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マギクラフト・マイスター 作者:秋ぎつね

29 世界会議と賢者の足跡篇

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29-03 集結と挨拶

 投稿時間を間違えてました……orz
 7月9日、崑崙島時間で午後4時、世界会議に出る出席者が全て揃った。

 エゲレア王国からはボイド・ノイス・ガルエリ宰相、ケリヒドーレ魔法相。
 護衛としてブルーノ・タレス・ブライト近衛騎士隊副長。そして護衛兼身の回りの世話をするために王宮隠密侍女隊ロイヤルシークレットメイドのリアンナとケイト。
 加えて使用人が男女2名ずつである。

 セルロア王国からは国王セザール・ヴァロア・ド・セルロア。それにラタント第一技術庁長官。護衛はカーク・アット親衛隊隊長他2名である。
 それに使用人が男女2名ずつ。

 フランツ王国からは国王ロターロ・ド・ラファイエット、アーダルク・ド・ヒーグル宰相、そしてハリッド・ファンファルド親衛隊隊長他2名が。
 使用人は他国と同じく男女2名ずつ。

 クライン王国はアーサー第2王子とパウエル・ダーナー・ハドソン宰相が。護衛はグロリア・オールスタット近衛女性騎士隊副隊長他1名である。
 そしてこちらも男女2名ずつの使用人が付いてきていた。

 ところで。
「……」
 仁は、エゲレア王国の使用人の中に見知った顔を見つけ、驚いていた。
「……殿下」
「ジン、久しぶり!」
 エゲレア王国のメンバーの中に、アーネスト第3王子がいたのである。
「ジン様、その節はいろいろとお世話になりまして」
 女性の使用人のうち1人は元王宮隠密侍女隊ロイヤルシークレットメイドのライラ・ソリュースである。

 そこへエルザが、一人の少女を連れてやって来た。
「ジン兄」
「エルザ、どうした……って、リース!?」
「『崑崙君』ジン殿、アーネスト殿下、お久しゅう」
 クライン王国の第3王女、リースヒェンであった。

「なるほど、お二方は会議に参加、というよりも傍聴人として、ですか」
「そう。そういうことで話が付いているんだ」
 仁はあずかり知らぬことであったが、各国間での取り決めとして、会議への直接参加者は2名としており、それ以外については特に定めていないという。
 で、傍聴人として今回、エゲレア王国からはアーネスト第3王子が、クライン王国からはリースヒェン第3王女がやって来たということになる。
 他国は様子見ということらしい。
 今回の会議が成功すれば、次回以降、こうした傍聴人も増えることが考えられる。
 ショウロ皇国の次期皇帝候補、エルンストにはまだ会ったことはないが、そういった次代の指導者も参加してもらえたら、と思う仁であった。

*   *   *

「ではご案内いたしましょう」
 仁とエルザが一行を案内する。
「おおおお、この建物は!!」
「素晴らしい出来!」
「この様式は見たことがない!」
「庭園は自然を模して、なおかつ自然を超えておりますなあ」
 翡翠館と五常閣を見た彼等の反応はやはり予想どおりであった。

 そしてここで、老君と打ち合わせによる『デウス・エクス・マキナ』が登場する。
 茶色の髪、茶色の目。凡庸な顔の造形にした『身代わり人形(ダブル)』である。操縦しているのはもちろん仁ではなく老君。
「皆様、ようこそ。初めての方もいらっしゃいますね。私はマキナ。デウス・エクス・マキナと申します」
 ここにおいて、仁は改めてマキナと自分とが別人であることを強調しておきたかったのである。
 この世界に『デウス・エクス・マキナ』、つまり『機械仕掛けから現れた神』という概念はないので、この名前に違和感や意味を見出す者はいない。
「おお、マキナ殿」
 グロリアが声を上げた。
 何度か命を助けられたマキナと対面し、グロリアは少し顔を上気させていた。
「その節はいろいろと」
「貴殿には何度も助けられて感謝の言葉もない」
「貴公がいてくれるなら尚のこと安心だ」
 等と、各国首脳陣からも言葉が掛けられる。
 皆、彼の実力は承知している。
「この世界会議の安全は私が請け合います」
 マキナは全員の前でそう言って、ランド隊を指差した。
「彼等ゴーレム部隊は私の配下。その力は実証済みと思います。どうぞご安心を」
 以前、『統一党(ユニファイラー)』に襲われた時に救援を受けたことのあるエゲレア王国の面々は当時のことを思い出した。
「師を同じくする仁に、私は全面協力をします。今回の『世界会議』が成功することを願って」
 そしてマキナは引き下がった。
 これにより、各国首脳陣に安堵が広がった。

「うーん、やっぱり師匠が同じだと、出来上がるゴーレムもそっくりになるものなんだなあ」
 一人、アーネスト第3王子だけはちょっとずれた感想を持っていたが。

*   *   *

 夕食は各国代表が一堂に会してとなるが、テーブルは別となっている。
 そしてメニューは定番の、それぞれの国の料理。
「お、おおお? これは王宮料理人よりも味が上かもしれない」
「兄上、同感です」
 クライン王国の王子と王女が驚愕に目を見張れば、
「うむ、確かに。これは宮廷料理人の味にして、それを超えておる」
 と、セルロア国王も認める。
 それもそのはず、これらの料理は全て、各地各国に派遣された『第5列(クインタ)』が調べ上げてきたものだからだ。
 王城の料理を元にし、さらに洗練された味にするべくペリドたちが腕を振るった結果である。

 但し、食後のデザートだけは共通で、完熟したペルシカ。
 季節的には旬の果物だが、蓬莱島産のそれは、一般に流通しているものとはレベルが違う。
「これは……!」
「もう普通のペルシカを食べたくなくなりますね」
 味も極上だが、自由魔力素(エーテル)を豊富に含んでいるので、弱い回復魔法を帯びさせることができ、回復薬とまではいかないものの、疲労回復に効果があるのだ。
「なんだか胃の具合がよくなったみたいですな」
 ゆえに、胃もたれや食べ過ぎにもその効果は発揮されるのである。

 締めは、各国特産の飲み物。
 クライン王国はペルヒャ茶、エリアス王国はクゥヘ。エゲレア王国はテエエ、ショウロ皇国は緑茶。
 フランツ王国とセルロア王国はエゲレア王国と同じくテエエである。

「いや、堪能しましたぞ、『崑崙君』」
「まったくもって」
「美味しくいただきましたわ」
 皆満足してくれたようで、仁もほっとしていた。

 いよいよ翌日には世界会議開幕である。
 いつもお読みいただきありがとうございます。

 20160107 修正
(誤)時代の指導者も参加してもらえたら
(正)次代の指導者も参加してもらえたら

 20160108 修正
(旧)『身代わり人形(ダブル)』である。
(新)『身代わり人形(ダブル)』である。操縦しているのはもちろん仁ではなく老君。
+注意+
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