私と魔王のメール履歴(リメイク)
以前投稿していた者です。決してパクりではございません。リメイクです。
From:魔王
To:アカネ
勇者から奪いし携帯電話……
誰も返事がなくて寂しいのだ( ノД`)…
---end---
From:アカネ
To:魔王
今時メールて笑
いいよ、この私が話し相手になってやろうじゃん?
暇だし
---end---
From:魔王
To:アカネ
ありがたい。
アドレス帳の一人一人にメール送信すること100人目……そろそろ心が折れそうだったのだ(T_T)
魔王相手にここまで偉そうなのは勇者くらいだ(゜ロ゜)
---end---
From:アカネ
To:魔王
魔王が顔文字なんか使うなよ笑
女子か(゜゜;)\(--;)
どうやって携帯電話なんて手に入れたのさ?
---end---
From:魔王
To:アカネ
勇者を返り討ちにしてから荷物漁ったら出てきた。
蘇生させて使い方を聞き出そうとしたら飛び掛かって来たから思わず殺しなおしてしまった( ノД`)…
もう肉塊になって生き返らなかったorz
---end---
From:アカネ
To:魔王
グロいわ( ^∀^)
orzを使いこなしている時点で相当だな、魔王www
---end---
From:魔王
To:アカネ
wwwとはなんだ?
orzは分かりやすいだろう( ・ε・)
この絶望のポーズ、見慣れているのでな
---end---
From:アカネ
To:魔王
絶望する勇者達かwww
wwwは2ちゃんねるで使われ始めたネットスラングで、(笑)って意味。
より嘲笑の意味が強いので注意な。
---end---
From:魔王
To:アカネ
了解した。
我は嘲笑されたのか……(´・c_・`)
2ちゃんねるとは何だ?
---end---
From:アカネ
To:魔王
深い意味はないから気にすんなや(´・ω・`)
2ちゃんねるは、そうだなー
そっちの世界で言う遊び人よりの賢者の集のことかな。
人数は……多すぎて数えられないくらい?
---end---
From:魔王
To:アカネ
何か怖くなったから冒険者ギルドを襲撃させた(((((((・・;)
賢者の魔術痛い……
---end---
From:アカネ
To:魔王
賢者さんお疲れ様ッスwwwwww
---end---
From:魔王
To:アカネ
アカネ!
携帯電話のLIFEが、残り10%を切ったぞ!
我は魔王故に治癒魔術が使えん(/o\)
どうすればいい?
---end---
From:アカネ
To:魔王
ん? 落としたりして傷つけた?
たくさん来る勇者の一人にでも頼んでみたら( *・ω・)ノ
---end---
From:魔王
To:アカネ
僧侶の治癒魔術ですら治らなかった(泣
腹いせに丸焼きにしてやった(´;ω;`)
---end---
From:アカネ
To:魔王
泣きたいのは勇者側だろうよ笑
敵なのによく治そうとしてくれたな?
---end---
From:魔王
To:アカネ
人質を取ったに決まっておろう(*゜ー゜)ゞ⌒☆
---end---
From:アカネ
To:魔王
なるほど、賢いね☆
今思い付いたんだけどさ、LIFEって充電のことじゃない?
---end---
From:魔王
To:アカネ
つまり雷撃をこやつに撃てば回復すると?
---end---
From:アカネ
To:魔王
ぶち込むより、ゆっくり流す感じじゃない?
---end---
From:魔王
To:アカネ
30台くらい破壊して漸く成功したぞ(⌒0⌒)/~~
---end---
From:アカネ
To:魔王
30台てwww壊しすぎwww
---end---
From:魔王
To:アカネ
なくしたときのために魔術で増やしておいたのだ(。・x・)ゞ♪
世界中の宝箱の中に入れておいた☆
---end---
From:アカネ
To:魔王
勇者に盗られるぞ笑
---end---
From:魔王
To:アカネ
鍵かけてきた(・д・)
---end---
From:アカネ
To:魔王
今日の下校中にさ、足元に魔方陣が現れたから全力回避したんだけど魔王何かした?
