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死にネタ注意です。
貴方に捧げるこの生き血
作:流昂貴


届かない、腕。
ああ、俺はまた失うのか。
――大切な人を。
「・・・・・・十代目!!!」

――――――――

俺を庇って。
俺の目の前で貫かれた、その身体。
信じられなくて、信じたくなくて。
でもそれが現実なのだと、顔に飛び散った生ぬるい感触に俺は叫んだ。
叫んで叫んで、叫びながら十代目を刺したヤツをぶん殴った。
鈍い、音がした。
でも、全然駄目だった。こんなもんじゃない。十代目が刺された痛みは、こんなもんじゃ、
「――獄寺!」
はっと、その声に、ただひたすら殴り続けていたその男を離す。
手を離すとその男は情けなく地に伏し、死んだように動かなかった。
それを見届けた後、声のした方向に顔を向けるとそこにいたのは山本だった。
山本は俺を見据えていた。笑いもしない、怒りもしない。ただ、俺の事を見ていた。
「・・・なんだよ」
「・・・・・・ソイツのことより、ツナのほうが大事だろ」
そう言って山本は動かない十代目の腕を引っ張って自分の肩に担ぎ、踵を返す。
「・・・もう敵はいねぇよ、ソイツで最後だ」
「・・・・・・」
短いその言葉が、周りの現状を物語っていた。
十代目が刺されたとき、多分周りにはまだ敵はいたと思う。
でも、もういない。――それは、山本が倒したということだ。
多分、山本も十代目が刺されたところを見たのだろう。だから、自分の周りの敵を片付けて、十代目の下に来たのだ。
・・・山本も、自分と同じなんだ。
それなのになんだ、自分は。十代目が刺されたと、その刺した奴を我を忘れて殴り続けて。
山本もコイツをきっと恨んでる。でも、それをしないのは。
――・・・・・・俺、右腕失格だな。
「・・・病院行くぞ」
「・・・・・・ああ」
山本の前を歩く。助かる見込みは無い、だけど。
俺を助けてくれたその命、出来る限りのことはさせましょう。
それでも助かることがなければ、そのときは。
貴方が助けてくれたこの命、決して無駄にはいたしません。

貴方に捧げるこの生き血。生かすも殺すも貴方次第。
貴方が俺を命に代えても守るのならば、俺はその命を守りながら生きるだけ。


結構真面目に書きました。
・・・ファンフィクションですが;

感想、アドバイスなどどうぞよろしくお願いします。













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