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何故二章にしたかと言うとその方が字数が稼げふんげふん。
……まあ、諸事情と言う事で一つ。
二章 転校生と愉快なクラスメイト達
1
 壱
「なあ、いっちー知ってるかー?」
 朝、登校してきた俺に話しかけてくるバカが居た。
「……久月ヒサツキ。俺は朝はいつも機嫌が悪いって事知ってるよな? 知ってるのに、気色悪いあだ名で呼ぶって事は……殺していいって事だよな? よし、ちょっとそこで待ってろ。調理室から包丁持ってくるから」
「えぇ!? なんで話しかけただけでオレ刺されそうになってんの?」
 久月バカがそう叫んでると茶髪の髪の女が会話に割り込んできた。
「ひっちーがむさいからじゃない?」
「いきなり会話に入った上に言う事がそれかまこっち!? なあ、そうじゃ無いよな!? オレ達親友だよな!? 冗談だよな!?」
「……そうだ」
「あ、やっぱり冗談か。良かった、本気かと思ったぜ」
「よく解ったな、麻琴マコト
「え、そっち!? 冗談じゃないの!? むさいのオレ!?」
「どちらかと云えばウザいよね~」
「そうだな。よし、みんな。ソイツをおさえててくれ。包丁持ってきて息の根を止めるから」
「や、それも冗談じゃないのか!? って、止めて、抑えないでくれみんな! って言うかいっちーは悠悠と教室から出ようとしないでくれ! って、無視!? シカトですか!? ちょ、せめて振り向いてこっちを見てくれ!? あ、振り向いてくれた、って何そのこいつうぜえなって表情!? 今叫んでるのは君の所為だよって、だから教室から出ようとしないでくれ、謝るから、土下座するから! だから調理室には行かないでくれー!」
 久月の必死というかむさ苦しさを全力で出した懇願に仕方無く俺は許す事にした。
「はあ、はあ、酷いよいっちーって、すいませんごめんなさいあなたの名前はイチジクと言う高貴で優雅な名前でしたね。もう、いっちーって呼ばないから教室から出ようとしないで下さい、お願いしますっ!」
 チッ。久月たんさいぼうのくせに行動パターンを予測するようになったようだ。
 そんな事をしていると、黒髪眼鏡の委員長が近寄ってきた。
「……うるさいわね久月君。何騒いでるの?」
「い、委員長。いや、これには海の底よりふかーい理由が在りまして「イインチョー。久月君が委員長ってエロいなーとかほざいてましたー」って何平然と嘘吐いてんのまこっちぃぃぃぃぃ!?」
「久月君……?」
「い、イヤ、聞いて下さい、委員長! ホント「委員長はエロいな!」って、誰だ、今台詞被せた奴は!?」
「ひーさーつーきーくーん?」
「こ、これは陰謀だ! 誰かがオレの無実を証明してくれるはず! と言うわけで、みんな、おらの有罪を晴らしてくれって、何故みんな顔を逸らす!?」
 奴がそんなくだらない事を言っている間に委員長の憤怒レベルは4になった。ちなみに最高マックスは10。
「い、いや、ホント、待って下さい! 猶予を下さい! そりゃ、確かに委員長は胸がデカくて尻もデカくてエロいですふぐぉ!」

 ドキバキゴキボキグシャゴシャア。

 奴が最後まで言い終えるのを待たずに委員長レベルMAXは赤鬼が真っ青になって青鬼になるくらいの容赦無い攻撃を繰り出した。
「……あちゃー。イインチョは胸の事とかお尻の事とかを言われると無茶苦茶怒るんだよねー」
 どうやらバカは知らぬ間に禁句を言ってしまったらしい。
 委員長の猛攻を食らって教室の隅に転がったバカに俺は手を合わせた。
 今後、委員長の前で胸とか尻の話題は禁句だなと思いながら。


 数分後。
「……で? 誰かのせいで凄く脱線したがなんの用だ?」
「脱線したのはいっちーの所為ってごめんなさいいっちーではありませんでしたイチジクサマでしたね解りましたからその絶対零度の視線はやめて下さると大変ありがたいです」
「……良いから話せ」
「ん~と実は今日、「転校生が来るんだよ」ってまこっちぃぃぃ!? それ俺の台詞ぅぅぅぅぅぅ!」
 麻琴に台詞を捕られ、血涙を流す勢いで叫ぶ、バカ
 その光景を眺めながら、俺は呟く。
「……転校生?」
 もしかしなくても篠庭ササニワさんの娘さんか? ……とうとうこの日が来たか。
 少少憂鬱になり、ため息を吐く。
「ひどいやひどいやまこっち! オレは今、最後の楽しみにとって置いたケーキの苺を取られた気分だよ!この悲しみが解るかい、まこっち!?」
 ガラ。
 奴がやけに具体的な事を言っている背後で引き戸が開き、
「うっさい黙れ」
 ヒュン、ガン。
「げふお!?」
 なんかの書類が奴の頭に当たった。
 ……なんで書類なのにあんな音がするんだ?
 ちなみに書類を投げたの先生だった。
「みさっち……。いつもは余裕で遅れてくるのになんで今日だけ時間きっかり……?」
「きっかり来ないと転校生を紹介出来ないだろ。……後そのあだ名で呼ぶなって言ってるよな?」
「ひぃ、すいません、もう呼びませんから、その書類と見せかけて書類と書類に挟まれた鉄板攻撃はやめて下さ」
「テメェ種ばらすんじゃねぇ!」
 ゴン。
「……ば、ばらさなくても普通、おかしいと思うはずなんですが……」
「まあ、確かにそうだな」
「認めるんなら何故オレを殴ったんですか……?」
「よーし、転校生を紹介するぞー」
「無視ですか?」
「おーい、転校生入ってこーい」
「完璧にシカトですか……」
 机に伏せすすり泣く久月。いつもの事なので無視するクラスメイト。端から見ればいじめに見えるかも知れない。
 ガラッと引き戸が開き、転校生が現れた。
 ショートカットの金髪に青い目の、整った顔つきの……少年?
 あれ? 篠庭さんの娘さんじゃないのか? そう思い、首を傾げる俺。
「ほい、自己紹介頼む」
「……篠庭ササニワ 瑞香ミズカです。よろしくお願いします」
 口から漏れたのは女らしいソプラノ。
 どうやら、あれが件の娘らしいと俺は確信する。それと同時に安心もした。
 見ての通りこのクラスは騒がしい。彼女もすぐに溶け込む事だろう。
「あー、篠庭は3ヶ月前まで入院してたそうだ。なのでてめえら手取り足取り、いつも通り騒げ! 一時間目はあたしが受け持つ国語だから、変更して質問タイムだ! 授業が潰れててめえらは満足! 転校生も満足! そして私もサボれて満足! つーわけで一時間目は目一杯、笑い騒げ!」
「オォー!!」
 先生の叫びに俺を含む少数以外が叫ぶ。
 台詞の中には本音も混じっていたが誰も突っ込まない。
 先生がそういう性格なのはみんな承知しているし、それが先生の良い所だ。
騒ぎの中で俺は訂正した。
 ――……前言撤回。溶け込めないかもしれない。
次は日常の方を最新するつもり。


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