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第39話 まさかのOKサイン
さてどうしたものか。今だにあの娘から舞踏会に参加するという同意を得られていない。
いろいろとやってみたものの失敗に終わった。もう策がな・・・・いや、まだ使ってない策はあるにはあるが・・・・

伝時屋が提案してくれた策はまだ使ってはいない。けどあの策であの娘が動くなんて到底思えないし嘘だと見破られた時が怖い。それに何より恥ずかしい・・・・







回想
時は伝時屋に相談した日に遡る。



「何それ?私はっきり言ってそんなキャラじゃなしし、第一そんな理由であの引き籠り悪魔が首を縦に振るなんて到底思えないわ。何より私、下手に嘘をつけれないのよ」

伝時屋の提案はとても言い策とは言えるもとではなかった。確かに今まで試したことがない、いや、試そうとも思わなかった方法ではあったが。

「まぁまぁ、お嬢ちゃん、ここはあえてそのギャップをつくんだよぉ。嘘って言っても、全部が全部嘘なわけじゃねぇだろ?今までそんな話しなかった姉が急に言ってみろ。逆に気になるんじゃねぇか?試しに一回言ってみたらどうだ?」

「でも・・・・・」

「話を聞く限り、お嬢ちゃんの妹ちゃんはシスコンっぱいからなぁ、案外うまくいくかもだぜぇ?」
伝時屋は笑いながらそう綴った。

「・・・・・」
シスコンねぇ、そんなんじゃないと思うけど。あれはただ自分の玩具を人に触られるのが嫌な子供みないな感覚な気がするけど。








話は戻り・・・・






「ねぇ、シルヴィア。お願いがあるんだけど・・・・」

「なんですの?」

「お城の舞踏会に参加して欲しいの!」

「嫌ですわ。リリア姉さま昨日からそればかりですわね。わたくしが参加しないといけない理由でもありますの?」

「(ギクッ)いや~そんな~ただ一緒に行きたいなぁ~なんて・・・・あははは」

「・・・・・まぁ、」

くっやっぱりお願い作戦も失敗か。ちっ!
この技は使いたくなかったけど背に腹は代えられない!信じるわよ、伝時屋!!

「・・・・実は・・・その・・・・・好き・・・・じゃなくて・・・・気になる人が居るの!お城で働いている人・・・・なんだけど、ほっほら、舞踏会に行ったら会えるかもしれないし、上手くいけばダンスだって・・・でも1人じゃ心細いから・・・だから一緒に来て欲し・・・・・」



「・・・・・気になる人」



ゾクッ
シンデレラの一言に背筋が凍る。そして一瞬の内に全身の毛が逆立つような感じに囚われる。言葉の音色が恐怖にも似た心境に陥らされる。
危険。危険。これ以上喋ってはいけない。頭ではなく本能で理解する。
これ以上言うと恐ろしい何かが起こる。
でもなぜ?今の発言のどこに・・・やっぱり気になる人ってのが嘘だって気付かれた!?
それともそれぐらい1人で行け!みたいな?

「・・・・まぁ、リリア姉さま!気になる方がいらっしゃったの!?もっと早く教えて下さってもよかったのに・・・・最近様子が可笑しかったのもそのせいかしら?」

一瞬のうちにシンデレラはいつもの音色と笑顔で話しかける。


「えっ・・・・ええ・・・そうなの。黙っててごめんなさい」
先ほどの恐怖がぬぐいきれず詰まりながら返事をした。

「大事なリリア姉さまの意中の相手・・・・わたくしもぜひお会いしておきたいわ。そう言う事情ならばわたくし、ご一緒させて頂きますわ」








いっ・・・今、ごっご一緒って言った。つまり行くってことよね?
嘘・・・・


「・・・行ってくれるの?」
聞き間違いかもしれない。

「ええ、舞踏会に参加致しますわ」

シンデレラは姉を安心させるかのように笑顔で答える。さっきまで感じていた恐怖感は、今はもう跡形もなく消え去ったと言っていいほどだ。

「あっありがとう!」
興奮気味にお礼の言葉を返した。





「あ、でもリリア姉さま、わたくし招待状がございませんわ」
これでは参加できませんわね。
困ったと言うようにシンデレラが頭を悩ませる。
確かにその通りである。でも・・・・・

「大丈夫!招待状は私が用意してもらったから!!」
やった~凄い、凄いわ。伝時屋さん!!これからはちゃんとさん付けで呼ぶわ!ありがとう!
いや~でも本当に成功するなんて・・・・もしかして本当にシスコン?いや、まさかねぇ
下僕が主人を裏切ろうとしている感じが嫌とかそんな感じに違いない、うん、絶対そうだ。
まぁ、でもこれで招待状の問題も本人の問題も解決だわ。ふふん~ふん~♪♪


浮かれていた私は自分の失言に気づかなかった。





「『用意してもらった』?リリア姉さま、招待状はそう簡単に再発行できるものではないと思うのですが?」

「っっっ!!!!!!」

しまった!下っ端の人間がそう簡単にできることではない。さらに言うとお城の人間と親しいことを知られる。このまま行くとマリア様たちのことばらさなきゃいけなくなる。それはイヤだ。私の心のオアシスが!!

「いや・・・その・・・てっ手品、そう手品よ!最近手品がマイブームでこの前、マリーお姉さまが招待状を燃やす前にちょちょいのちょいっと!!」

「まぁ、そうでしたの。全然気づきませんでしたわ。是非、もう一度シルヴィアにも見せて下さいまし」
笑顔でさぁ、どうぞ。と言わんばかりに促すが・・・・

「今日はネタ仕込んでないからまた今度ね!あ、そろそろ夕食の準備しなきゃ~あはは・・・・」






到底無理な話である。














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