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学園サバイバル
作:十波 悠真



形無きプレゼント


2010年4月、俺(中村真也)は一言とんでもない発言を友人達にしてしまった。
「サバイバルゲームって実際やってみたいよなー」
これが3時間後最悪な事態になる。



土曜日の授業が終わり帰ろうとすると、突然
「ちょっと待て真也」とストップがかかる。
「何だよ、雄太」
親友に疑問を送る。
親友(雄太)は顔は中の上で性格もはっちゃけてるから結構モテる。オタクじゃなかったら・・・。
「いや〜、お前さ、朝の休み時間にサバイバルゲームやりたいって言ったじゃん?」
「ああ、言ったけどそれがどうかしたのか?」
「今日が何の日か知ってる?」ニヤニヤしながら雄太は俺の解答を待っていた。何なんだ、こいつ・・・。
まぁここは軽く答えとくか。
「いいや、知らない」
「そっかそっかぁ。知らないか〜」
益々ニヤニヤしだしたぞ。大丈夫か?
「お前さ、自分の誕生日忘れたの?」
誕生日?
そりゃ覚えてるけど・・・だから何?
「つまり!お前の願い、叶えてやろう!」
「えっ・・・マジで!?」
「もちろん!というわけで既に準備が始まっているのだ!」
「準備?俺まだ願い言ってない・・・」
困惑する俺を構わずに教室から連行。
まさか・・・!
「おい、雄太。ひょっとして準備って・・・」
恐る恐る聞くと雄太は
もちろんといった顔で
俺の袖を掴んだまま外にGO。
行き着く場所はグラウンド。そして、そこには一人真ん中で銃を両手に持ち、
じっと立っていた。
まさかあそこにいるのは・・・
こちらに気付いたのか、奴は元気に走りだしそして、
「イヤッホ〜!遊び来たよ〜☆」
やっぱり委員長か・・・。
こいつは委員長(栗山春菜)。
のほほんとした喋り方で、とても明るく天然でいい子である。
「各自銃持参って言われたけど徒競走なら負けないよ〜☆」
・・・この子はまだ知らないのか。徒競走に使う銃と勘違いしてる。
恐るべき天然・・・。
「いやいや、今からするのはサバイバルゲーム。委員長わかる?サバイバルゲーム」
雄太が質問をするが俺は嫌な予感がした。何故なら・・・
「それくらいわかるよ〜。あれでしょ?銃で撃ち合って、相手の身ぐるみ全部取って、生きてたらそのまま拷問とかして、爪を剥いでそれから・・・」
「い、いや、もういい。もういいから」慌てて委員長を制する。
あのまま言い続けてたらどうなるか。
こっちが痛くなるよ・・・。
「ま、まあ大体は知ってるみたいだな」
「雄太。委員長もするのか?」
「当たり前だろ。委員長みたいな可愛い子に銃を向けられてみろ。当てられたいだろうが。それに『動かないで。じっとして話を聞いて。あんな奴らほっといて私の奴隷にならないかい。優しくするわよ(ハート)』なんて言われたら萌えるだろうが!さらに委員長ならあーんなことやこーんなことができ・・・」
「あ、また誰か来たよ〜☆」
雄太の話を無視し、
委員長が指差す方向に
顔を向ける。
そこには二つの影が見えた。
む、あの二人は桃原姉妹じゃないか。
「お久〜!しんちゃん元気してた!?」
「どうもです・・・」
手を振る元気いっぱいの姉さん桃原綾香に、人見知りが激しい妹の雫。
この二人まで参加するのか・・・。
「やあやあ、よく来たね」あ、無視されていた雄太だ。話終わってたのか。「さて、あと二人だな」
「まだ来んのか!?」
「当然!・・・お、噂をすれば」
くるりと振り向くと
「真也以外こんちわー」
と歩いてくる奴がいる。
