ファイル774:後日談1・披露宴と新たな恋の幕開け
今日コナンと哀は、少年探偵団のメンバー達と共に大阪に来ていた。
桜野松葉と蜂野鈴也の結婚式に参加するためだ。
コナン
「ペンデュラムも壊滅したし、これで心置きなく結婚式挙げられるな、松葉ちゃん達。」
哀
「そうね。彼女、しばらくお姉さんの事で落ち込んでたからもうしばらく先かと思ったけど。」
マリア
「国の掟や言うたかて、身内を殺すいうんはウチにはあんま理解でけへんけどなぁ。」
風月
「しょうがないわよ、ディアナは重罪人だったんだし。」
暁
「終わり良ければ全て良しってワケじゃないが、これが正しい選択だったんだよ。」
マリア
「そうかいな。」
談笑している間に、会場に着いたコナン達。
中に入ると、タキシード姿の弓雁がコナン達を出迎えた。
弓雁
「久しぶりやな、コナン君達!」
コナン
「弓雁さん、今日はタキシードなんですね。」
弓雁
「そらまぁ、ウチはこの結婚式の幹事やからね。松葉ちゃんとは幼なじみやし、精一杯祝福してやりたいんよ。それに今回は美っちゃんらも来うへんし。」
哀
「え、どうして来てないんですか?」
弓雁
「入ればわかるて。」
コナン達は弓雁に連れられ、式場の大広間に入る。
ガチャ!
すると、大勢の客で溢れかえっていた。
たくま
「うわ!これ全員松葉さんのファンクラブ会員かよ!?」
弓雁
「まぁな。松葉ちゃんのファンクラブは時雨山大学院のヤツらだけやのぅて、桜野亭の常連客にもおるからな。美人女将でもあり学院のアイドルでもあった彼女の晴れ姿を一目見ようと来とるんや。」
光彦
「ヘェ〜・・・」
歩美
「呼ばれたのが私達だけなの、何となくわかったわ・・・」
弓雁
「それにな、美っちゃんらがおらん理由はそれだけとちゃうんや。」
コナン
「え?」
弓雁はしゃがみ込むと、コナン達に耳打ちする。
弓雁
「実は最近、結婚式を狙った強盗事件が京都で多発しとってな。その被疑者がこの式にも潜り込んで来る可能性があるて琴葉さんが言うてたんや。ただ美っちゃんらは被疑者に顔知られとるさかいな。ほんで、顔を知られてとらんウチと後田さん、新米の刑事を何人か入れて張り込みさせとるっちゅうワケや。」
哀
「そうなの。」
「まぁ、取り越し苦労で終われば万々歳なんだけどね。」
コナン達に、フレア達4人が近づいて来た。
コナン
「あ、フレアさん達。」
メトロ
「今日はよく来てくれたな。君達にはVIPの特別席を用意してる。」
雷薙
「さぁ、こっちよ。」
コナン達はフレア達に連れられ、VIP席へと向かった。
刃
「真ん中の特等席なんやね。」
元太
「こっからだと、ステージが一直線に見られるな!」
ユリ
「ええ、しっかり新郎新婦の顔を見れるわね。」
コナン達は着席する。
程なく、結婚式が始まった。
弓雁がマイクを握っている。
弓雁
「皆様、本日は桜野松葉と蜂野鈴也の結婚披露宴に起こしいただき、誠にありがとうございます。それでは、新郎新婦のご入場です。皆様、拍手でお出迎えください!」
大きな扉が開くと、青兵衛と雷薙に引率された松葉と鈴也が入って来た。
哀
「わぁ〜!!松葉ちゃん、キレ〜イ♪」
コナン
「鈴也君も決まってるな、タキシード。」
松葉は桜の花びらをあしらった桃色のウェディングドレスを、鈴也は蜂の針をあしらった水色のタキシードを着ていた。
コナン達は拍手する。
松葉と鈴也はステージに着いた。
弓雁
「汝らは健やかなる時も病める時も、互いに愛し合い一生添い遂げる事を誓いますか?」
松葉・鈴也
「誓います!」
弓雁
「では、指輪の交換と誓いのキスを。」
松葉と鈴也は指輪の交換をすると、キスをする。
コナン達は溢れんばかりの拍手をした。
松葉
「みんな、今日は集まってくれてありがとう!本日は盛大に楽しんでってくださいね!!」
食事会が始まった。
哀
「コナン君、あ〜ん♪」
コナン
「あ、あ〜ん・・・」
元太
「さすがは料亭の女将松葉さんが作った料理だな!舌がトロケそうだぜ!」
ユリ
「元太君、ちゃんと野菜や魚も食べてよね。」
元太
「わかってるよ。」
弓雁
「それでは本日のメインイベント!新郎新婦による歌披露です!!」
フレアの忍術で歌姫の姿になった松葉は『残酷な天使のテーゼ』を、鈴也は『君を守って君を愛して』を熱唱した。
松葉
「弓雁ちゃん、一緒に歌いましょ!」
松葉の声で、雷薙が弓雁を歌姫に変身させた。
ポンッ!
