独立機甲義妹旅団!パンツァー・グレナディア(11/15)縦書き表示RDF


眠たい中書いたので、すこし文が変かもしれません
独立機甲義妹旅団!パンツァー・グレナディア
作:神風



じゅぅぃち 心配



日本で言うとアニメ(Anime)とは国内外問わずアニメーション作品全般のことを言う。

しかし、ひとたび国外、とくに欧米にいくとアニメと言う言葉は、日本製のアニメ、あるいは”日本製風”のアニメのことのみを指す。

もともとアニメ(Anime)という言葉が和製英語であること、アニメーション(Animation)をどう略してもAnimeというスペルにならないことから、欧米ではそう思われている。

そして、アニメは実に世界で人気がある。世界で放映されているアニメの大半は日本のものだ。外国人が言うには、「私達が、アニメは子供達の物だという古臭い認識に捕らわれている間に、日本人はアニメで様々な表現作品をつくりあげてきた」とのことだ。

実際、日本のアニメ作品には様々なものがある。子供向けのものから昔ながらの単純な勧善懲悪もの、暴力的なものから性的・ロマン的なものや社会風刺・ミステリアスのようなものまで、あげるとキリがないほどだ。

たしかに、枠にとらわれない日本のアニメは、世界的にも優れていると思う。

しかし…


『見ておくれコロンちゃん、僕たちの愛の証、結婚指輪(エンゲージリング)だよ』


『まぁ、素敵!この小さな銀の指輪が、私達を永遠に繋ぎとめるのね!』


『そうとも!永遠に一緒だよコロンちゃん!』


『ああ、モッ君!』


『待ちなさい、コロン!』


『!?お父様!?』


『義父さん?!』


『この婚約は取り消しだ。その男と縁を切りなさい、コロン』


『ええ?!何でですの、お父様!』


『さっきまで、僕たちの婚約に賛成してくれていたじゃないですか!』


『…さっき、君の戸籍謄本を見せてもらったよ。それで分かったんだ…君が…



コロンの生き別れの兄だとね!!!』


『なな、なんだってー!??』


『それに君は、猫谷家のご夫人と関係を持っているそうじゃないか!!』


『?!そんな!本当ですの?モッ君!!』


『違うんだ!コロン、あれは一夜の過ちだったんだよ!』


『随分な言い草ね、モッ君』


『?!貴女は、猫谷家のご夫人、ネルさん!!』


『一夜の過ちですって!?このお腹の中には、貴方の子供がいるのよ!!!』


『なな、なんだってー!?』


『自分の妹に思いを寄せ、夫のいる身であるご夫人に関係をせまり、あまつさえ子供作るとは!君はなんていう獣なんだ、モッ君!!!』


こういうアニメはどうなんだろう…

今、アンとサンがかじりつくように見ているテレビアニメは、日本で人気のある教育番組”森の昼下がり”っていうらしい。

ユキさんに聞いたところでは子供向けの有名なアニメなんだとか。肝心のストーリーは、森の村に住むモッ君が、名家であるリス山家に使用人として使え、そこのお嬢様に恋をするというところから始まる。

最初、二人の関係は順調だけど、しかし、モッ君は見かけによらずかなりのプレイボーイで、村の女の子達と次々に関係を持ってしまい、二人の恋路は波乱万丈なものになっていくという…昼ドラばりのドロドロ展開になる。

こんなのが教育番組というのだから驚くしかない。子供達にも大人の恋を知ってほしい、というコンセプトから製作されたらしいけど、個人的には製作スタッフの神経構造を疑っている。


「いけ!そんなアバズレ売女(ビッチ)なんか張っ倒すのよモッ君!!」


「ああ!駄目だよぉ、ネルさん、包丁なんか握り締めたらぁ」


…こんなのが、平均視聴率15%なんだからなぁ。

モッ君に夢中になっている二人を眺めていても仕方ないので、腰を上げた。ユキさんがクーと怜と一緒に買い物から戻ってくるまでに、夕飯の支度くらいしておいた方がいいかもしれない。もう時計の針は六時半を回っていた。

