「もう二度と、大切な人を失いたくないから!」
俺は血を吐きながら、メシアを突き立てて立ち上がる。
『(主・・・カオスを倒すのに、一つだけ方法があります。)』
「(・・・!)」
『(カオスの体内には、素体であるゼオンがあります・・・その素体を引っ張り出せば・・・)』
「(奴の力が消える・・・!)」
「直人君・・・」
「なのは・・・?」
なのは達は全てをわかっているかのように頷き、カオスを見ながらデバイスを強く握っていた。
「私達が時間を稼ぐ。だからその間に・・・」
「任せて、いいんだな?」
「もちろんや・・・前にも、こんなことがあった。だからこそ、可能性は0やない。」
はやてはかつての闇の書事件のことを言っているのだろう。なら、その言葉を信じよう。そう思った。
「わかった。頼む」
「必ず、帰ってきてね・・・」
「ああ、必ず」
「作戦は終わったのか?愚かな者達よ・・・」
カオスが更なる肥大化を繰り返している。これは好都合かもしれない。
「・・・ああ、お前を倒す、最大の秘策をな」
「くっくっく!なら来るがいい!愚かなる者達よ!」
「行くぞ!」
その言葉とともに、全員が飛んだ。そしてカオスに攻撃を始める。
「全力全開!スターライト!」
「雷光一閃!プラズマザンバー!」
「響け!終焉の笛!ラグナロク!」
「「「ブレイカァァァァァァ!!!!」」」
3人の最大必殺技がカオスに直撃した。これはさすがに応えたのか、カオスがよろめいた。
「「「直人(君)!」」」
「ああ!」
俺はリミットブレイクを発動し、カオスの口の中へと飛び込んで行った。
カオス体内 中心部 ???side
ここはどこだろう・・・俺は、今まで何をしていたんだ?駄目だ。何も考え付かない。眠ろう。
カオス体内 直人side
ここが、カオスの中・・・か。
「恐ろしく、ひどい魔力が渦巻いていますね」
「マリカ?いつの間にユニゾンを解除したんだ?」
「飛び込んでからすぐにです。中の魔力は主には毒になります。結界を張らないといけませんから。」
言いながら、マリカが結界を展開する。正直、それでも気分が悪い。なんだ、これは。すると、頭の中で声がしてくる。
―――助けて・・・どうか、命だけは・・・!
―――死ね!みんな死ねばいいんだ!
―――どうして死んでしまったんだ!
―――殺す殺す殺す!
「なんだ、これは・・・!頭の中に・・・!」
「主!しっかりしてください!」
「これは、カオスが取り込んだ人の闇なのか・・・」
苦しい。何百、何千という人間の声が頭の中で響く。気がおかしくなりそうだ。
「主!気をしっかり持ってください!」
「だ、大丈夫・・・だ・・・ここで倒れるわけには・・・!」
そう、外でなのはたちが戦っている。こんなところで、倒れてなどいられない。俺は気を持ち直し、奥へと進んでいく。しかし、奥に進めば進むほど、その声は大きく聞こえる。
―――助けて!助けて!助けて!
―――ああ・・・人を殺すのがこんなに楽しいとはなぁ!
―――金が欲しい!女が欲しい!全てが欲しい!
「黙れ・・・!黙れ・・・!」
「主・・・」
俺はマリカに支えながら、カオスの中心部にいた。そこにあったのは、驚くべき光景だった。
「ゼオン・・・なのか・・・」
俺の前にいたのは、カオスに取り込まれ、上半身が出て、手を止められているゼオンの姿だった。
「誰だ・・・?」
ゼオンがうっすらと目を開けた。
「お前は、誰だ?」
「・・・散々戦ったのに、もう忘れたのか?」
「戦った?俺と?何の話だ・・・?」
ゼオンが虚ろな目で首を傾げる。こいつ、記憶がなくなっているのか?
「ゼオン・・・」
「そこにいるのは、マリカ・・・?どうしてここにいるんだ?」
こいつはついさっきまでマリカを操っていたのに、何を言っているんだ?
「お前が持っているのは、メシア・・・そうか、お前はマリカ達のマスターになってくれていたのか・・・」
「おい、さっきから何を言ってるんだ?お前は、俺と戦っただろ」
「俺にそんな覚えはない。盗賊弾シャドウと戦って、アジトに乗り込んで・・・変な剣を手にして・・・それから何をしていたんだ?」
まさか、ラグナロクに意識を封じ込められたのか?違う。こいつはティーナを蘇らせようとしていた。まさか、人間の闇の人格が普通の人間の人格を押さえ込んでいたのか?
