第29章 捜査(新事実)
同じ頃、新一達3人はゲレンデで捜査を開始していた。
「工藤〜。何かあったか〜?」
「いや、此れといった物は何も・・・」
2人は彼方此方見て回ったが、結局何も発見出来なかった。
「なぁ〜、もう此処には何もねぇんじゃねぇか?」
快斗が退屈しきった声を出した。
「ああ、せやな〜」
平次はそう言うと立ち上がって、大きく伸びをした。ずっとしゃがんで下を向いていたため疲れたのだろう。
「あ?なんや此れ?・・・・ちょい工藤!来てみ!!」
平次はある物に気が付くと急いで新一を呼んだ。
「何だ?」
「此れ見てみ!!昨日は血だらけで気付かへんかったけど、此の銃弾、上から撃ち込まれてんで?」
「確かにそうだ!」
新一は、銃弾が撃ち込まれていた場所を覗き込んだ。すると、直ぐに快斗を呼び彼の身長から弾丸の大体の高さを調べた。
「大体身長175センチ以上じゃねぇか?」「何でや?」
「快斗は俺と同じ174センチだから、快斗の頭より弱冠上に跡が付いてるっつー事は其よりもでかい奴だろ?」
「そりゃそうやな・・・」
平次は間の抜けた返事をした。
「皆さ〜ん!!」
―???
突然の声に3人が振り返ると、玲奈が手を振って近付いて来た。
長い間外にいる3人の為に、温かい紅茶と珈琲を持って来てくれたらしい。
「其にしても、水杉様達もお辛いでしょうね」
「せやな〜」
「これで3人目ですもの、サークルの御仲間がお亡くなりになったのは・・・」『3人!?!?』
4人で飲み物を飲みながら少し休憩していると、玲奈が衝撃的な事を呟いた。
彼等は驚いて、思わず声を大きくした。
「姉ちゃん、3人ってどう言うこっちゃ?」
平次が慌てて聞いた。
「実は・・・」
彼等は玲奈から詳しく話しを聞いた。其によると、あの5人が此処に来るのは今年で3年目だが、昨年まではもう1人、桜井弥生と言う女性がいた。しかし今年の春ひき逃げに遭って其まま亡くなり、犯人も捕まっていないと言う事だった・・・・・。
新一は玲奈の話しを聞くと、携帯を取り出して何処かに電話を掛けた。
PPPPP
[どうしたんですか、工藤君?]
「おぉ、白馬か?ちょっと警視庁に聞いてもらいてー事があんだけとよ・・・」
新一が電話した相手は探だった。桜井弥生のひき逃げ事件の事を説明した新一は、事件の状況を問合せて欲しいと頼んだ。
探は直ぐに引き受けてくれた。
[・・・・工藤君、霧藤さんが話しがあるそうですが?]
「分かった、代わってくれ」
不思議に思いながらもそう答えると、直ぐに離夜の声が電話の向こうから聞こえて来た。内容は、弥生の特徴を玲奈さんに聞いて欲しいと言う事だった。新一が玲奈に質問すると、弥生の特徴は、茶色がかった肩までの黒髪と、いつも着けていたピンク水晶のペンダントだと解った。
「・・・ありがとうございます」
玲奈にお礼を言うと、新一は離夜に聞こえていたか確認した。すると携帯に送る画像の人物が弥生さんか確認して欲しいと頼んで来た。
「俺のアドレス知ってんのか!?」
新一は思わず聞いた。勿論自分は離夜にアドレスを教えた覚えはないからだ。
[白馬君に教えてもらうわ。駄目なら白馬君の携帯から送らせて貰うけど・・・・?]
随分勝手な事を言う離夜に多少呆れながらも許可すると、電話は一方的に切れた。
―おいおい・・・。随分横暴じゃねぇか・・・・・
新一は苦笑いしながらも、離夜から送られて来た画像を玲奈に見せた。すると、やはり離夜の予想道理其処、写っていた女性は弥生だった。
―やっぱな。玲奈さんの言った特徴道理だしな・・・
そう思いながら離夜に電話し、予想道理だったと伝えると、又推理を始めた。今は取り合えず探からの電話を待つことにしたのだ。
―此の事が事件に関わっているのは間違えないだろう・・・・。後は容疑者のアリバイだ・・・・
「おい工藤、俺はもう1度聞き込みしてくるわ!!快斗、手伝えや!!」
今まで黙っていた平次が急に話し掛けて来たので顔を上げると、既に快斗を引っ張ってゲレンデの方に向かっていた。
「おお、分かった」
そう言う答えると、平次は片手を挙げて歩いて行った。快斗も半ば引き摺られるようにして着いて行った。
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