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ウォーターボーイズ
作:tensuke



17.もう一度 告白の時


17.もう一度 告白の時

淡々と 変わらぬ日々が過ぎていった
高校を卒業し 大学に入学し 僕は20歳になった
学部が違った金子翼とは キャンパスで顔を合わせる事もなく
あの高三の夏の出来事は 僕の中でも消えかかっていた

成人式に出席した時 
僕の隣の席に翼が腰を下ろした
「久しぶり」
そう声を掛けられて その笑顔に一瞬戸惑った
しかし 彼のその向こう側には 可愛らしい振り袖の女性がいた
「彼女なんだ」
そう言って 僕に翼はその女性を紹介してくれた
「美人だね」
「でしょ?昇見慣れてると面食いになってたみたいよ」
「やなジョークだね」
「かっかっか」

僕たちは 笑い会って親友をやり直せると肩を叩き合った
僕もいつか翼に彼女を紹介する日がくるのだろうか
ぼんやりと二人の姿を見送った

プールでのアルバイトは続けていた
成人式の会場からまっすぐにバイトに向かった
あの水が恐かった少年も 今ではもうゴーグルをつけて
他の少年たちと一緒にビート板で25メートルを泳いでいる
僕は随分と少年の母親から感謝の言葉を頂いた

ああ 自分の姿だなぁ と思う
懸命に ただ懸命に水をきり波しぶきをあげて泳ぐ姿
あの頃 僕は何も考えていなかった
ただただプールで泳ぐ事が楽しかった
速く 速く泳げるように 記録が伸びてゆくのが嬉しかった
コーチに褒められて バッヂをもらうのが嬉しかった

僕も今 彼らにそんな喜びを与えてあげられているのだろうか
バイトとはいえ この仕事に関われている事が嬉しかった
そして やはり何より 隣りに佐藤コーチの姿がある
その事が嬉しくてならなかった

「今日 成人式だったんですよ 俺」
「おお 昇が成人!20歳!感慨深いねぇ・・・おめでとうっ!」
「なんかお祝いしてくださいよ コーチ」
「お前 催促するねぇ〜(笑) よし 何か食いにいくか」
「やったぁ〜っ!牛丼!大盛り!」
「安上がりな奴だなぁ〜 まかせとけ 終わったら連れてってやる」
「うおいっすっ!♪」

こうして 僕はその日の晩ご飯を確約した
コーチはあの車高の高い車に僕を乗せて 仕事の後
牛丼屋へと連れて行ってくれた
フルコースご馳走になり コーヒーを飲ませてくれと頼み込み
最近新しく買ったというコーヒーメーカーを見せてもらいに
彼の家へあがりこむ事にも成功した

そのコーヒーメーカーの入れたコーヒーは大層美味かった
「うっめぇ〜っ いいっすねぇ このコーヒー」
「だろぉ〜?ちょっと豆にも凝ってるから美味いんだぞ」
彼が誇らしげに笑った
えくぼが眩しくて 僕はそっとその顔から視線を外した

「昇がハタチねぇ・・・俺も歳とるワケだね」
自嘲気味にタバコをふかしながらそう呟くコーチは
落ち着いた 男の魅力に満ちていた
それでも どこか可愛らしくて 僕にはかわらぬ恋しいヒト・・・

「ええ もう 大人になりました 貴方の言っていた 大人」
「え?」

「今日まで・・・今日まで我慢しました もうおしまいにします
僕も大人の仲間入りをしましたから 貴方と同じ土俵に立てた
そうでしょう? もう 言葉にして伝えてもいいハズだ」
「・・・・のぼる?」
「僕は あの日 貴方のキスから逃げ出した
でも あの日 僕は決心したんです 大人になって 大人になって
貴方の元にもう一度戻ろうって そして その時はきっと
僕があなたに口づけをする キスをするのは僕の方・・・」
「の・・・んん・・・」

