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GSO グローイング・スキル・オンライン 作者:tera
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 夜だ、みんな大好き、夜だ。
 何がそんなに楽しみなのかと聞かれれば、マフィアマップ解禁。
 それが夜だろうに、何を言っとるんだ。

 テージシティに価値があるといえば昼でもバトル解禁されている裏路地と、夜に専用の敵対NPCであるマフィアが姿を現すこのマフィアマップだろう。

 川沿いの倉庫区画とかがマフィアマップかと聞かれればそうではない。
 単純にマフィアが営んでいる、裏の顔を持った商会の倉庫区域がマフィアマップだ。

 基本的に夜は敵対しないNPC達のマップ区域が狭められているような気がするな。
 そしてNPCの親密度が高くないと扉さえ開けてもらえないし、どんぱちやってもいいように、初めからマフィア区画以外のNPCの家屋は耐久度が高い。

 これを利用すれば夜に籠城戦ができるのではと思ってしまうよなあ。
 なんだか不思議な都市なのだ、テージシティとは。

「おぼっちゃま、お茶と茶菓子にございます」

「もう、私もいい歳で貴族の端くれなのだから、おぼっちゃまとは言わない約束だろうセバス」

「そう言われましても、ここは邸宅外でお忍び中。世話役が私しかいないのであればなんとなく小さい頃のおぼっちゃまを思い出してしまうものですよ」

 気恥ずかしそうにするオルトウィルに甲斐甲斐しく世話をやくセバスチャン。
 そして話にも出て来ていたが、ここは俺の倉庫。
 厳密に言えばニシトモとトンスキオーネと話し合って作られたトンスキオーネ商会の倉庫、の奥にある一室。

「良き調度品ですね、ここにあるものすべて、うちのと引けを取らないです」

「……なんでいるんだ」

 優雅にソファにくつろいて、ここは君らみたいな貴族が来ていい場所ではないはず。
 だって、俺が対マフィア用にわざわざ作ってもらった住める倉庫。
 第一拠点村にあった倉庫と似た様な頑丈な石造りのもの。
 そして、第二のストレージ登録拠点なのだ。

「ええ、お忍びだからです」

「お忍びだからって……」

 っていうかセバスチャンの視線が痛いな。
 両腕を切り落としたのは謝っただろうに、とにかくそれはさておいて。

「何の用だ?」

 そう尋ねておく。
 すると、立ち上がったオルトウィルは大きく頭を下げた。
 さらにセバスチャンに目配せしてソファの前にあるガラスと木枠のオシャレなテーブルの上にこれまた綺麗な細工で作られた小箱を置かせると、言う。

「以前のお礼が、まだ終わってませんでしたので」

「お礼?」

「それに関しましては、私目から……あまり目上のものが下のものに頭を下げることもよくありませんので」

 セバスはオルトウィルを座らせると代わって説明しだす。

「以前の魔人の件は誠にこちらの不手際だったことを謝罪し、そして兼ねて裏で暗躍していた邪悪を倒していただきありがとうございました。あの時は貴方がいらっしゃらなければ、私はオルトウィル様を手にかけていたやもしれませぬ。命の恩人にはふさわしい物を家宝とまでは行きませんが、戦闘で失ってしまわれた魔銀の首環と全く同じものを探し取り寄せましたのでお受け取りください」

「む?」



【魔銀の首環】首防具
魔法銀で作られているチョーカー。
持ち主の魔力を補正する機能を持つ。
・MP上限値増加(中)
・MP消費値減少(中)
・魔法耐性上昇(中)
・魔法抵抗上昇(中)
・耐久Lv15
・耐久100/100



 小箱を開けると魔人に消費されて失ってしまった懐かしき首環が鎮座していた。
 でも、なんだろう、他人から首環をもらうのってすっごくいやだなぁ……。
 ツクヨイとかにでもあげようかな、なんかちんちくりんで首環似合いそうだし、そうしよう。