「教えてくれ、俺は今まで何を・・・?」
「それは・・・」
「私が説明します。ゼオン・・・」
マリカが一歩前に出ると、静かに語り出す。この3年間という悲劇を・・・
「そう、か・・・俺がそんなことを・・・」
「・・・・・・あんたを引っ張り出して、コイツを止めなければ、世界が終わる」
俺がそういうと、ゼオンは「そうだな・・・」と言って、顔を伏せる。
「俺は、どこかで望んでいたんだ。ティーナに会うことを・・・」
「・・・・・・・・・」
「その弱さが、俺の闇を作った。」
「・・・俺も昔、両親を亡くした」
「・・・?」
勝手に口が動いていた。どうしてだろう。言わなければいけない気がする。
「確かに寂しいし、会いたいと思う。だけど、俺は・・・俺はそれを、弱さだとは思わない!」
「!!」
「それは、誰よりもその人を思う気持ちの強さだ。あんたが選べ。ここで朽ち果てるか、ティーナさんの分まで生きるために戦うか!」
「俺は・・・俺は・・・!」
カオスの体内壁が、ミシミシと音を立て始める。そして、ゼオンの右腕が出て、左腕が出てくる。
「うぐぅぅ!うおおおおおお!!!!!!!!!」
ゼオンは無理やりその壁を破り、出てきた。
「・・・まったく、相変わらず貴方は無茶苦茶です」
「はは、まあな・・・さて、井上直人・・・だったな。行くぞ」
「覚悟は決まったらしいな。だが、あんた生身で戦う気か?」
「まさか。ラグナロク、セットアップ」
ゼオンの声とともに、その力が再び戻った。それは先ほど戦ったゼオンの甲冑。だが、先ほどとは違い、温かさがあった。
「どうやら、俺の闇の意思の力はそのまま使えるらしいな」
「じゃあ行くか・・・マリカ、どうする?」
「なら、私は現主とユニゾンします、アレで行きましょう。」
「ああ、行くか。」
俺とマリカがユニゾンし、再びブレイブスワローを手に持った。
「ブレイブスワロー・・・行けるな?」
『ええ、勿論』
「ブレイブスワロー!メシア!デバイス複合!」
『オーライ、デバイス複合システム起動開始!』
外・なのはside
ブレイカーを3人分食らったのに、カオスは今だに健在だった。私達の魔力も、あと少しでなくなってしまう。
「よくやった・・・愚かなる人間達よ・・・」
カオスが砲撃をしようとしている。私達に、アレが防げるのかな?
「ここまで、なの・・・?」
「直人・・・」
「もう、駄目や・・・・」
私達は戦意を喪失してしまった。勝てない。私達はそう思った。その時だった。
「ぐっ・・・!ぐぉぉ・・・・!」
突然カオスが苦しみ始めた。そして・・・
「蒼天雷斬!」
「紅天炎斬!」
蒼と真紅の魔力が飛び出てきた。カオスの胸が開き、二つの影が飛び出てくる。そして、そこにいたのは・・・
「直人君!」
「みんな、待たせたな・・・」
「直人、その姿は・・・?」
フェイトちゃんがいう。私もそう思った。その白い騎士甲冑に、白い翼。その姿はまるで天使だった。
「ブレイブスワローとメシアの複合デバイス、メシアスワローの姿だ。」
「綺麗・・・天使みたいや」
「それより井上、何故そこにゼオンがいる?」
そこにいたのは、直人君と相対して上から下まで真っ黒な騎士甲冑で、悪魔のような翼を持ったゼオンさん・・・
「今のゼオンは、革命団シャドウのゼオンじゃない。本物の、ゼオン・クラウンだ」
そう言ってから、直人君は私達にゼオンさんのことを説明してくれた。
「それ、本当なの?」
「・・・すまなかった。私の闇・・・それが貴方達を傷つけた。この戦いが終わったら、私は罪を償うつもりだ。」
「皆様、どうか・・・ゼオンを信じてあげてください」
「俺からも頼む・・・」
直人君とマリカさんが言う。そこまで言うなら本当なんだ。
「うん。信じるよ・・・」
私がいうと、皆も頷く。
「私も。ゼオンさんが嘘をついてるようには見えない」
「うちもや。一緒に戦ってくれるか?ゼオンさん」
「お前の目に、邪心が宿っているようには見えん」
「ま、はやてが言うんだ。間違えないよな」
「みんな・・・すまない・・・」
ゼオンさんが頭を下げる。すると、カオスが叫んでいる。
「うがああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
ゼオンさんがいなくなったことで、制御が利かなくなっているみたい。一体どうすればいいんだろう。
