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書かなきゃ

作者: 山羊ノ宮

とりあえず何かを書かなきゃと思った。

私に残された時間は少なく、出来る事も限られていた。

書かなきゃ、書かなきゃと思うほどに何も浮かびはしない。

誰かへの感謝だろうか。

それとも誰かへの恨みだろうか。

今となってはそんな事はどうでもよい気がする。

まるで小骨がのどに刺さった様なもやもやとした気持ちだ。

そんな時だ。

ふと浮かんだのは今朝飲んだコーヒーだ。

もしあのコーヒーの中から人が出てきたら面白いだろうか。

私は紙にマグカップを書いた。

そしてそのカップの中に針金の人を描く。

頭の中のその人は浮かんだり沈んだりしていたので、カップの横に↑↓と書いた。

ああ、コーヒーだからちゃんと混ぜなきゃと、矢印にくるりと円を描く。

けど、そんな事をしたらきっとコーヒーカップの中の人は目が回ってしまうだろう。

目が回るのはどう書いたらいいのだろうと思案していると、目の前が真っ暗になった。

もうタイムアップだ。

そして、そこで私の命は尽きた。


「何でしょうね?このダイイングメッセージ」

「もしかして犯人の手掛かりかもしれないな」


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― 新着の感想 ―
[一言] こっちも面白いなー。 意味のない、そして不可解なダイイングメッセージは話のネタになりそうです。ないだろう、でもあるかもしれない、その部分を上手くつくことは意表をつくことにも繋がります。 なか…
[一言] おもしろかったです。最後までオチがよめなかった。 死の直前に何を書いてるんだこの人は!? こういう笑える作品大好きです。
2010/09/13 23:26 退会済み
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