独立機甲義妹旅団!パンツァー・グレナディア(1/15)縦書き表示RDF


粗雑な文です。ごめんなさい
独立機甲義妹旅団!パンツァー・グレナディア
作:神風



いち 会敵





「うわぁ…すごいなこれ」


重厚な木製の分厚い扉をあけると中にはたくさんの骨董品やら昔の書物やらが溢れていた。


「さすがは蔵屋敷…こんなのドラマでしか見たことないよなぁ…」


ため息に似た感想を口からもらし、蔵屋敷のなかに足を踏み入れた。すこしひんやりした空気が充満している。

なかへ2、3メートル歩を進めてから一言。


「…物ありすぎだろ」


立ち並ぶタンスに物で溢れる木製の棚の数々、スペースが無かったのか直接地面に置いてあるほど物が大量にあり、そして散乱していた。

お世辞にも整理整頓されていますね、とは言えない。


「これは…相当苦労しそうだな」


大きく息を吸い込み、


「…ハァァァァァァァ」


渾身のため息をついた。


ことの始まりはちょうど四日前だ。

自宅で仕事をしていると突然電話が鳴った。

仕事を一時中断して受話器を取る。


『○○中央病院ですが。佐伯俊夫さんのお孫さんですか?』


そうだと答える俺。すると、


『おじいさんがお亡くなりになりました』

無感情にそう伝える電話の向こうの女性。


「…は?」


『おじいさんがお亡くなりになったんです。急なことだとは思いますが、今からこちらに来れますか?』


「……」


『もしもし?』


「…今すぐ行きます」


ほんとに急なことで、想像もしていなかったことを告げられた俺は、病院に向かって車を走らせている間も頭の中はこんがらがっていた。

病院に着いて案内された部屋に入ると、ホントにそこには冷たくなって動かないじぃちゃんの体がベッドの上に寝かされていた。

その横で広すぎるじいちゃんの屋敷の手入れをしていた家世婦さんが、流れ出る涙をハンカチで必死に拭き取っていて、それを見た時にはじめて俺はじぃちゃんが死んだということを実感とともに認めることができた。


俺にとってじぃちゃんは父親であり母親だった。

俺の本当の両親は二人とも医者で正義感が強かったらしく、国境なき医師団に二人揃って所属していた。母親は俺が四歳の時に、俺をじぃちゃんに預けて父親と一緒に国境なき医師団の一員としてアフガンに向かった。

じぃちゃんはそんな父と母を誇りにしてた。そしてずっともうすぐ帰ってくると俺に言い聞かせてた。

でも両親は帰ってこなかった。ソ連とタリバンの戦闘に巻き込まれて、ソ連戦車の流れ弾に診療所ごと吹き飛ばされた。複数あった遺体は判別不能なほど損傷していたと後で聞いた。

それからはじぃちゃんが親代わりをしてくれた。俺のなかにぽっかりあいた両親の穴を埋める為にたくさん愛情をそそいでくれた。

休みの日はどこかに連れていってくれたし、旧日本軍の高級軍人だったじぃちゃんは貴重な戦争の話もしてくれた。

じぃちゃんの愛情のおかげで俺は両親の穴を埋めることができた。


そんなじぃちゃんが死んだ。


昔からじぃちゃんには、男が泣いていいのは親と嫁さんが死んだ時だけだ、と常々言い聞かされていたので俺は泣かなかった。というか必死でこらえた(もっとも親が死んだ時も泣かなかった。幼い子どもは死体をこの目で見なければ人の死を理解できないらしい)

じぃちゃんは親戚も友人も少なかったので通夜や葬式は質素にすませた。

俺はじぃちゃんの結構な額の預金と不動産資産を引き継いだ。

そして相続税関係で遺産を整理しようとして今にいたる。


「こいつは…今日一日では終わらないかも…」


手伝ってもらうために人を呼んでまた今度の機会にすべきかもと思ったが、何分こういう性格。思ったことはすぐ実行せねば気が済まない。


「まぁ、とりあえずできるかぎりやっておこうか!」


そう思って目の前に積まれた乱雑なゴミ…もとい骨董品の品々に手をつける。


壷 (とても高価そうには見えない)


湯飲み (同じく。底に別府温泉という文字が書かれてある)


なにかの書物 (ボロボロで読めない)


旧日本軍の小銃 (じぃちゃん兵隊だったもんな)


刀剣 (菊の御紋入りだ。これも日本軍のものだろう)


女性物の黒いハイソックス (……ん?)


小さなメイド服 (あれ?)


ネコ耳カチューシャ (ちょっと待て!)


「じ、じぃちゃん……」


目の前に不思議なオーラを発しながら悠然と横たわるコスプレ三点グッズ…


「これは…遺産として数えていいのだろうか…」


ただのパーティーグッズだよね、じぃちゃん…

そう思った時、目の前に積まれた無数のガラクタがバランスを崩して崩壊する。


「うおお?!危ない!」


間一髪ガラクタのナダレをかわした俺の両手はかのコスプレ三点グッズを抱き抱えて死守していた。

崩壊の衝撃で巻き上がる埃の向こうに何かが見える。


「…ん?」


よく見えないので足下のガラクタを除けながら近づくと、そこには人がすっぽり入るような大きい長方形の黒い箱が横たわっていた。


「なんなんだ?これ。でっかいな」


何かお宝の匂いがする。


「おっ、…開くぞこれ」


俺は興味本位で黒い長方形の箱を開けることにした。もしかしたら金銀財宝が…あってもおかしくない!