---end---
From:魔王
To:アカネ
教会の神官どもが勇者の異世界召喚に失敗したらしいぞwww
教会ざまあm9(^Д^)プギャー
---end---
From:アカネ
To:魔王
マジかよwww
代わりに野良猫入っていったぞwww
---end---
From:宰相
To:アカネ 魔王
なるほど
これが最近陛下が政務サボって熱心にやっているメールというものですか
---end---
From:アカネ
To:宰相 魔王
え、宰相さん?
魔王仕事やってないの?
もうメールしない方がいい?
---end---
From:魔王
To:アカネ
それは困る!
どんどんメールするがよい(>_<。)シ*
---end---
From:魔王
To:宰相
というか、なぜお前は二人同時にメールが送れるのだ……(。・_・。)?
---end---
From:宰相
To:魔王
一斉送信ですよ(゜Д゜)ハァ?
知らなかったんですか?
---end---
From:宰相
To:アカネ 魔王
申し遅れました
私、魔国にて宰相を勤めております(^_^)
是非とも貴女と話したく、この度メールさせていただきました
---end---
From:アカネ
To:宰相 魔王
わあ、ご丁寧にありがとうございます♪
何か宰相さん、大人って感じですね。
魔王と違って……笑
---end---
From:魔王
To:アカネ 宰相
どういう意味だ!?
我の方が宰相より数十歳年上だ!
---end---
From:アカネ
To:魔王 宰相
意外に年齢差あるね?
---end---
From:宰相
To:魔王 アカネ
そんなの我々の寿命に置き換えれば数秒程度ですよ(/≧◇≦\)
---end---
From:アカネ
To:宰相 魔王
そっか、魔族でしたね笑
---end---
From:魔王
To:アカネ
教会が再び召喚を行ったらしい!
大丈夫か!Σ( ̄□ ̄;)
---end---
From:アカネ
To:魔王
寝ているときに召喚された……
逃げられなかった……
---end---
From:宰相
To:アカネ 魔王
四天王を向かわせます。
いえ、私が直接出向きましょう
貴女をすぐにでも救いだしてみせます\(・o・)/
ご安心を
---end---
From:魔王
To:アカネ 宰相
否、それならば我も行くぞ( ̄□ ̄;)!!
アカネ、大丈夫か?
人間どもにいじめられたりしていないか?
---end---
From:アカネ
To:魔王 宰相
返信遅くなってゴメン(^_^;)
いじめられるっていうより、崇められてる?
旅に出るまでは城にいるから心配しないで♪
食事も服も豪華だし、メイドさんは可愛いし。
---end---
From:魔王
To:アカネ 宰相
無事のようだな(´Д`)
良かった
旅?
どうして旅など?
---end---
From:宰相
To:魔王 アカネ
あんたを倒すための修行の旅ですよ馬鹿ですか?
ご無事で何よりです
では、旅に出る日程が決まった時はお知らせください('ー')/~~
---end---
From:魔王
To:アカネ 宰相
ああ、魔王の名において、全力でサポートしよう( ☆∀☆)
---end---
From:アカネ
To:魔王 宰相
勇者を助ける魔族www
ありがとう♪
---end---
From:魔王
To:アカネ
そろそろ出立の時ではないか?
アカネが我が城を訪れると思うと待ちきれん。。(〃_ _)σ∥
---end---
From:アカネ
To:魔王
乙女か笑
パーティーメンバーも揃ったようだから、明日にでも城を出るつもり☆
---end---
From:魔王
To:アカネ
パーティーメンバーはどんな奴らだ?
仲良くやれそうか?
もし気に食わなければ、皆殺しにして入れ替えさせることもできるぞ(σ≧▽≦)σ
---end---
From:アカネ
To:魔王
やーめーろってwww
美形揃いで、色仕掛けしてでも勇者を繋ぎ止めておきたいのが透けて見えるね。
一応、人間の中では最強のメンバーらしいよ?
