まだ平和だった頃 〜捜査開始 1 〜
灰原とわかれたコナンは走って家に帰った。
「おお 帰って来たか。 言っておくが、今度の日曜 一緒に遊ぶ約束とかするんじゃねーぞ」
「えっなんで?」
「なんでって、なんでもだよ! 昨日 ストーカー捜査の依頼に来た、すっげー美人さんが 実は子供好きで、なんか知らんが、お前も次の捜査開始の時には連れて来てくれって言ったんだよ!
なんでこんなガキの事が好きなのか、オレにはちーっとも 分からんけどな〜」
「あー、それ私も行きたーい!」
ちょうど買い物から帰って来た蘭が口を挟む。
「えっ蘭も!?」
(チェッ あの美人とじっくり話ができると思ったのに。まぁ蘭には、ガキの世話をしてもらえばいっか) 小五郎の思いは顔ですぐ分かる。
一方 蘭は (お父さん、綺麗な人にはすっごく甘いんだから。私が見張ってなくっちゃね) と付いて行く気満々。
二人とも平和だった。
しかしコナンは考える事が違った。
(『俺にも一緒に来て欲しい』 どういう事だ? ただの子供好きなのか?)
さっき灰原に言われた事が頭をよぎる。
『気をつけた方がいいわよ‥‥‥‥これからどうなるか、分からないわ』
(まさか、組織の奴が俺をおびき出そうと しているのか? だとしたら あの美人依頼人は‥‥‥)
「ほらほら コナン君、怖い顔しないで。一緒に連れて行ってもらえる事になったから」
蘭の優しい声が聞こえる。なんとなく、ホッとする。
(まだ、何にも起きちゃいない。あの人が黒の組織に関係あるかだって‥‥‥ 確実じゃない。
それに蘭も行くんだ。仮に、あの人が組織と関係あれば 蘭が危険だ。組織と接触できるなら、俺にもチャンスじゃないか。
行くっきゃない!)
「やった! 蘭ねえちゃんも来るんだ!」
明るい声を上げるコナン。顔は満面の笑顔だ。
(次の日曜が楽しみだぜ!)
不安など微塵も見せない、好奇心と探求心いっぱいの いつもののコナンに戻っていた。
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