「御開帳!!」


ガバッ!

俺はときめくワクテカなハート(期待でワクワクテカテカした気持ちのこと)とともにフタを両手で勢いよく開ける!

そこには、きらびやかに輝く金が!銀が!財宝が!

───あるはずもなかった。


だが俺は、落胆しなかった。


いや、できなかった。


箱のなかにあったものは金でも銀でも財宝でもなく、それらよりももっと衝撃的なもの…


「お、お、お、





おんにゃのこ?!!」



そう、箱のなかには女の(おんにゃのこ)が横たわっていたのだ。


「ちょっ…え、マジ?!」


信じられない光景だった。

箱のなかにはふわふわしたセミロングの金髪がかわいらしい10歳前後の、おそらく西洋人の女の子が目を閉じて静かに横たわっている。


「し、死んでる?!」


胸の鼓動が凄い。

俺は箱のフタをとりあえずよこに置いて、目を閉じた。


「OK、焦るな俺。まず深呼吸だ」


深呼吸で自分を落ち着かせる。

胸の鼓動が正常になるのが分かった。


「よく考えろよ。普通、一般人の蔵屋敷のなかに置いてあった黒い箱のなかに女の子や死体が入ってるものか?」


いや、まずない。


「そうだろう、まずそうだろう。そこから察するにだな、俺が結論するならばこれは…」


「ただの人形だ!!!」


うん、それが一番妥当な解釈だ。

さっきのネコ耳カチューシャといい、じぃちゃんは萌え系のものが好きだったんだよ、きっと!。それはそれで向き合いたくない事実だけどさ。

そう思うと急に安心した。


「にしても、よくできた人形だな」


あえて言おう、美少女だと。


綺麗な髪。


かわいらしい流線型の輪郭を持った顔。


閉じていても分かる大きな瞳。


ながいまつげ。


西洋服を着こなすスレンダーな体。


そして…


未発達ながらもふっくらと膨らむ二つのムネ…



ゴクリ



「…?!な、なんで俺は生唾を飲んでるんだ!その、いくらなんでも駄目だろ!相手が人形だからって…ひ、人として…ごにょごにょ」



「………」



「…ちょっとぐらいなら、いいよな」



欲望に負けた俺はおもむろに右手をのばす。


「ど、どうせ人形だし、な」


そしてのばした右手が…



ついに男の憧れに接触した。



「や、柔らかい!!」


鼻血が吹き出そうになった。

恥ずかしながら、これが女性のおっぱいとのファーストコンタクトです。


「す、すごいな…」


俺はムネに夢中になった。ムネが頭のなかを支配していた。

だってファーストコンタクトなんだもん。


「連邦のおっぱいは化け物か!!」


「…何をしている」


「うるさいな!今はおっぱいで忙しいんだ!邪魔するな!」


「それは私のムネだろう。なら私には私のムネを揉み続ける貴方に質問する権利があるはずだ」


「私私ってなぁ………え?」


ふとおっぱいから視線を上げると、人形だと思っていた少女の瞳がひらいてこちらを見つめていた。



「………ぁ」


「なぜ貴方が私のムネを揉んでいるのか、説明していただきたいのだが」



俺を睨みつける美少女。


凍りつく空気。


死にたくなる俺。



「質問に答えてもらいたいのだが…なぜ貴方が私のムネを揉ん…」


「ち、ちちちちち違うンデスヨ?!君が息してなかったから人口呼吸をしようと思って…」


「人口呼吸の為にはムネを揉む必要があるのか?」


ございません。


「いや、だから、ここは俺がじぃちゃんから貰った屋敷でそこに君がいてそれでその」


「つまり、ここは貴方の家で、貴方はそこにいた私を見つけて私のムネを揉んだと」


ああ、自白してしまった!


「ふむ」


少女は上半身を起こす。


「あ、ああ…け、警察だけは…」


「なるほど」


「なんでもするから警察だけは勘弁してください!!魔がさしただけなんです!」


「つまり…」


「ほんとに、ホントに魔がさしただけで…!」





「つまり、貴方が私の所有者だな?」


「…へ?」


突然のことに理解不能になる。


「そういうことだろう、ここは貴方の家で、そこに私がいた。だから私の所有者は…」


「ちょ、ちょっと待て!所有者って何だよ?!というか、君はそもそも一体何者なん…」


「…話の途中すまない」


「?!…な、何?」



「そろそろ私のムネから手を離していただけないだろうか?さっきから力が入って少し痛いんだが…」


ふと気がつくと、俺の右手はこんな時にも彼女のおっぱいをガッチリキープしていた。



「…ゴメンナサイ」


「いいんだ、気にするな。男とはそういうものだからな」


こんな子供にフォローされている自分を殺したくなった。












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