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GSO グローイング・スキル・オンライン 作者:tera
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記念更新

「ゴパァッ!!!」

 強烈な水の振動に巻き込まれる。
 錐揉み回転には逆らわない。
 そのまま舵取りして水面へと浮上して。
 一度肺に空気を取り入れる。

「空蹴……チッ」

 水中は空中扱いか。
 一度発動していた空襲は足を地につけない限りリセットされない。
 くそっ、連続使用で壁が登れる反面。
 水中では弱いのか。

「おっと」

 下から上に食いつこうとするケイブスタブを身をよじってかろうじて避けた。
 漁師だからできるこの水中の動きなんだろうな。
 基本的に水中用の装備がないと水属性魔法職と漁師以外は、動きが大きく制限される。

 ああ、そういえばツクヨイ。
 ……詠唱中も減って行く酸素メーター大丈夫かな?

 そう思っていると。
 なんとツクヨイさん。
 黒いビキニを着ていらっしゃった!

 いったいいつの間に!?

「あと二分三十秒です! ローレントさん後ろから来ます!」

「くっ! そっちは大丈夫か!? 特に酸素メーターとか!」

 それとなく聞いて見た。

「はい! えっと、とある筋から水中専用装備一式をもらっていましたんで!」

 ……なるほど、その黒いビキニが水中専用装備ってことか。
 正直いってインナーより肌色面積多いじゃないだろうか?
 昔は女性プレイヤーキルで死に戻りインナー辱め事件とかもあったよなあ。
 ま、俺は最初から裸一貫でしたがね。

「へえ、興味深いな」

「え!? 見たいですか? ああでも、恥ずかしいし……やっぱこれはさすがに変態だよね……? えっと……女性専用なもので! 男性に見せると効果が落ちます!」

 ……バッチリ見てるんだけど。

「え、そうなの?」

「とある条件によって、水中呼吸機能がつくにはどうしてもとある部分の性能の削らなければいけないらしいです!」

 それは、その圧倒的に少ない布面積と関係あるんだろうか?
 効果を高めるために、そこを削っちゃったのだろうか?
 っていうか、この装備、いいのか?
 いいのか、運営?

 まあ、ギリギリをついているんだろうな。
 隠れてればオッケーだし、よほどの変態でない限りつけない。

「まあ、了解──」

「ああ! 危ない!」

「──うおおおおおおお!?」

 バカななやりとりしていたら、噛み付かれた。

「ロ、ローレントさんが串刺しにいいい!?!?」

「なってないぞ」

 下の牙の先をギリギリ両手で掴み腹に食い込むのを避ける。
 次は上の牙が背中に刺さりそうだ。

「ゴパッ!?」

 アポートにて石柱を転移させてやったぜ。
 こいつの顎の関節手前にな。
 これで口は閉じれない。
 ギリギリで牙は背中を貫通せずに済んだ。
 そしてケイブスタブの鋭い奥歯を欠けさせる。

「下の牙をへし折ってやる」

 両手で持っていた下の牙にスペル・インパクトを叩き込む。
 ガギンッと音がして牙の先がへし折れた。
 さすが無理やり上位派生させたスキル。
 ここぞという時で素晴らしく役に立ってくれてるな。

「ゴパアアッ!?」

 痛みにもがくケイブスタブ。
 追撃は、無理か。
 だが一度歯を踏み足にしたことで空蹴は使えるようになっているはずだ。
 そしてエナジーブラストもマナバーストも使えるようになった。
 これで残りあと二分くらいか?
 余裕だな。

 石柱を警戒しているのだろうか、近寄らずに水の底で旋回し隙を窺うケイブスタブ。
 空気を吸いに水面へ上がる。

「ゴパアアアアッ!」

 やっぱりその隙をついてくるよね。
 お見通しだ。

「──ひっ!」

 だがケイブスタブは俺を狙わずダークサークル内のツクヨイに牙を剥いた。
 なるほどフェイントだったか、頭いいなこいつ。

「え、詠唱中は迎撃できません!」

 ローヴォは?
 水中ではケイブスタブに太刀打ちできそうもないな。

「空蹴」

 勢いをつけて刀を振るう。
 ケイブスタブは嫌がって大きく方向を変え俺の攻撃を避けた。

「俺の目が光ってる内はツクヨイに牙一本触れさせん」

「あ……目が緑色に光ってて怖いのに……なんだか心がジュンとしました」

「余計な実況はいいからさっさと詠唱に集中して残り時間を言わんか」

「あ、すいません。あと一分です」

 よし、とりあえず遠距離攻撃ビームと絶対弾くマンは使えるから。
 一分くらいだったら余裕だな。

 とりあえず来い魚!
 翻弄された分をやり返してくれるわ!

 勢いをつけて突進するケイブスタブにエナジーブラストを叩き込む。

「エナジーブラス──」

 ──振りをする。

「ゴパッ!?」

 手を前に出したおかげでエナジーブラストが放たれると思ったのだろう。
 魚は大きく右に進路をとって交わした所へ。

「エナジーブラスト」

 ただし口から出る。
 ふはは、俺のスキルはフィジカルベール、魔纏、そして魔闘へと至った経緯がある。
 魔闘の効果は本来武器を媒介にしないと発動できない攻撃スキルを、全身から繰り出すことが可能になってるのだよ。
 首をグリンとケイブスタブに向けてフルブラストだ。

「ひえっ! やっぱりこわい首ぐりんからの口からビームこわい!」

 いや、おまえは俺がスペルバイブレイドで昔ダークボールを全身で全て弾くの見てたろうに。
 今更口から何か出たところでビビるなよ。

「ゴパアアアアアアア!」

「うーん見た感じ直撃っぽいけどなあ」

 ケイブスタブはまだまだ元気だった。
 やはり、水中。
 副次効果の熱による火傷はあまり効果が出ないか。

「き、きます! ──って今見たっていいませんでした?」

「大丈夫だ、もう三分経つだろ?」

「はい! あの突進を凌げばちょうど詠唱完了のタイミングです! ──え? も、もしかしてローレントさん見えたてます? あ、あの?」

「よしきた」

 全身にエナジーブラストを浴びたおかげで、あまりダメージは負っていないが、怒りをあらわにして襲いかかってくるケイブスタブ。
 さて、石柱も関係なしに突っ込んでくる気だな?
 だったら、こいつだ。

「マナバースト」

 絶対攻撃弾くマン。
 我ながらいいネーミングセンスだ。

「ゴッパッ!?」

 ケイブスタブがバシンッと大きく弾かれた時。
 ツクヨイの詠唱が終わった。

「詠唱完了しました! ぶらっくぷれいやぁの真髄を見よ、我想う故に我ありつつも深淵を覗くのも見返すのもまた我、永劫の闇の世界で黙して沈め超絶ツクヨイ魔法──ブラックダウン!」

 なんだ最後の口上。
 ひょっとしてアドリブか?



書籍化記念毎日頑張ります更新。



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