「なんか渋っています? ローレントさん」

「なんと、悪称号も度が過ぎれば魔銀を怖がると」

「セバス! 苦手なタイプだからと言ってそうやって! 彼は命の恩人ですよ!」

「それに関しましては今しがた心の底から感謝の言葉を述べましたので」

「屁理屈だ!」

「いいえ、理屈です」

「わかった、わかったから受け取る。ありがとう」

「まったく初めからそうしておけばいいものを……」

 いちいち言葉が突き刺さるな。
 だが、見ていて微笑ましく感じるな。

 俺もジジイには相当困らせられたよ。
 嫌いじゃないけど、いつか殺すっていつも思ってた。
 でも不思議と嫌いじゃないし、最終的に助けられることが多かった。

「セバスチャンは大事にしとけよ」

「え?」

 二度は言わんが、自分の中でうまく自己解釈したようで。
 オルトウィルの瞳は強く輝いていた。
 拍子抜けしたのはセバスチャンで、ふんと鼻を鳴らしてオルトウィルの後ろに一歩下がった。

「それで、用件はこれだけ?」

「はい、ニシトモ様に尋ねたらここだと言われたもので」

 ニシトモは相変わらずテージシティで動いてくれている。
 俺と結託した有り余る財力にてノークタウンにある働きかけを行ってもらっているのだ。
 それがなんなのかは、蓋を開けてからのお楽しみってことだな。

「ならば、危険だから帰った方がいい。この贈り物はありがたく受け取っておく」

「……やはり、なにか起こす気ですか?」

 ニシトモから何か聞いてるのか?
 今更お互いの腹を探るつもりはないのだが、一応テージシティを収める貴族だから仕方ないんだろうな、話しておくか。

「今、プレイヤー同士が争っているのは知っているか?」

「ええ、裏ギルドが盗賊ギルドと手を組み表舞台に出てこようとしているとかしていないとか……」

「その結果、ニシトモと俺の故郷とも言える場所はプレイヤーキラーと言われる殺人集団に乗っ取られた」

「それは……心が痛む話ですね」

 そうだ、心が痛む。
 わりかし思い出だってあるんだよな、初めて生産組と何かをやり遂げた場所でもある。
 友達ができた場所だし、初めて仲間と何か成した。
 そう考えると、とんでもないことをしてくれたみたいだなPKめ……。

「め、目が緑色に光ってて怖いですね」

「ふむ、怒りに囚われるのはあまりよくない。私怨に囚われるのもですな。これは貴方が私目に言った言葉でもありますな」

 そう諭されて我に返る。
 そうだなその通りだ、でもちょっとだけなら支援もありだ。
 っていうか別に俺は守るもんとか何もないんだから私怨がどこにどう作用するかなんて関係ないだろうに。

「TPO的にこれはオッケーだ」

「……なんと、悪称号持ちはさすがですな」

 そんな軽口を言い合いつつ、テージシティへ来た理由を話す。

「まだどこにも属していないPKが、ファシミストロと関係を持っている可能性が出た」

「なんと」

 掴んで無かったのか?
 まあ、俺も今日無理やり聞き出した情報だからな。

「情報交換までに。こちらでも掴んでいるのは、裏ギルドと古くから繋がりを持っているマフィアはノスタルジオだと言うことです。それを考慮すると、ファシミストロはかなり焦っている様ですね」

「焦っている?」



更新遅れて申し訳ないです。
月に何回かあるんですよね、すっごい頭痛。
4時間〜10時間くらい立てなくなるほどの痛みが続きます。
なんだろう、眼球が破裂しそうな感じ。笑

でも復活したので更新です。
感想、評価、ブクマいつもありがとうございます。
41000PT達成しました。
まさか4万超えるなんて思っても見なかったのは確かです。
書籍版、ウェブ版共々これからもよろしくお願いします。

更新できずに昨日はすいません><
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