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キミが、そこにいて。
作:光瑠



第5話 今こそ、僕の想いを。side-アオイ


さて。授業も終わったし、帰ろうか・・・


カバンを持ち上げ、席を立とうとする。


ふ、と視界の隅に何かが引っ掛かった。


・・・アヤネ

いつもなら授業が終わったらすぐ帰っていたのに、どうしたんだろう。
何かを考えている様でもある。

見ていたら、その顔がだんだんと面白いものに見えてきて、いつの間にか笑っていた。
でも、声には出さない。
笑っているのがバレたらどうなる事やら。



辺りを見回す。

授業が終わって、しばらくたっているせいか、教室には誰もいない。
ある人は帰り、ある人は部活などに赴いたのだろう。



・・・これは、チャンスかもしれない。


周りには誰もいない。
告白するのに、これほど適した、更に言うとベタな所は無いと思う。



でも、・・・怖い。

いざ、言おうとすると、足が震えてくる。
膝が笑う、と言うより、大爆笑だ。ガタガタなんて生ぬるい物じゃない。

ガタブルガタブルあひゃひゃひゃひゃうへへへへへくくくくくぶははははははははきぇきぇきぇきぇきぇきぇっ!ってな感じで笑ってる。




・・・いや、告白するのは、今じゃなくてもいい。・・・と思う。



だったら。

まずは、ゲーセンにでも誘おうか。





とは言っても、やはり「誘う」と言う目的で声を掛けるのは、相当な勇気がいる訳で。


さっき程じゃ無いにしろ、膝は笑いっぱなし。

くそっ!







「アヤネ。」

「ふぇっ!?」


アヤネが妙な返事を返してくる。

そう言えば考え事していたな・・・


「あ、ごめんごめん。考え事してた?」

「あ、いいの。・・・どうしたの?」


・・・いきなりきた・・・

と言っても、いきなり来なかったらどう来るんだって。


「あ、いや、その・・・ね・・・」

「・・・?」


アヤネが首をかしげる。

明らか不審だもんな。
しかし、声がうまく出ない。どうしたって絡まってしまう。

よし。もう一回!


「えっと、ね?・・・アヤネがよければ、これから、ゲーセンにでも・・・行かない?」

「・・・」


「・・・」


・・・沈黙。


つらい・・・この微妙な時間が、半端なくつらい・・・


しばらくして、


「・・・いいの?」


よかった。誘いに乗ってくれた・・・


「もちろん!オフコースだよ!」


テンション上がるな!
うん。


「じゃ、いこう!」








僕らは学校から一番近いゲーセンまで話をしながら歩いて行った。
程々の距離があると言うのに、彼女と話していると、暇がない、と言うか、楽しく過ごせる。


「さ、いこうか!」

「うん!」



まずは・・・
お?あれは・・・



僕の視線の先。
エアホッケー。


・・・楽しそうじゃないか。
よし。あれやろう。


「アヤネ!エアホッケーやらない?」

「やるやるっ!」




コイン投入。


かこん、かこんと乾いた音が響く。


最後のディスクが落ちた。
これで終りか。



・・・僕の勝ち。






「アオイくん!あれ!あれやろ!今度は負けないんだから!」


彼女が指差した先には、・・・おぉ。格ゲー。



『ready・fight!』

かっこいい声したレフェリー(?)の声で始まった。


「負けないんだから!」


さっきも言ってたね。
それ。



さぁ、いくらアヤネでも、こればかりは、負けられない。


「くらえ!アヤネ!必殺・殺人コンボ!」


画面内で動く2Dのキャラクターが、これ、チートじゃね?みたいな速度で動く。開始三秒も経たずに僕の勝利が確定した。






「うぅ・・・ひどいよぅ・・・」


涙目になってる。
さすがにやりすぎたかな?
でも、あれは男として負けてはならない死合(しあい)だったんだ。
ごめんね。
(謝る位ならするな、と言う意見はあえて無視。)


「ははっ!ごめんごめん。じゃ、次は、あれだ。」


僕の指差した先には、UFOキャッチャー。

何かとってあげようか。


「あ・・・うん!」





コインを入れると同時に、軽快なBGMが流れ出す。


まずは、アームを横に・・・

よし。次は奥の方に・・・

よしきた!
これで落ちなければ。


ゆっくりとアームが元の位置に戻ってくる。

そして、アームが広がった瞬間、そのアームに捕まれていたぬいぐるみが、ストン、と、小気味のいい音を立てて穴に落ちた。


「やった!とったよアヤネ!」

「すごい!うわぁ・・・尊敬しちゃうな・・・」

「はい。これ。」

「え?くれるの?でも、せっかくアオイくんが取ったのに・・・」

「僕の部屋にこんなぬいぐるみを飾れないよ。だいたい、男がぬいぐるみ取ったら女の子にあげるのが定番でしょ?」


「・・・うん!ありがとう!」







その後も、レーシングゲームやらダンスゲームやら、色々やった。


「じゃ、私、そろそろ行くね・・・」

「・・・うん。」



・・・何をしている、僕?

言うのは今しか無いんじゃないのか?

呼び止めろ!
僕の脳の中で、僕が叫ぶ。



気付いたら、僕は叫んでいた。



「アヤネ!まって!」

足が震えてくる。

心臓は、早鐘と言うより、警鐘を打ち鳴らしている。


そして、僕は言った。





「・・・アヤネ。話が、・・・話があるんだ。」






言おう。いまこそ、僕の想いをーーー


更新、遅くなりました。
今回のお話は、おそらく今までで一番いい出来だと自負してます。
ま・文章のつたなさは変わりませんが。
もうすぐクライマックスです。頑張っていきたいですね。
ではでは。今日やっとテストが終わったhikaruでしたー











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