第36章 女心
次の日、彼等は皆で再び街へ行った。
実際は、蘭、和葉、青子の3人が幼馴染達を無理矢理連れて行ったと言う方が正しい。
志保と離夜は、そんな彼等の様子が面白くて同行したのだ。
探と霸潤も、2人が行くならと付いて来た。
「たく、昨日来たんだがら其時に買っとけよ・・・」
「全くや。何で女ってのは優柔不断なんや・・・?」
「もういい加減飽きたぜ」
夕方になると、彼等は幼馴染達の荷物を持ちながら3人で文句ばかり言っていた。
勿論、彼女達には聞こえないように・・・。
『あなた達、女心が解ってないわね』
『は?』
彼等の傍でたまたま話しを聞いていた志保と離夜は、呆れたような、馬鹿にしたよう顔で呟いた。
「蘭達はね、あなた達と一緒に買い物がしたいのよ。一緒に洋服を選んでもらったり、一緒に何かを食べたり。あなた達が一緒って事に意味があるのよ?」
離夜は、彼女達の気持ちを暗示するような事を口にした。
しかし、他人の事は目敏くとも、自分の事となると鈍感な彼等は、いまいち意味が解っていないようだ。
新一だけは何かはっとした顔をしが、直ぐに元のポーカーフェイスに戻った。
「ガキね・・・・」
最後に志保が彼等に向かってそう言うと、2人は彼女達のもとへ歩いて行った。
「意味わかんねぇ〜」
ポカンとした表情の快斗が、感想を口にしたが、彼女達は知ってか知らずか、何も答えなかった。
「志保さん、明日のチェックアウトの前、少し時間貰えるかしら?」
「何故?」
「渡さなければならない物と、話さなければならない事があるの。其以上は言えないわ・・・・」
「良いわ。空けといてあげる」
「ありがとう。部屋で待っていてくれたら訪ねるわ」
「わかったわ・・・・」
其だけ言うと、2人は其々の場所へ行った。
|