「コロッケが食べたい」
「そう」
「・・・買いに行かないのか」
「なんで」
「兄が食いたいといっているんだぞ」
「で?」
「弟であるお前は行くべきではないのか?」
「知らないよ」
「買ってきて」
「嫌」
「なんで」
「ゲームしてるから」
「お前なぁ・・・そんなにギャルゲーばっかやってるといつかギャルゲーのヒロインになっちまうぞ」
「本望だよ」
「本望かよ」
「大体お金ないし」
「だからギャルゲーかいすぎ」
「人の勝手でしょ」
「むぅ・・・しかし兄弟だからって同じ部屋っていうのはどうかと思うんだ」
「まぁね」
「プライベート丸見えだし、プライバシー無いし」
「確かに」
「俺は弟の暗い部分ばかり見たくない」
「僕も人気者の兄の暗い部分見たくないよ」
「しょうがないか」
「しょうがないよ」
「それよりコロッケ買ってきて」
「自分で行って来なよ・・・僕はゲームに忙しいんだ」
「今さっきクリアしたろ。見てたぞ」
「チッ」
「普通舌打ちするか?」
「普通じゃないし」
「ひきこもりだしな・・・人に言えないような趣味ばっかりだし」
「兄だって人の事いえないんじゃないの」
「はぁ?俺にそんな事は」
「女装趣味の癖に」
「な、何故それを・・・」
「クローゼット」
「・・・しまった」
「コロッケ買ってきて。僕も食べたい」
「嫌だ。知ったところでどうしようと言うんだ」
「ネットで公開?」
「ごめんなさい」
「女装してよ。見た事ないし」
「さすがにそれは・・・」
「コロッケ買ってきてあげるから」
「仕方がないな」
「着替え終わった?」
「ああ。しかし後ろを向く意味は?」
「なんとなく・・・ってこれは・・・」
「どうだ?」
「うん、美人。似合いすぎ」
「まぁな。でもお前も多分似合うぞ」
「どうして?」
「双子だから」
「そう言えばそうだった。じゃ買ってくる」
「いってらっしゃい」
「ただいま」
「お帰り」
「もぐもぐ」
「もぐもぐ」
「ごちそうさま」
「ごちそうさま、やっぱ美味い・・・ってなんだそれは」
「ミンチカツ」
「捨てろ」
「なんで」
「ミンチカツなど邪道だからだ」
「いいじゃない別に。それにカテゴリ違うでしょ」
「いや、しかしだな」
「結構美味いよ」
「あ、確かに美味いからいいや」
「あっさりしてるね」
「全体的にな」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
彼等には話題がありません。苦し紛れのコロッケ。 |