そうだ、と思いついて、台所に立つ前に外に出てみる。そとは夕日に暮れていた。

高台に立つユキさんの家からの眺めは、案外いいものだ。町の半分を一望できる。

ここの町の名は”涼ヶ(すずみがおか)”というらしい。

海に接する静かなこの町は、一年を通して海からの風に木々を揺らしている。

かつて日本中を覆った開発の波に乗り遅れたために、普通なら整備され、リゾートホテルが立ち並ぶような綺麗な海岸線は、今現在でも昔ながらの姿を保っていた。

関東地域の東、空の玄関である新東京国際空港まで車で一時間半のこの町は、知る人ぞ知るバカンスの聖地だったが、それでも大した数の観光客は来ないらしい。

今でも町民の数は緩やかに減り続けており、ユキさんのおじいさんである佐伯俊夫さんは、そんな静かなこの町を、余生を送るのに最も素敵な場所だと生前語っていたと、ユキさんが話してくれた。

確かに、生い茂る木々の緑と、入り組んだ入り江の青い海水の色が支配するこの町は、外国人のボクにでも何処と無く故郷の香りを感じることが出来る。残り短い命を持った人がここに足を踏み入れたなら、誰もがここに骨を埋めようと思うのは当然かもしれない。

六時半の夕日に照らされるこの町の綺麗な晩日の姿は、そんな話に強い説得力を持たせてくれる。

夕凪が、ボクの頬を撫でた。

ここでその生涯を終えたユキさんのおじいさんは、どのような人だったのだろう。

かつてボクの祖父に聞いたところでは、体格はそれほど良くなく、お世辞にも勇猛そうには見えなかったそうだ。だが、確実に記憶に残るような、独特な雰囲気の人物だったらしい。

祖父との約束を律儀に守り、敗戦後にあの潜水艦U-158から”彼女達”を救い出し、誰に売る訳でもなく丁重に管理していた人物…

一度は会って話をしたかった。きっと、面白い昔話をしてくれただろう。とても面白い話を。

あの頃、”彼女達”を”狙っていた””連中”は、彼ら達だけではなかったはずだ。

”色々と苦労した”だろうに…

すると途端に、町に広がる夕焼けの赤い色が、不気味な深紅に変わったような気がした。

あの頃から時代は変わった。戦争の世紀は終わったし、世界中では平和が常識なものになっている。だけど、それでも”彼女達”に付きまとう”影”がいなくなったわけではない。

ユキさんのおじいさんは、そのリスクを十分に承知していたに違いないだろう。あの戦争を生き抜いてきた人なのだから、どうすべきかも分かっていたはずだ。

だがユキさんは違う。まったくの一般人だ。”彼女達”のリスクについてなんて、考えたこともないだろう。

話しておくべきか、それとも心配のしすぎか…

頭を悩ましていると、不意にお腹の虫が鳴いた。


「……」


…先に腹ごしらえかな。まぁ、このことについては後で考えるとして、夕飯の用意をしよう。

そう思って玄関をくぐり、台所へ向かうと、アン達がいる居間の方から例のアニメの大音量が聞こえてきた。


『きゃあぁぁぁぁ!!!』


『ああ!猫谷家のご夫人!!』


『モッ君…!なんていうことを…』


『なんてことだ…僕は、またしても…人を殺めてしまった…』


『またしても…?!ということは、君は以前にも…!?』


『ええ…実は、5年前の町長殺しも、僕がやったんです…』


『なな、なんだってー?!』


『さらに10年前の連続殺人事件も!』


『なな、なんだってー?!』


『そのうえ15年前の銀行強盗事件も!』


『なな、なんだってー?!』


『言わずもがな20年前の村人30人強盗撲殺市中引き回し逆十文字固め事件も!!』


『なな、なんだってー?!』


『ああ、私の愛した人は許されざる咎人だったのね…それでも私の燃えるような熱い想いが絶えることは無い…なんていう、罪深い恋なのかしら…!!』


『衝撃的なことに30年前の連続爆弾テロも僕(略)』


製作者は、どうやってあのアニメを終わらすつもりなのだろう。












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