僕は彼を押し倒していた
その驚いたように見開かれた黒い大きな瞳
そう 今日まで夢に見続けたその唇
僕は彼の唇を貪るように吸い続けた

「んんっ・・・ちょ・・のぼ・・る・・」
僕を押しのけようとする彼の腕を掴みその抵抗を抑え込む
「貴方が好きです」
僕は彼の耳朶を軽く噛みながら囁いた
もう後に戻るつもりはない 
彼を抱く
僕の中の悪魔がそう囁く 抱いてしまえ 抱いてしまえ

彼のシャツをめくりあげ その胸元のささやかな桜色の突起に口づける
彼の口から小さなため息がもれる
舌で転がすように 押しつぶすように その甘やかな突起を弄ぶ
僕の中に熱いものが湧き上がり それは足のつけ根に集まって行く
手を伸ばすと 彼のモノもまた熱くその首をもたげ始めていた

「抱かせて・・・宏さん」 初めて名を呼んだ
「昇・・・ど・・どうしてこんな・・」
「ずっと・・ずっと好きだったんだ 知ってたでしょ」
「もう・・・もう そうじゃないんだと・・思ってた」
「僕が貴方を忘れるワケないじゃないですか・・・」
「でも・・あっ・・」

僕の手が彼の昂ぶりをつかみ 掌に包み込む
それはやわやわと重量を増して行く
シャツを剥ぎ取り 下着ごとそのズボンも引き下げた
僕はかれの昂ぶりに口づける
そして愛おしくそれを口に含む
彼ののど元から大きな息がこぼれる

その鍛えられた見事な肢体は白くなめらかな肌がはりつめ
僕の欲望をかき立てる
白いうなじ 首筋 そして艶めかしく珊瑚色の小さな突起が
胸元に震えるように固くとがる
固くその入り口を閉ざしている蕾に舌を這わせ
ゆるゆると解すように愛撫する
指を差し入れ 逃れようとする細い腰を抱き戻し
ゆっくりとその蕾を開かせて行く

「の・・・昇・・・だ・・だめ・・」
「どこが・・・どこがいいですか?言って・・ここは?」
「はっ・・んん・・い・・いい」
「可愛いです 綺麗で可愛くて 大好きです」
「や・・・やぁだ・・・」
消え入りそうな声で顔を赤らめる彼がたまらなく妖艶で
僕の昂ぶりは一層腹を打つ程にもちあがる

「挿れます・・・」
「は・・・んんっ・・・っっつっ・・・」
「宏さん・・・つらいですか?辛かったら・・・言って」
「・・ううん・・いいよ・・昇・・いい」
「俺も・・・すっげぇ いいです」
「ん・・・・」
ほんのり笑顔の彼の顔はたまらなく色っぽく
僕の頭は真っ白になった

これ以上ない程に 深く抱き合って 抱き締め合って
僕らはともに絶頂を迎え 
白い目眩にもにた快感の波にのまれた

何度も何度もキスをした
身体を繋いだままにキスをした
離れたくなかった
離したくなかった
想いをとげた僕の心は この上ないシアワセに満ちていた

「コーチ・・宏さん・・・ごめんよ 俺・・・」
「どうして謝るの? 俺・・・あの時 昇がキスしてって言った時から
ずっと ずっと待ってたのに(笑) もう忘れられちゃったのかなぁって
30になってさすがにもう 大人もいいとこだろ そう思ってた」
「俺のコーチは 何歳になっても関係ないし」
「・・・そっか・・・」
「愛してる」
「ん」
「それだけかよ」
「ん?若いねぇ昇クン まだまだ(笑)」
「愛してる」
「ん」

僕は 何度も何度も彼にキスをした
深く甘い 大人のキスを 今度は僕が彼にした
もう離さない 離れない

僕はその懐かしい腕と胸を取り戻した
小学生だったあの日 抱き締められたその腕を 
今度は僕が抱き締める
大人になった僕が 彼を抱き締める
ずっと ずっと

The End


お付き合い頂きましてありがとうございました
夏休みにプールに通いながら書きました(爆)
こんな素敵なコーチのいるスクールなら
毎日でも通いたいものです・・・・
ご感想など頂戴できますと嬉しいです
ありがとうございました













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