直人side
「ゼオン、あの化け物はどうすれば止められる?」
俺が聞くと、ゼオンが頷き、カオスを見た。」
「今の奴を守るのは結界のみ、防御力はほとんどない。俺が消えたことで、制御機能が不全。叩くなら、今だ」
「わかった。全方向から全員で攻撃する。これで、最後にするんだ。」
そう言って俺はメシアスワローを構える。全員もデバイスを構え、それぞれが囲むような位置に付く。そして、総攻撃が始まった。最初に攻撃するのはなのはとヴィータ。
「行くぞなのは!」
「うん!ヴィータちゃん!」
「鉄槌の騎士ヴィータと、鉄の伯爵、グラーフアイゼン!」
ヴィータの足元に、ベルカの魔法陣が現れる。
『ギガントフォルム』
ヴィータのグラーファイゼンがギガントフォームになった。アレは生身で喰らいたくないな。
「紅天爆砕!ギガントシュラーク」
ヴィータの攻撃が結界に防がれるが、そのままそれを破り、押しつぶす。そして、それになのははが続く。
「高町なのはとレイジングハートエクセリオン!行きます!」
なのはの足元に魔法陣が展開され、レイジングハートに桃色の羽が現れる。
『ロードカードリッジ!』
二発のカードリッジがロードされ、カオスにレイジングハートを向ける。
「エクセリオンバスター!ブレイクシュート!」
エクセリオンバスターが発射され、四重にあった結界が吹き飛んだ。そして、次にフェイトとシグナムさんが攻撃を開始する。
「行くぞ、テスタロッサ!」
「はい!シグナム!」
言って、シグナムさんがレヴァンティンを構える。
「剣の騎士、シグナムが魂。炎の魔剣レヴァンティン!連結刃に続く真の姿・・・」
『ボーケンフォルム!』
シグナムさんのレヴァンティンが弓になり、シグナムさんがそれを引く。
「駆けよ!隼!」
『シュツルムファルケン!』
矢が放たれ、カオスに直撃した。
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
カオスが苦しむが、攻撃は終わらない。
「フェイト・T・ハラオウンとバルディッシュザンバー!行きます!」
フェイトのバルディッシュのカードリッジがロードされ、ザンバーモードの魔力が高まる。
「撃ち抜け!雷刃!」
『ジェットザンバー』
「はあぁ!」
フェイトがジェットザンバーを振り下ろす。それによって、肥大化していたうちの左肩を切り裂いた。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
「今だ!はやて!」
俺が言うと、すでにはやては詠唱をしていた。
「彼方より来たれ、やどりぎの枝。銀月の槍となりて、撃ち貫け。石化の槍、ミストルティン!」
はやての詠唱と共に、白い槍がカオスを打ち貫く。そして石化していくが、そのままその石化を破る。
「があああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
「これで終わったと思うなよ!」
「行くぞマリカ、メシアスワロー!フルドライブ!」
『了解!フルドライブ!』
カードリッジがロードされ、俺の甲冑が蒼天の色に染まっていく。ゼオンの甲冑も、紅蓮に輝く。
「蒼天の騎士井上直人!そして英雄の燕、メシアスワロー!」
「紅天の騎士ゼオン・クラウン!そして神々の運命、ラグナロク!」
「「いざ舞いる!」」
俺たちの足元にベルカの魔法陣が敷かれ、カードリッジを5発ロードする。
「真・蒼天龍雷斬!」
「真・紅天龍炎斬!」
剣から強大な雷と炎が現れ、二頭の龍がカオスにぶつかった。
「「いけえええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」」
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」
カオスが光に包まれていく。
「己・・・またして・・・も・・・人間ごときに・・・」
「終わりだ!カオス!」
「このまま消え・・・ん・・・!せめて貴様らを・・・・道連れに・・・・してや・・・る!」
その瞬間、全員に黒い鎖のようなものが絡みついた。
「何!?」
「ともに、死ぬがいい・・・」
「くっ!」
『ゼオン!ここに転送を!』
マリカが瞬時に座標を送る。そうか、コイツの稀少技能!