---end---
From:魔王
To:アカネ
まぁアカネならばそのような奴らに心が揺らぐこともあるまいな笑
---end---
From:宰相
To:アカネ
メーディル峡谷に到着されたようですね。
おめでとうございます♪
---end---
From:アカネ
To:宰相
すみません(汗
行く先々の宝箱に携帯電話しか入っていないの、どうにかなりませんか?
回復アイテムとか入っていると嬉しいです
---end---
From:宰相
To:アカネ
今すぐ取り掛かりましょうΣ( ̄ロ ̄lll)
回復アイテムだけでなく、武器・防具も入れておきますね。
---end---
From:魔王
To:アカネ 宰相
『宵闇のサークレット:物理攻撃無効』を作ったから宝箱に入れさせるぞ(・・;)
この前ミノタウロスの一撃で死にそうになっていただろう
あのまま起き上がらないのではないかとヒヤヒヤしたわ
---end---
From:アカネ
To:魔王 宰相
見てたのかよ恥ずかしい(ゝω・´★)
ステータスを魔法攻撃に全振りしたら紙装甲ですわ笑
---end---
From:宰相
To:アカネ 魔王
やっぱり防具もっと充実させますね(^_^)v
---end---
From:アカネ
To:魔王
へるぷみー!
ラルフローレンの館ってダンジョンにいるんだけど負けそう……(´д`|||)
3分待ってもらってる。
助けて!
---end---
From:魔王
To:アカネ
了解した。
30秒で支度する。
---end---
「ごめん、助かった! ありがとー」
純白のローブの少女が、ほっとしたように言った。
後ろで四人の男達が倒れているが、死んではいない。気絶しているだけだ。
黒衣の男―――その頭からはねじくれた角が2本突き出している―――が、進み出て、おもむろに携帯電話の画面を見せた。
From:魔王
To:アカネ
間に合った(^^)
無事で良かった
---end---
「会えて嬉しいよ、魔王……もしかして、喋れないの?」
「陛下は対人スキルが底辺を這っている有り様でして、申し訳ありません。俗にいう、コミュニケーション障害ですよ」
答えたのは、眼鏡をかけた男―――口から鋭い犬歯が覗いている―――だった。
「もしかして、宰相さんですか! なんか予想通り美形ですね」
「アカネも想像通り……いえ、想像以上に可愛らしいですよ」
宰相は長衣の裾を翻し、跪く。そして流れるような仕草でアカネの手をとり、口付けた。気障なことをと思うアカネだが、恐ろしく似合っていて、何も言えず照れるしかなかった。
From:魔王
To:
お前、何で良い雰囲気になっているんだ!
しかも、褒められて(#`皿´)!
---end---
「いや、魔王も超絶美形だけどさ。もう一度言うけど、会えて嬉しい」
にっこりと笑うアカネを、魔王が抱き締めた。
うえあっ!?と妙な声を上げて動揺するアカネの耳元で、魔王がそっと囁いた。
「……我もだ」
陛下が喋った!と大騒ぎする四天王と、若干悔しそうな渋面の宰相。崩れ落ちるアカネ。
アカネは心底思った。
その美低音の囁きボイスは反則だ!……と。
「んじゃ、また携帯電話での会話か」
From:魔王
To:アカネ
すまないな(/。\)
---end---
「いいよ。魔王はメールの方が感情豊かそうだし」
「まだ旅は続けるのですか?」
宰相の問いに、うんと頷く。きちんと、正規の手段で魔王城に辿り着きたいのだ。
「だからこれからもよろしくね、メル友」
From:魔王
To:アカネ
こちらこそ、だ(*^^*)
---end---
楽しんでいただけましたか?
評価していただけると嬉しいです
感想、お待ちしています(ゝω・´★)キャピ