最悪だ・・・
よりによって可奈かよ。
こいつ何かと俺に突っ掛かるんだよな〜。
所謂ツンデレってやつだ。
「・・・ん?何じろじろ見てんのよ!」
「別に見てねぇよ!」
「嘘だ!だって目がいやらしかった」
「別にペッタンコのお前なんか興味ねぇよ!」
「ぬ、ぬわにぃぃぃ!!!!!」
顔を真っ赤にした可奈は
銃を発砲。
しかも乱射式・・・。
などと考えていたが
さすがに逃げた方がいいので右に走る。
「あ、こら逃げるな!!」
「いや、逃げなきゃあてるだろ!」
後ろから発砲する可奈にギリギリ避けていた。が
一発脚に当たり倒れてしまう。
しまった〜!
「チャーンス!!」
可奈は隠し持っていた強烈な単発式の銃を抜く!
それはせこいだろ!!
「死ねー!!」
一発発砲すると弾は
真っすぐ俺の顔めがけて飛んでくる。
やられる!
そう思った次の瞬間、
バチィッ!!
何かが弾ける音。
恐る恐る目を開くと
聞き慣れた声がする。
「大丈夫でござるか?」
この言葉遣い・・・
「麻美!?」
上から下まで見てみるが
間違いなく風紀委員長(日向麻美)だ。素手でbB弾を掴んでいるし・・・。
しかし何故ここに!?
・・・・・・まさか。
「うし、これで全員だな!」雄太が満足そうな顔をしている。
「おい、お前が集めた最後の一人って・・・」
「その通り!鬼神こと日向麻美!そしてこの七人でサバイバルゲームのチーム分けをする!」雄太に圧倒された俺は力が抜ける。
そんな・・・。
そもそもサバイバルなんてみんながやるはず・・・
「サバイバルサバイバル〜☆」
「そういうゲームやったらしんちゃんに負けへんでー!」
「・・・潰します」
「真也なんか秒殺してやるんだから!!」
「ふむ、修業になりそうじゃな。しかし・・・フフフ、鬼神の名が久々に騒ぐのう」
みんなやる気満々じゃん・・・。しかも雫ちゃん人格が変わってる気がする・・・。
「じゃあチームは真也が決めろよ。ただし!
風紀委員長は一人で戦ってもらう。強すぎるからな」
「ふむ、いいじゃろ。そっちの方が燃えてくるしの」なんだかんだで
風紀委員長が第三勢力となった。雄太も男はチームに一人ずつという提案が
出たので選べない。
もともと選びたくない・・・。
つうわけで残ったのが
ムードメーカーかつ頭脳明晰の春菜。
運動神経では学校随一の
綾香。
諸葛亮の再来と称される程の策士、雫。そして突攻隊長の可奈。
選ぶんだったらそうだなぁ。・・・よし、
「じゃあ雫と可奈でいいよ。そっちは雄太と春菜と綾香でいいか?」チームを分け、皆に質問がないか聞く。すると
「ちょっと!!なんであたしがあんたと同じチームなのよ!?大体あたしはあんたなんかと・・・」
「ようし、無いみたいだから各チームで会議してくれー。」
「無視かい!!」
「何?」
「あ〜も〜、だから何で!あたしが!あんたなんかと!同じチームなのよ!」
・・・何で怒ってんだ?
「・・・お前もしかして、俺と一緒じゃ嫌?」
ちょっとがっかりした感じにすればこいつは大体大人しくなる。
「べ、別に嫌じゃない・・・」
「えっ。聞こえない」
「〜〜〜!!もういい!!」
バチーンと一発俺の頬に入れた後、ドシドシと離れ、雫が座っている横に行く。ったく。素直じゃねぇな。俺もぼちぼち二人の近くに座り会議を始める。
他の皆も会議をはじめる。バトル開始時間は一時ジャスト。残り十五分。
今年の誕生日プレゼントは、受け取る側の俺までも
大変なものなのかもしれないなぁ。












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