「わかっている!稀少技能発動・・・「次元回路の旅人」転送先、次元航空艇「アースラ」!」
なのはたちが転送される。しかし、俺とゼオンが転送されることはなかった。
「なっ・・・!」
「まさか、魔力の消費量が・・・・!」
まさかの誤算だった。俺たちだけ転送されないとは・・・
「っくっくっく・・・貴様らだけでも消えるがいい!」
「ゼオン、コイツを使え・・・」
俺が渡したのは残りのカードリッジ。
「頼みがあるんだ・・・」
「なんだ?」
「・・・・・・・・・」
俺は小声で、あることを頼んだ。
「わかった。だが、お前は・・・」
「大丈夫だ。きっと、いつか会えるさ」
「わかった!行くぞ!」
俺たちは鎖を持ち、カオスに向かって突っ込んでいった。
なのはside
私達はアースラに転送された。でも、直人君たちの姿がない。わたしたちは急いでクロノ君たちの所に急いだ。
「クロノ君!直人君は・・・」
「まだ、あそこだ・・・」
クロノ君が指差したのはアルカディアで戦う直人君とゼオンさんの姿。大量のキメラを倒しながら、二人はカオスの核へと向かっていく。
「いったいどうして・・・」
「・・・先ほどゼオン・クラウンからメールが届いた。カオスが爆発すれば、その衝撃でアルカディアは勿論、ミッドチルダやその周囲の世界が消滅する。その前に、二人で爆発の規模を抑える・・・だそうだ」
「そ、そんな・・・!」
私達は絶句する。そんなこと、一言も言ってなかったのに・・・。映像を見ていると、二人はカオスの核へとたどり着いていた。
直人side
「ここが、核か・・・」
その黒く鈍い光りを放つ巨大な宝石。これを壊せば、爆発するものの、その規模を抑えることが出来る。
「すまないな・・・こんなことに付き合わせるなど」
「もう転送する方法もない・・・なら、付き合うさ」
俺とゼオンはそれぞれ武器を構える。
『主、ゼオン、私も最後まで付き合います。』
「・・・・ゼオン」
「ああ、稀少技能発動、「次元回路の旅人」」
俺はマリカとのユニゾンを強制解除し、マリカを魔法陣の中に入れた。
「主!?ゼオン!?」
「マリカ、すまない・・・姉さんを守ってやってくれ」
「そんな!駄目です!また・・・」
マリカがボタボタと涙を流す。俺も別れは辛い。だが、それでも守るものがある。
「直人!ゼオン!」
「ゼオン・・・」
「ああ、転送先「アースラ」・・・・転送」
魔法陣が強い光を放つ。
「マリカ・・・なのは達に伝えてくれるか・・・・・・・・・」
「直人!ゼオン!そんな・・・」
「「またな」」
こうして、マリカはアースラに転送された。俺たちはもう一度剣を構えなおす。
「悪いなメシアスワロー・・・付き合ってもらって」
『構いませんよ。主とならば、どこまでも・・・』
「ゼオン、行こう!」
「ああ!」
俺たちは駆け出し、球体に最大攻撃を放った。
「蒼天雷斬!」
「紅天炎斬!」
技を放った瞬間、俺たちは光に包まれた。
なのはside
司令室に魔力反応が起こり、突然マリカさんが転送された。
「マリカさん!」
「直人・・・ゼオン・・・」
涙を流し、その先の映像を見る。二人が剣を振った瞬間、光が生まれ、爆発が起きた。
「魔力爆発発生!半径20キロの範囲!」
エイミィさんがいう。これで、世界が消えることは免れた。でも・・・
「エイミィさん!直人君と、ゼオンさんの反応は・・・」
「二人の魔力反応・・・っ!反応・・・ロスト・・・」
エイミィさんが悲しい事実を告げる。その瞬間、私は頭が真っ白になって、その場に倒れ伏せた。この日、世界を救った二人の英雄は消えて、世界が静寂に包まれた。
秋風「今回はお休みです。直人死んじゃったし。」
直人「勝手に殺すな!」
秋風「いや、このコーナーで生きてるのであって、お前完璧死んだだろ」
直人「作者が言うセリフか!それは!」
秋風「まあ、冗談はさておき、次回で最終回です。もっとも、この話がですがね。それでは、直人君どうぞ」
直人「次回、第二十六話・第1部最終回『物語は終わらない』TAKE OFF!」
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