真冬のゲレンデ殺人事件(27/41)縦書き表示RDF


今回からは、又事件の捜査を開始します。
新一、平次、快斗は第1の事件。離夜、霸潤、探は第2の事件の捜査を其々行います!!
真冬のゲレンデ殺人事件
作:朝月瑠唯娜



第27章 捜査開始


事件現場に着いた4人の探偵達は、早速発見当時の状況と現場検証を始めた。
探の質問により、第1発見者は妃呂香と浩平だと解った。


「ほんなら兄ちゃん姉ちゃん、話し聞かせてもらおか〜?」


今度は平次が質問した。全く、殺人現場には似合わない明るさだ・・・。


「はい・・・、香夏子が昨日の夕食にも、今日の朝食にも来なかったので浩平君と様子を見に来て、ボーイの方に鍵を開けてもらったんです。」
「其のボーイの方はどちらに?」


現場検証をしながら新一が口を挟むと、聖治がホテル内に居るボーイを集めに駆けて行った。


「亡くなった洋介さんと颯太さん、浩平さんは同室なのに、何故妃呂香さんと香夏子さんは同室ではないのですか?」


新一の傍で遺体を調べていた離夜が声を掛けた。どうやら彼等も同じ事を考えていたらしく、妃呂香達を見ている。すると浩平が代表して答えた。


「其れは・・・、急にこの旅行が決まったから部屋が取れなくて・・・」

「予約したのは貴方ですか?」

「ああ」

「そうですか・・・・」


離夜は疑っているような様子だったが、何も言わずに納得したような返事をした。すると、快斗が部屋の中を覗き込みながら声を掛けた。いくら快斗でも、現場に入れる事は出来ないので部屋の外で待たせて居るのだった。勿論霸潤も一緒に。


「ああ〜?おめぇ入ってくんなよ?」


新一は快斗の質問を軽く無視して適当に流した。


「おいおい無視かよ・・・?」


快斗は呆れたように苦笑いした。
捜査しながらも話しを聞いていた離夜は、新一と快斗の会話に少し微笑んだが、何かに気が付いたのか「あっ」と声を上げた。其声に新一が素早く反応した。


「どうかしたのか?」
「いえ・・・此れ・・・」


離夜は香夏子の前から退くと、新一に香夏子の洋服を指差して見せた。


「なんや其れ?」


新一の後ろから、平次が口を挟んで来た。いつの間に来たのだろう?


「此れ、チョコレートか?」


新一が怪訝な顔して言った。無理もないだろう。今は冬なのだからポケットの中のチョコレートが溶ける筈はないのだ・・・。


「此の部屋、妙に熱いから溶けてもうたんやないか?」


平次が上着を脱ぎながら、欝陶しそうに言った。言われてみると妙に暖房が効きすぎている。


―暖房で部屋の室温を上げ、死後硬直を早めた・・・。ってのじゃチョコの中身が包みから出たりしないよな・・・・


離夜は自分の推理に自分で駄目出しした。


「皆さん、ボーイを連れて来ました!其から警察の方がいらっしゃいました」


聖治が入り口から声を掛けた。
其の後、警察による大体の現場検証が終わったが、結局のところ何の進展もなかった。
死亡推定時刻は前日の18時〜20時刻頃。しかし4人揃って警察の捜査から解放され、ホテルの其々の部屋に入ったのが18時頃なのだから、死亡推定時刻は大体19時〜20時頃の間となる。其時間、容疑者3人は揃ってホテル内のレストランにいたのが確認されている・・・。またしても全員のアリバイが確認された。

蘭達はいつの間にか街へ出掛けていた。新一、平次は快斗を連れて第1の殺人現場へ、離夜は探、霸潤と一緒にホテルに残って捜査を続けた。








離夜は探に捜査を続けるように言うと、霸潤に向かって軽くウインクして警部の方へ歩いて行った。おそらく探を見ておけと言う事だろう。











「警部さん、被害者と容疑者5人の持ち物教えて頂けますか?」
「おぉ、構わんよ・・・」


警部は5人の持ち物を写した写真を差し出した。
暫く睨み付けるような目で写真を見ていた離夜は、顔を上げて写真をコピーする許可を警部に求めた。


「あぁ、良いが・・・」
「ありがとうございます」


離夜は、一度部屋に戻って取って来たバックから、何かを取り出すと、警部に背を向けて素早く何かしていたが、直ぐに警部の方へ振り向くと笑顔で写真を返した。

















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