弓雁
「ええ!!ウチまでぇ!?」
松葉
「ええやん、今日くらい無礼講でさ!曲は倉木麻衣の『PUZZLE』や!!」
弓雁
「しゃあないなぁ・・・」
松葉
「ほな、いくでぇ!!」
松葉と弓雁は、PUZZLEを熱唱する。
松葉・弓雁
「取り留めないキスも〜髪を触る指も〜♪抱き締める強〜さも未完成なパズル♪あなたの声する方へ〜振り向いてみたけど〜♪どうにもハマらない、もう〜正直に〜♪なって良いかな〜なれるのかな〜♪ブッ壊〜せそう、パ・ズ・ルね〜♪」
松葉達が歌を終えると、コナン達は拍手喝采した。
弓雁
「それではいよいよ最後になりました!花嫁によるブーケ投げを・・・」
「キャアアアアア!!」
コナン
「な、何だ?今の悲鳴は!?」
哀
「この悲鳴、まさか!?」
コナン達は悲鳴が聞こえた方を向く。
すると、刃が見知らぬ男に捕まっていた。
「テメエら、動くんやないぞ!オレは結婚式強盗や!!」
コナン
「アイツは・・・凶悪犯の網走詠一郎!!」
網走詠一郎
「ホゥ、さすがは少年探偵団のエース!オレの事を知っとったか。まぁ、んな事どうでもええけどな。」
弓雁
「網走!人質やったらウチが代わる!そやからその子は放すんや!!」
詠一郎
「何言うとんねんオマエ?子供の方が都合ええに決まっとるやろ!人質は交換せえへん!おい、新婦!!オマエの料亭の売上金の半分よこせ!それがこのガキの身代金や!!」
松葉
「何やと!?」
詠一郎
「オマエんトコの店は儲かっとるんや、それぐらい出したかてバチは当たらへんやろ?」
フレア
「(松葉ちゃん、アタシ達が忍術でアイツをやっつけようか?)」
松葉
「(アカンよ!んな事したら、人質に取られとぅ刃ちゃんまで巻き込んでまう!!)」
詠一郎
「何ゴチャゴチャ言うとんねん!言うとくがオレは気が短いんや。サッサと金用意せえへんと、こんガキがどないなっても知らへんで?」
詠一郎は刃の頬にナイフを当てる。
ツ・・・
刃
「うぅ・・・」
弓雁
「クッ・・・」
弓雁はたじろいでいる。
すると、帽子を目深にかぶった青年が詠一郎に近づいて来た。
詠一郎
「あん?何や、オマエは?」
「悪い事は言わん。その子をサッサと放せ。」
詠一郎
「何ナメた口聞いとんねん。フザケた口聞いてっとテメエから殺すで?」
「やれるものならやってみろ・・・言っておくが、私に小手先の手は通じんぞ?」
詠一郎
「ナメとんちゃうわ!!」
詠一郎はナイフで青年を襲う。
ゴッ!
だが、青年はナイフを軽くかわした。
ヒュバッ!
詠一郎
「なっ!?」
「悪いな。私にはオマエの次の手が読めるんだよ・・・ハッ!!」
青年は回し蹴りで、詠一郎のナイフを弾き飛ばした。
ヒュッ!
バキィ!!
詠一郎
「ぐぁっ!!」
詠一郎はよろけた。
その間に、刃は詠一郎の手から逃れる。
弓雁
「終わりや!!」
ドンッ!!
詠一郎
「!」
詠一郎に突っ込んだ弓雁は、彼を掴んだ。
ガシッ!
弓雁
「オリャアァァァァ!!」
弓雁は詠一郎を一本背負いで投げ飛ばす。
ブンッ!!
詠一郎は床に叩きつけられた。
ドズン!!
詠一郎
「カハッ・・・」
詠一郎は気絶する。
弓雁
「網走詠一郎!結婚式強盗の現行犯で逮捕する!!」
弓雁は詠一郎の両手を後ろに回し、手錠を掛けた。
ガシャン!
弓雁
「助かったで・・・皇純一巡査部長。」
コナン・哀
「え!?」
青年は帽子を静かに脱ぐ。
スッ!
そこには、皇純一その人が立っていた。
コナン
「じ、純一兄さん・・・」
哀
「どうしてこんな所に!?」
純一
「ペンデュラムが壊滅した後、私は京都府警に入ったんだ。ローズとの約束を守るためにな。」
弓雁
「ほな後田さん、後は頼むで。」
弓雁は後田晋祐に詠一郎を引き渡す。
後田晋祐
「ああ。」
詠一郎は後田達によって連行されて行った。
弓雁
「松葉ちゃん、気を取り直してブーケ投げやるで!」
松葉
「ああ。はいっ!!」
松葉はブーケを思いっきり投げる。
ブンッ!
ブーケはゆっくり弧を描き、刃の手の中に収まった。
ポスッ!
刃
「え?」
暁
「おぉ!!」
風月
「次は刃ちゃんの番なのね!」
マリア
「刃ちゃん、好きな相手はおるん?」
刃
「え・・・えっと・・・おるようなおらんような・・・」
ユリ
「よく言うわよ。私知ってるんだから。こないだのバレンタインの時、あなたが純一君の下駄箱にチョコをコッソリ入れてたのをね〜♪」
刃
「ちょっ、ユリ!?」
コナン
「それ本当か!?」
刃
「う、うん・・・」
純一
「私も前々からオマエの事が気になっていた。私のような者で良ければ、つき合ってやっても良いが?」
歩美
「これ、要するに告白って事よね?」
マリア
「何ちゅう遠回しな告白や・・・」
刃
「は、はい・・・喜んで・・・」
こうして、刃は純一とつき合う事となった。
刃と純一がめでたく結婚するのは、それから1年後の事になる・・・
刃にも恋人ができて、めでたしだね!
次回、スフィンクスのその後が明かされる!!
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