第35章 信用
雪祭り5日目の此の日は、花火が上がる事になっていた。
1発目が打ち上げられる少し前、たまたま新一と離夜は2人っきりになった。
平次達は飲み物を買いに、和葉達は温かい食べ物を買いに行った。
新一達4人は場所取りとなっていたが、先程、霸潤の携帯に電話が掛かりいなくなった。蘭も和葉達を向かえに行っていていない。
「なぁ」
「何?」
「おめぇの事、信じてやるよ・・・」
「え?」
新一からの突然の言葉に、離夜は思わず聞き返した。
「だから、おめぇがあの時の彼女と同一人物だって信じてやるって言ってんだ」
「あんなに納得いかないって顔してたのに、何故?」
「おめぇの推理の仕方や仕草、話し方なんかがそっくりだったからな・・・・。其に、さっきおめぇが浩平さんに言った言葉、あれは昔蘭も言った言葉なんだ。あの時、おめぇも通り魔に言ってたしな」
「あなた、そんな事で私を信用するの!?」
離夜は新一の言葉に多少驚きながらも、再び質問した。
「例え信じられない事でも、不可能な事を取り除いた結果がそうならば其が真実だ」
「ホームズの言葉ね」
「は?」
「私も使うのよ、其言葉。自分にとって信じがたい真相に突き当たった時とか、真実を受け入れられない関係者にね」
「ふーん」
新一は納得したような、してないような返事をした。
「新一、何か聞きたい事があるんじゃない?」
「何故?」
「あなた程の人間なら、不信に思った点があるはずよ」
「柚木に言われたからな・・・。おめぇが話すまで待つよ。其より、おめぇ普通の言葉で話せよ」
「え?」
「おめぇ、柚木ん時と俺等と話す時じゃ言葉付かい変えてるだろ?」
「気が付いてたの・・・。だけど、あなたもそうしてるじゃない?急に僕になったり・・・其よりも、さっきから何度もおめぇって言うの、止めてくれない?」
「ああ、悪ぃ」
彼等は暫く話していたが、まるで、お互いがお互いを試しているかのような、そんな話し方だった。
其は、蘭達が戻って来る直前迄されていた。
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