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そのいち、そのあと

( ^ω^) …

(⊃⊂)



⊂(^ω^)⊃ セフセフ!!

 ミ⊃⊂彡

午前10時。紛れも無い朝です。


だというのに、いまだにあんぎゃーすは起き出さない。


厨房から音も聞こえてきた。友人1が朝食を作っている音だ。


私の手をしっかり握って離そうとしない。


(…とはいえ、流石に抜け出さないとまずいよねぇ)


手を離してベッドから抜け出してみる。


「…ん〜…んにゃー…」


顔をしかめ、周囲を手で探ろうとするあんぎゃーす。


それを無視して着替えを始める。

何か変わりになるものあったかなぁ。


「ん…ふぇ…」


「ととと」


なんか、いつになく甘えっ子になってるなぁ。

その歳でどうかとは思うけど、本当に極稀にそんな日もあるんだよなぁ。


…本当に寝てるんだろうか?


試しに頬を突いてみる。


ふわぁ…プニプニ…ん?


「ん…んみゅ…はむ」


「っっっっっ!?/////」


ゆゆゆゆ指を!くわえられ…はわわわわわわっ///


「ぺろ…ん…んむ…ふぁ」


あんぎゃーす、本当に寝てるのっ!?///

絶対起きてるでしょっ!///


「ね、ねぇちょっと、起きてるんでしょっ!?///

待ってこれ凄く恥ずかしいからっ!///」


慌ててあんぎゃーすの肩を揺する。

すると、あんぎゃーすが薄く目を開いた。


「やっと起きた…」


ほっと息をついたのも束の間。


「んぅ…」


二度寝するなーーーーっっ!


「…なんか、どっと疲れた…いいや、下でご飯食べて来なきゃ…」


着替えを終え、部屋から出る。


既にリビングには、あんぎゃーす以外の全員が集まって朝食を食べていた。


「おはよー」


「「「「「昨夜はお楽しみでしたねー」」」」」


「んー」


じっくり楽しみましたとも。


「そこは赤面したりとかそういうのをみたかったんだけどなー」


「実際おおいに楽しんだしね、とても有意義な罰ゲームだった。

またやりたいなぁ人生ゲーム」


「欲望が駄々漏れじゃねぇか!」


今度はどんな方法であんぎゃーすを人生ゲームに持ち込むか考える私であった。




「それじゃーねー」


「またなー!」


「はいはい、またメール送るよー!」


午後2時、友人帰宅。


といっても、今度はゲーセンに行くらしい。


私も行きたいけど…あんぎゃーす一人だし。


結局あのあと、今に至るまであんぎゃーすは寝たまんまだったんだよね。


流石に2時だし…起こさなきゃねー。


という訳で自室。


もしかしてまだ寝てるのかもわからないので、音をたてずにそうっと扉を開けてみる。


「ああもう昨日の私の馬鹿ぁぁぁぁ……!」


そこには昨日と変わらぬ猫姿で、ベッドの上で転がるあんぎゃーす。


「よく考えたらわざわざKの言う通りにわざわざ猫っぽく振る舞ってやる必要なんて微塵も無いじゃんかぁ…」


…え、今更気づいたの。

まあ拒否してたら色々…ゲフン、これ以上は禁則事項だ。


「うぅ〜…全部Kのせいだ!やっぱり文句言っとかないと…」


「私がどうかした?」


「うひゃああぁっ!?///」


やっぱりいいなぁ、この反応。

ん?何したかって?

こっそり近づいて、あんぎゃーすの動きが止まった所に声かけただけだよ。

ああ駄目だ、楽しすぎる。


「いいじゃん、何だかんだでノリノリだったんだし」


「んなわけあるかぁっ!///」


「ねぇ、キャラ壊れてる」


「誰のせいだと思ってるの!?///」


「あと、どうでもいいんだけど」


「何よ!」


「自分の格好わかってるの?」


「は?」


改めて言おう。


今、あんぎゃーすは猫である。


「…見えるよ?色々」


「…っっっっっっっっっ!!!??///////」


目線を下に下ろすあんぎゃーす。


当然、そこにはあられもない猫姿の自身の身体がある訳で。


声にならない悲鳴をあげて、私のベッドへ潜り込んだ。


「…起きたんだったら真っ先に着替えてきたらよかったのに」


「あんたがこんなの着せるのが悪いっ!///」


「理不尽な…てゐっ」


「ひゃぁっ!?///」


とりあえず布団を引っぺがしてやる。


「何すんのっ!!///」


「似合ってるし可愛いよ?」


「ぁぅ……っっ!?///ぅ…馬鹿かっ!///」


「照れちゃってー。年上なんだしもうちょっとしっかりしたらどう?」


「こうした張本人がそれを言う!?」


「むぅ…えいっ」


「やっ…ちょっと…!///」


五月蝿いので前から一気に抱き着いてベッドに押し倒してみる。


「んー…やっぱりちょっと汗臭いね」


「な…っっっっ///」


もはや言葉も出ないようだ。


「私は好きだよ?この匂い」


「この変態っ!」


「ありがとう、私にとっては褒め言葉です」


「褒めてないっ!このっ、離せったらっ!///」


…はぁ、全く素直じゃないんだから。


ちょっと口説くか。


「ねぇ、そこまで私って嫌いなの?」


「…っまたベタな台詞を…///

私が嫌なのはKじゃなくて…///」


よし、大人しくなった。


「…私は好きだよ。貴女の事が」


「くっ…///また臆面も無くそういう事を言う…っ///」


唐突で申し訳ないが、こういう告白は今に始まった事じゃぁ無い。


愛情や恋慕とは少し違うけど、私はあんぎゃーすに大きな好意を抱いている。


あんぎゃーすはこういう率直な言葉に弱いから、こうやってどんどん責めていけば、そのうち堕ちてくれるかなーと邪推している。


まあ、堕ちないようなら頑張って自力で手繰り寄せるけどね。


あんぎゃーすだって私に大きく依存しているのは確かだし。


「ね、…駄目?駄目って言っても拒否するけど」


「く、調子に乗って…///」


もがく彼女の腕に、先程までの強さは無い。


何だかんだ言っても、この人は私から離れることは出来ないのだ。


だって、私が絶対に離してやらないから。


目の前には、既に殆ど抵抗しない御馳走(彼女)。

思わず舌舐めずり。


「では…いただきます」


「ぁ…ちょっと待っ…んぐぅ!?///」






−ここから先は…見せられないよ!

−諦めな!

以下補足。


・変わりになるもの

あんぎゃーすの手を離したから、かわりに何か握らせようと。


・その歳でどうかと

10代後半〜20代前半。詳しい歳は教えちゃ駄目って。


・「昨夜はお楽しみでしたね」

私とあんぎゃーすが二人で寝た時の友人達の合言葉。

もう慣れた。


・猫姿

ずっと猫姿。可愛い。


・年上なんだし

二つ上。身長は私の方が少し上。


・汗臭い

ずっと寝てた訳だし。


・依存

理由は教えない、教えられない。


・いただきます。

ごちそうさまでした。

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