真冬のゲレンデ殺人事件(28/41)縦書き表示RDF


今回は、離夜、霸潤、探の3人がメインで話しを進めます。
幾つか事件の手掛かりになる物が登場します!!
真冬のゲレンデ殺人事件
作:朝月瑠唯娜



第28章 捜査(証拠)


警部の所から現場に戻ろうと歩いていると、後ろから離夜を呼び止める声が聞こえた。振り向くと、聖治が駆けてくるところだった。聖治は離夜の前まで来ると、
「何か解ったか」と聞いた。離夜はあえて解ったとも解らないとも言えない、曖昧な返答をした。すると聖治はがっかりとした声で「そうですか」と呟いた。


「聖治さん、聞きたい事があります。妃呂香さん達が滞在している此の3日間、現場の14階にある、洋室のツイン部屋って、全て満室ですか?」
「いえ。此の3日間は4部屋程空きがあります」
「そうですか・・・」


離夜は暫く黙って何かを考えていたが、聖治の言葉に顔を上げた。


「そう言えば、さっきボーイの1人が、ダストシュートの中に電気カーペットが混ざっていたと言っていました。一箇所だけ茶色い染みがあったそうですが・・・・」
「・・・!!その電気カーペット、今何処に在りますか!?」
「え?・・・地下のゴミ捨て場に纏めて置いて在りますが……」


予想外の離夜の大きな反応に、少したじろぎながらも聖治はキョトンとした顔で答えた。


「今すぐ、其カーペットを回収して来て下さい!!何が遭っても捨てたりしないように!お願いします!!!」


離夜の剣幕に圧倒されながらも、何とかはいと返事をした聖治は、踵を返して走って行った。「聖治さん、聞きたい事があります。その頃、現場検証を続けていた探は、入り口の扉にある物を発見した。


「此れは・・・・!?」


探の声に、入り口で離夜を待っていた霸潤が反応した。


「柚木君、此の鍵の部分を見て下さい。何か貼ってあった跡が付いています」
「・・・セロテープか?」
「其ようですね。此れで外からの侵入が可能になりました」
「益々あの3人が怪しくなったって事だな」「ええ・・・」


そうやって、探と霸潤のやり取りは暫く続いた。
探偵とそうでない霸潤が対等に推理できるるのは、霸潤の頭が良く切れるのもあるが、其だけ離夜と一緒に事件を見て来ていると言う事だろう。









「白馬君、解剖結果が出ました」
「其で結果は?」
「其が、睡眠薬が検出されました」
「睡眠薬!?」


刑事の言葉に霸潤が呟いた。しかし探は何か考える事があるらしく、黙っていた。





一方、離夜は聖治が電気カーペットを持って来るのを待ちながら推理を続けていた。


―あの人の言っている事が嘘だとすると・・・・、何故あんな事を言う必要があったんだ?其にあの人の持ち物に・・・・・


離夜の推理はもう少しで完成しそうだったが、何かしっくりこない物があった。


「離夜さん!!此れです」


暫くして、聖治が大きな布のような物を持って来た。と言うより、抱えて来た。
其れ程大きな者だった。人1人、軽く覆う事が出来るような・・・・。

聖治はカーペットを離夜に手渡した。思ったより重さがあった。
離夜はカーペットの染みを確認すると、コピーした容疑者の持ち物の写真と見比べた。


「やっぱり・・・!!」
「え?何がですか?」
「ありがとうございます聖治さん!!」


離夜は聖治の質問には答えず、お礼を言うと探達の居る現場に向かって駆け出した。―此れで大体の事は解った!!
















ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう