第41章 思い
離夜、霸潤を見送った直後、新一達は平次、和葉と別れて東京行きの378便に乗っていた。
志保を除く2人の女の子達は、名残惜しそうに窓の外を眺めていた。
快斗は彼らしく、マジックの本を読んでいる。
詰まり、其々が好きな事をしていた。
しかし、新一と志保は全く別の事を考えていた。
勿論離夜の事だ・・・・。
―あいつ、何考えてやがる・・・
新一はいろんな場合の推理をしてみたが、どれもぱっと来なかった。
一方、蘭達は離夜の言葉を考えていた。
―気持を伝えるかぁ。私から言うしかないのかなぁ
蘭は考えながら、又顔が真っ赤になっていった。
蘭の隣に座っていた新一は、彼女の変化に気付いてチラッと顔を盗み見た。
すると、今度は別の言葉を思い出した。
―<あなた達が一緒って事に意味があるのよ。>か・・・・其れってやっぱ・・・
「はぁ・・・」
「え?何か言った。新一!?」
「い、いや。何でもねぇ」
「そう?」
こんな調子で、新一も蘭もお互いに悩んだり考えたりしながら、落ち込んだり赤くなったりしていた。
其れは、空港に着く迄続いていた。
快斗はそんな2人の様子に気付いていたが、2人の表情あまりにもころころ変わるのが面白くて、笑いを堪えるのに必死だった。
―新一の奴、オモシレー。蘭ちゃんもコロコロ表情変わってるし・・・・。2人共、何考えてんだ?
「快斗〜。何笑ってるの?」
「あ?何でもねぇよ?」
「ホントに〜?」
「たく、しつけーなアホ子」
「何よバ快斗!!」
快斗と青子は、此処数日していなかったお決まりの痴話喧嘩を始めた。
いつもなら止めに入る蘭や、軽く眺めている新一も、今は其れどころではんなかった。
「随分賑やかですね・・・。2人の喧嘩も、久しぶりに見ました・・・・」
「そうね・・・・・」
そんな4人の様子を見ながら、探と志保はいつもと変わらず落ち着いて会話していた。
もっとも、志保はいろんな思いを抱いていたが、其れはいつものポーカーフェイスで隠していた。
空港に着くと、彼等は其々の荷物を受け取って別れた。
「又皆で何所か行きたいね〜蘭ちゃん」
「そうだねぇ」
「蘭。そろそろ行くぜ?」
「あ、うん。またね青子ちゃん、皆!!」
蘭は皆に笑顔で手を振ると、新一と一緒に其の場を離れた。
また近いうちに、全員が勢ぞろいする事になるとは知らずに・・・・・。
「蘭。荷物貸せよ?」
「え?」
「持ってやるよ」
「あ、ありがとう!!」
「楽しかったか?」
「勿論!!」
「またどっか行こうぜ・・・・今度は・・・2人で・・・」
新一は真っ赤になりながら其れだけ言うと、スタスタと歩いて行った。
「うん!!」
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