第8章 送迎バス
空港から出ると、外は雪が降っていた。
―へ〜。結構降ってんじゃんか
「うっわ〜!!すごい綺麗やん!なっ、平次?」
「そうか〜?寒いだけやん!?」
「なんやて〜!?」
「あっいや…何でも無いです!!」
和葉と平次はお決まりの痴話喧嘩を始めた。新一と蘭はこれを見るたびに付き合えば良いのにと思うのだが、本人達は其処まで考える余裕は無いらしい。
「おい、皆行くぞ。あっちに送迎バス頼んどいたから……」
「おっ!!気い利くやないか工藤」
―たく、調子良い奴……
新一達は連れ立って、「工藤様御一行」と書かれた大きめのワゴン車に乗り込んだ。車の前に蘭、和葉、青子、志保、後ろに新一、平次、快斗、探が押し込むように座ると、車は出発した。
「北海道なんて何年ぶりだろ〜あたしすっごい楽しみ〜!!」
「あたしもや〜。あたし雪、めっちゃ好きやねん!!」
「私もよ〜。雪って、何か神秘的だもんね〜」
「……雪は…何もかも蔽い尽くしてくれそうだものね……」
「え?」
「いえ、何でも無いわ……」
―相変わらず宮野の奴、訳わかんねぇ事言ってるな………
「なあ工藤、この間言っとった誘拐事件の事、話して〜な?」
「あ?ああ……あの事件はな」
新一は『高宮玲奈誘拐事件』について説明した。
「へぇ〜。凄いやんか!!」
「流石ですね、工藤君」
「つ〜か新一、無茶しすぎじゃね?」
「うっせー」
新一、平次、探はそのまま最近解決した事件について話しだした。快斗も興味心身で聞いていて、時々口を挟んで来た。
「そろそろホテルに着きます。良い所ですよ、あのホテルは」
「そらええとこやろな〜。なんせ、高宮グループの社長の知り合いがやってる言うんやから」
「え?どう言う事ですか?」
「あっいや、こっちの話しや。気にせんといて」
「はぁ?………あっ、見えて来ました。あれが『ICICLE TOWERホテル』です!!」
『すっご〜い』
蘭、和葉、青子の3人は喚声をあげた。まったく女ってのは豪華な物を見ると急に騒ぎ出すんだよなと新一は思ったが、こんな事は口が裂けても言えない。特に蘭と志保の前では………
「氷柱の塔?」
「どう言う意味や?」
「さあ。どう言う意味なんでしょうね?」
「おじさん、どう言う意味?」
「さぁ。実は私もよくわからないんですよ。……でもピッタリな名前だと思いませんか?このホテルに」
「ええ。良いんじゃない?」
「そうですよね!?………あっ、着きましたよ!!」
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