ポコと歯車の友人
「あ…ポコ先輩…」
僕が目を開けると、そこにはミーナの顔があった
心配している、目に涙をためて青い顔でこちらを見つめている、僕は心配をかけぬように笑顔をみせた。そういうと
「おはよう、ミーナ・・・僕は生きていたんだね」
血が足りない、貧血でクラクラする。それでも笑顔は消さない、ミーナに心配をかけるのはイヤだ。これはポコとしてのミーナへの配慮だったのだが逆に心配をかけてしまう、
僕は情けない。
「ゴメンね・・・心配かけて・・」
そういうと、ミーナは首を横に振った。全然へいちゃらですと、寂しかったなんて言いませんよーっと目が語っている
「くすっ・・・ミーナは可愛いね・・・」
その言葉を聞いただけでミーナは赤くなる、本当に可愛すぎる、食べてしまいたいくらいに
「あうあう・・・そんな・・・ポコ先輩の方が可愛いです・・・」
逆に僕にとってその言葉は蹴っ飛ばされたアルミ缶位凹む一撃だった
「可愛くなんかないやい……僕は男の子だい……女装なんかさせるんじゃないやい」
ミーナから見ると僕は負の(?)オーラを出して隅に座っているだろう
「あ、あの〜」
ミーナが困っている
「僕はどうせショタですよ……あーあ…ミーナはいいよね…女の子で可愛くてスタイル良くて」
なんだがブラックポコと呼ばれそうな感じだ
とりあえず今の僕はネガティブキングであろう、ネガティブ〜♪ネガティブ〜♪インディアン〜♪いや、訳わからないか
「とりあえず僕は男の子な訳ですよ」
ミーナが更に困っている、気にしない、気にしたらダメだジョニー……って訳わからないか
「そんなに気にしないで下さいよぉ…」
ミーナが申し訳なさそうに目を伏せている 僕はミーナに笑いかける
「冗談だよ、そろそろ行こうか」
ミーナに肩を借りて洞窟の外へと出る、雨が降る中、マントを着た男がこちらを見つめていた
知っている雰囲気の男だ、そして僕は思わずソイツの名前を読んでしまった
「葉銀君?」
ソイツはマントのフードを取り姿を見せた
「ああ、久しぶりポコ」
クシャクシャの銀髪に鋭い目つき、紅の瞳
三柳双葉の兄、三柳葉銀だ
「ふたちゃんが探してるよ?帰らないの?」
僕がそう聞くと葉銀はフードを被り直す
「まだ帰る訳にはいかない、お袋に殺されるしな」
僕はその言葉に含み笑いをする、彼はそれをみて微かな笑みを浮かべ背を向けた
「フフッ……俺の代わりに守ってくれよ、ポコ」
ぬかるんだ地面にも足を取られず、そう言い放ち、歩き出す
「うん…必ず守るから……早く一葉さんとふたちゃんに顔を見せてあげてよ」
その言葉に彼は片手を挙げて去って行く
自分の運命に逆らう為に
「さ、僕らも行こうか、ミーナ」
そして僕らも歩き出す、彼と僕、違う運命を共にした親友同士
彼の約束は守る、そして、彼も約束は守るだろう
その日を信じよう
余談ではあるが、帰ったら一葉さんが旅館で待っていた |