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ウォーターボーイズ
作:tensuke



4.若気の至り


4.若気の至り

僕は彼の横顔を見上げるように見つめていた
彼は僕の机の前に座り 参考書を広げてマーカー片手に頁をめくっている
僕はベッドに横になってそれを眺めている
「こんなもんかな・・・とりあえず英語と数学チェック入れといたから・・・
後は・・ぼちぼち問題集とかやって 何かあったら聞けよな」
「・・・うん・・・ありがとう」
彼は参考書を閉じると椅子のキャスターで身体の向きを変えると
僕の額に手をのせて言った
「熱は下がってるの?」
彼の手はほんのり冷たくて気持ちよかった
僕は何も応えず彼の大きな手の下で目を閉じた

僕が可愛い女の子だったら・・・まぁ 礼儀正しい彼は女の子が一人でいる所に
上がり込んだりしないだろうけど・・・それでも 今 僕が女の子だったら・・・
彼はこうして目を閉じた僕に キスくらいするのだろうか・・・
ふと自分の思った事に 自分で内心狼狽えた
あまりにも自分の考えた事が突拍子もなく思えて
僕は思わず勢いよくベッドの上に飛び起きてしまった

「どっ・・・どした?」
目の前に 僕よりももっとびっくりした顔の彼がいた
大きな目を見開いて 彼の瞳の下側のぷっくりとした涙袋というのか?
それが タレ目と相まって 見開いたびっくりまなこをとっても可愛らしく見せていた
あんまり可愛い顔で 僕は思わず吹き出してしまった

「どっ・・・どした?・・・大丈夫か??」
笑いが止まらない僕を 彼は心配そうに覗き込む
僕は思わず彼の首に腕をまわすとヘッドロックよろしく彼の小さな顔を脇に抱え込んだ
「ぐへっ!な・・なにすんだよぉ〜っ!」
彼は僕に頭を抱え込まれたまま 椅子から腰を上げた
そのせいで僕たちはバランスを崩して 彼が僕の上に覆い被さるように倒れ込んできた
「ぶほっ!」 彼が僕の肩越しに枕に顔をつっぷしている
僕は胸の上に いや 全身に彼の重さとその暖かさを受けとめていた
「昇っ!お・・潰した・・ごめんごめん 大丈夫か?お前がふざけるからだぞっ」
彼がそういいながら起き上がろうとするのを 僕は見上げていた
そして 彼の大きな黒い瞳と視線があった

「・・・?昇?どした?」
そう言って彼は僕の顔の両側に手をついたままじっと僕を見下ろしている
僕は一体どんな顔をしていたのだろう
僕は一体どんな目で彼を見つめていたのだろう
僕は一体どうしてしまったんだろう
僕はどうしてこんなに彼の事を見つめてしまうんだろう
そして どうしてこんなに胸が苦しくなるんだろうか・・・・
彼の目に映った僕は どんな姿だったのだろうか・・・
僕はただ 彼の目からその視線を外せずにいた












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